小料理屋『ハレノヒ』の常連客始めます
Part2 朝6:00の定食①
朝5:50分に家を飛び出して、弾んだ足取りで歩いて行った。
向かう先は『ハレノヒ』だ。
ネットで調べたら、どうやらハレノヒは朝の6時から開店するようだ。
家からは徒歩10分。
マンションの7階に住んでいるから、窓から店が見える。周りに背が高い建物がないからよりよく見えるのだ。
昨日ご馳走してもらったオニオンスープの味が口の中に広がる。
玉ねぎの香りも覚えている。
早く、ハレノヒの料理を口にしたくてたまらなかった。
私は店が見えると、駆け足で店の前まで行った。どうやらもう開店しているみたいだ。
花柄の暖簾をくぐって、初めて店を正面から入った。
改めて店内を見渡すと、ノスタルジックな雰囲気に包まれていて、和風で綺麗な内装だった。
席は少なくて、キッチンはカウンターの上に曇りガラスが付いていて見えなかった。
「すいませーん…」
私は緊張して、小さめの声を出した。
今更心臓がドキドキと音を響かせてくる。
「いらっしゃいませ。………あっ。」
私はお辞儀をした。
気づいてもらえたのだろうかと不安になった。
「昨日の…えっと…、美幸さんだっけ?」
「はい!覚えててくれたんですね」
「当たり前。店の前で倒れてた人なんて、印象深すぎでしょ。…で?今度はなに」
「普通にお客として来させていただきました…!」
店長さんは私をキッチンに一番近い2人席に誘導した。まだ早いからか、私以外お客はいなくて静かだった。
「注文は?」
「えっと…、なんでもいいです…。おすすめで」
とにかくハレノヒのご飯が食べたかった私は、本当に食べるものはどうでもよかった。
「分かった。じゃあ開店して30分までの時間限定の定食セット、作ってやるよ」
そう言うと目を合わせることなくキッチンに入って行ってしまった。
私はテーブルに置いてあったお手拭きで両手を拭いて、お水を飲んだ。
持ち上げるとお水の中に入っていた氷が、からんからんと音を響かせた。
「はい、ハレノヒの『朝6:00の定食』」
花柄のお盆に、白米、お味噌汁、焼き鮭、小さいゼリーが乗っかっていた。
よく見たらお盆は暖簾と同じ柄だった。
食べる前からすうっといい匂いが漂って、お腹がきゅうっと苦しくなった。
あぁ、この感覚が、「お腹が空く」という感覚だったっけ。
「じゃあ…、いただきます」
私は箸を手にして、鮭を細かく割いてご飯に乗っけた。
向かう先は『ハレノヒ』だ。
ネットで調べたら、どうやらハレノヒは朝の6時から開店するようだ。
家からは徒歩10分。
マンションの7階に住んでいるから、窓から店が見える。周りに背が高い建物がないからよりよく見えるのだ。
昨日ご馳走してもらったオニオンスープの味が口の中に広がる。
玉ねぎの香りも覚えている。
早く、ハレノヒの料理を口にしたくてたまらなかった。
私は店が見えると、駆け足で店の前まで行った。どうやらもう開店しているみたいだ。
花柄の暖簾をくぐって、初めて店を正面から入った。
改めて店内を見渡すと、ノスタルジックな雰囲気に包まれていて、和風で綺麗な内装だった。
席は少なくて、キッチンはカウンターの上に曇りガラスが付いていて見えなかった。
「すいませーん…」
私は緊張して、小さめの声を出した。
今更心臓がドキドキと音を響かせてくる。
「いらっしゃいませ。………あっ。」
私はお辞儀をした。
気づいてもらえたのだろうかと不安になった。
「昨日の…えっと…、美幸さんだっけ?」
「はい!覚えててくれたんですね」
「当たり前。店の前で倒れてた人なんて、印象深すぎでしょ。…で?今度はなに」
「普通にお客として来させていただきました…!」
店長さんは私をキッチンに一番近い2人席に誘導した。まだ早いからか、私以外お客はいなくて静かだった。
「注文は?」
「えっと…、なんでもいいです…。おすすめで」
とにかくハレノヒのご飯が食べたかった私は、本当に食べるものはどうでもよかった。
「分かった。じゃあ開店して30分までの時間限定の定食セット、作ってやるよ」
そう言うと目を合わせることなくキッチンに入って行ってしまった。
私はテーブルに置いてあったお手拭きで両手を拭いて、お水を飲んだ。
持ち上げるとお水の中に入っていた氷が、からんからんと音を響かせた。
「はい、ハレノヒの『朝6:00の定食』」
花柄のお盆に、白米、お味噌汁、焼き鮭、小さいゼリーが乗っかっていた。
よく見たらお盆は暖簾と同じ柄だった。
食べる前からすうっといい匂いが漂って、お腹がきゅうっと苦しくなった。
あぁ、この感覚が、「お腹が空く」という感覚だったっけ。
「じゃあ…、いただきます」
私は箸を手にして、鮭を細かく割いてご飯に乗っけた。
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