全スキル保持者の自由気ままな生活

ノベルバユーザー255253

42話 そして一年後

  「今日でやっと一年か……」

 俺は感慨深そうにそう呟く。
 ファフニールに申し込んで、みんなで修行をすることになってからか。
 長かったな。

 (まあ、そのおかげで大分実戦を積めたし、レベルも尋常じゃないほど上がった)

 俺の今のステータスがこれだ。

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<名前>金山 透    <種族>亜神
<性別>男
<年齢>17歳
<レベル>1089751676
<体力>測定不能
<物攻>測定不能
<物防>測定不能
<魔力>測定不能
<魔攻>測定不能
<魔防>測定不能
<敏捷>測定不能
<運>EX

<スキル>
 「スキルリスト」、「検索ツール」

<称号>
 「神に選ばれしもの」、「異世界の勇者」、「引きこもりマスター」、「絵画神」、「半分神になりしもの」、「ドラゴンスレイヤー」、「神の慈愛を受けしもの」、「神の使徒」、「神のレベルへと至りしもの」、「超越者」
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<神のレベルへと至りしもの>

 レベルが神になったことの証。レベルは10桁を超えなくてはならない。
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<亜神>

 創造のスキルに体が追いつき、神になった証。
 しかし、人から生まれたので純粋な神にはなれない。なので分類上は亜人となっている。
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<超越者>

 人が越えることができないレベルの限界、999を超えたことの証。
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 と、まあ前でも十分だったのにエグすぎるほどレベルが上がった。
 ……全て測定不能になってるし。
 まあ、これだけレベルが上がれば測定不能になるのもおかしくないだろう。
 ちなみに、俺がファフニールの分身を倒した時のレベルは69593だった。

 (……今更ながら俺ってどうしてこんなにレベルの上がりが早いんだろう?)

 そう思って調べた結果。

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<経験値取得1000倍>

 常時発動型。
 魔物から得ることができる経験値を1000倍にする。
 ほかの取得アップ系のスキルとも組み合わせることができる。
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<レベルアップ必要経験値1000/1>

 常時発動型。
 レベルアップに必要な経験値が下がる。
 ステータスの向上に関しては変化しない。
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 こんなスキルが自動的に働いていた。

 (あれ、これいつしたっけ……?……あ!あの時、色々常時発動型のスキルを使っていた時か!)

 俺は今よりも強くなるために片っ端から常時発動型のスキルを取るようにしていた。
 ……その時に俺が見逃したのか。

 「ご主人様、用意できた?」

 エルが聞いてきた。
 ……エルの成長速度も相当だぞ。
 その……体の方は……やっぱり俺の口から言わせてもらうのは避けるとするわ。
 ……後が怖い。

 「ああ。天谷たちはできているのか?」

 「というか、もう一旦帝国に帰っちゃったよ」

 「早ッ!」

 いくらなんでも早すぎだろ!
 俺、そこまで遅く起きたつもりないんだけど!?

 「ご主人様……、昨日中にもう出るって言っていたの聞いてなかったの?」

 「……マジか」

 「マジだよ……」

 まあ、また今度みんなで会えると思うし、そこまで気にすることでもないか。
 天谷たちも5桁以上はいったからな。レベルが。
 ちなみにエルの強さだが……。

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<名前> エル=ランパード=ヴラド
<種族>ヴァンパイア    <性別>女
<年齢>30歳
<レベル>3845
<体力>SSS
<物攻>SSS
<物防>SS
<魔力>EX
<魔攻>EX
<魔防>EX
<敏捷>EX
<運>SS

<スキル>
 「家事魔法」、「炎魔法」、「水魔法」、「風魔法」、「土魔法」、「闇魔法」、「魔力上昇」、「魔力操作」、「魔力増大」

 <称号>
「ヴァンパイアの王女 」、「サルケ病にかかりし者 」、「家事マスター」、「ドラゴンキラー」、「原龍の加護」
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 となっていた。
 流石に勇者よりは弱いけれど、それでも負けるやつは相当限られてくる。
 原龍の加護だが、これは俺にはない。
 なぜならレベルも強さも上回った人の加護をもらうなんて、なんか気が引けたからだ。

 「どうしたの?」

 「いや、この一年。いろんなことがあったよなって思って」

 「そうだね」

 初っ端で俺はファフニールの分身と戦わせられまくったし、みんなも彼女が作り出した魔物で戦っていた。
 まあ、そこからレベルを上げていって、天谷たちは100階層の分身レベルなら倒せるようになった。

 「ご主人様の彼女さんかー。どんな人か楽しみだな」

 「楓たちは普通に可愛いぞ。まあ、俺はどちらか選ぶことなんてできないヘタレ野郎だけどな」

 「そんなことないよ!」

 「サンキュ。今はそれだけで嬉しいよ」

 「そうだね。じゃあもう準備も出来たことだし、帰るとしよう!」

 「おう!そうだな」

 やっとだ。やっと変えることができる。
 俺は強くなった。このダンジョンの中で誰よりも。
 それを楓とルーナに見せてあげたい。
 そう心の中で切に思う俺だった。


 「忘れ物はないよね?」

 ファフニール……ファフがそう聞いてきた。
 ファフニールは長いからファフということになっている。

 「ああ」

 「何か寂しいね。みんないなくなっちゃったんだもん」

 「大丈夫だ。また会いにくる」

 「約束だよ!待ってるから」

 「ああ」

 今度は天谷たちや楓たちも誘ってみんなでワイワイしたいなぁ。

 「じゃあ、俺たちもう行くわ」

 「送らなくていいんだよね?」

 「ああ」

 俺にはこの一年で覚えた便利な技があるからな。
 <転移>というマジ便利と、テンプレで決まっているスキルだ。
 よく探してみたらこのスキルがあったことを知ったその日はもう発狂したね!

 「じゃあ、メルトリリス王国王都の城門へレッツゴー!〈転移〉!」

 俺はエルの手を握り、転移を発動させた。
 その瞬間俺たちの姿が消え、メルトリリス王国へと転移されたのだった。

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