天白家の日常(連載版)
計画はきっちりと
夏休みは計画的に!
なんて言葉はよく学校の先生から言われる言葉であろう。
僕の知る限り学校の教師というのの口癖は、
「提出期限を守るように」
「勉強は計画的に」
「規則正しい生活を」
と言ったところだろ。
だがしかし、僕は言いたい。
夏休みに規則正しい生活を送り勉強を計画的にすることなんて無理だろう! っと。
「つまり計画は妄想的に」
「愚民兄の頭が妄想的でありんす」
リビングのソファにぐったりと横たわり呟いた一言に同じくリビングでおそらく夏休みの宿題をしていた才華があざ笑うかのように答えてきた。
こいつは本当に兄をバカにしていると思う。
「いや、僕の顔は妄想的というかむしろ理想的と言えるんじゃ……」
「寝言は寝て言え、です」
「……」
容赦のない妹でした。
「というお前なにやってんの? 宿題?」
「頭どころか目もわるくなったです?」
「……お前、本当に容赦ないね? 仮にも兄だよ?」
「兄らしいことをしたことがあるでありんす?」
そういえば兄らしいことをした記憶がまったくないな。
「わっちは愚民兄と違い計画的に宿題をしていくタイプでありんす!」
ふむ、ない胸を張るあたりは流石と言うべきか。だが、
「笑止だな!」
僕は才華が勉強するテーブルの上に上げ声を上げる。
「いきなり大声だしてびっくりするです!」
「いいか!夏休みだぞ! 休みなんだぞ!それを何故遊ばずにしていつ遊ぶというんだ!」
「いや、勉強が終わってからでもいいんじゃないんでありんすか?」
疑問符を浮かべる才華、若干引いてるし。
「そんなこといってお前、友達いないんじゃないないのか?」
「そそそそそそそそそんあことないわぁぁぁ」
おい、妹。そんなに露骨に動揺しないでくれよ。お兄ちゃん、お前の学校生活が不安になっちゃうじゃないか。
あんまりに動揺しすぎてるせいか宿題をやってるノートに意味の分らない文字書いてるし。
「でもお前の話で友達のこと聞いたことがないし」
「い、いるし!」
「ほぉ~なら名前言ってみろよ」
「かなちゃんでしょ、みゆきちゃんでしょ、ヒロくんでしょ?」
よかった本当に友達がいなかったらどうしようかと思ったよ。
「あ、あと山田」
「また山田ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
ホント誰なんだよ。山田。いたるところにいすぎだろ。本当に何かの組織なんじゃないだろうか。
「とにかく! わたし友達いるし!」
「ああ、わかった。友達の話はもうしない」
動揺しすぎて口調とか一人称が完全におかしくなってるしな。
「で、話を戻すけど夏休みの計画だよ」
「わっちの計画に狂いはないでありんす」
誇らしげな顔をしながら僕に渡してきた紙『なつやすみの計画表』には一日の予定がびっしり書かれていた。うわーどこの社長だよ。分刻みで書いてあるし、こんなの無理だろ。というか
「すでに僕と話してるから時間がずれてるよな?」
「⁉︎」
いや、そんな驚くような顔されても、そんな計算もしてなかったのか。
「うう、五分話したからこっちを五分ズラして……」
泣きながら『なつやすみの計画表』を書き直してる才華を見てるとなんとも言えない罪悪感がわくな。
「えっと、まぁ、がんばってね」
「うー、どうしよ? 寝る時間が五分減るし」
五分なんて些細な問題だろうに。そう思いながら僕は二度寝をするべく部屋に戻るのであった。
天白家は今日も平和です。(才華の睡眠時間が五分へり七時間五十五分になりました)
なんて言葉はよく学校の先生から言われる言葉であろう。
僕の知る限り学校の教師というのの口癖は、
「提出期限を守るように」
「勉強は計画的に」
「規則正しい生活を」
と言ったところだろ。
だがしかし、僕は言いたい。
夏休みに規則正しい生活を送り勉強を計画的にすることなんて無理だろう! っと。
「つまり計画は妄想的に」
「愚民兄の頭が妄想的でありんす」
リビングのソファにぐったりと横たわり呟いた一言に同じくリビングでおそらく夏休みの宿題をしていた才華があざ笑うかのように答えてきた。
こいつは本当に兄をバカにしていると思う。
「いや、僕の顔は妄想的というかむしろ理想的と言えるんじゃ……」
「寝言は寝て言え、です」
「……」
容赦のない妹でした。
「というお前なにやってんの? 宿題?」
「頭どころか目もわるくなったです?」
「……お前、本当に容赦ないね? 仮にも兄だよ?」
「兄らしいことをしたことがあるでありんす?」
そういえば兄らしいことをした記憶がまったくないな。
「わっちは愚民兄と違い計画的に宿題をしていくタイプでありんす!」
ふむ、ない胸を張るあたりは流石と言うべきか。だが、
「笑止だな!」
僕は才華が勉強するテーブルの上に上げ声を上げる。
「いきなり大声だしてびっくりするです!」
「いいか!夏休みだぞ! 休みなんだぞ!それを何故遊ばずにしていつ遊ぶというんだ!」
「いや、勉強が終わってからでもいいんじゃないんでありんすか?」
疑問符を浮かべる才華、若干引いてるし。
「そんなこといってお前、友達いないんじゃないないのか?」
「そそそそそそそそそんあことないわぁぁぁ」
おい、妹。そんなに露骨に動揺しないでくれよ。お兄ちゃん、お前の学校生活が不安になっちゃうじゃないか。
あんまりに動揺しすぎてるせいか宿題をやってるノートに意味の分らない文字書いてるし。
「でもお前の話で友達のこと聞いたことがないし」
「い、いるし!」
「ほぉ~なら名前言ってみろよ」
「かなちゃんでしょ、みゆきちゃんでしょ、ヒロくんでしょ?」
よかった本当に友達がいなかったらどうしようかと思ったよ。
「あ、あと山田」
「また山田ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
ホント誰なんだよ。山田。いたるところにいすぎだろ。本当に何かの組織なんじゃないだろうか。
「とにかく! わたし友達いるし!」
「ああ、わかった。友達の話はもうしない」
動揺しすぎて口調とか一人称が完全におかしくなってるしな。
「で、話を戻すけど夏休みの計画だよ」
「わっちの計画に狂いはないでありんす」
誇らしげな顔をしながら僕に渡してきた紙『なつやすみの計画表』には一日の予定がびっしり書かれていた。うわーどこの社長だよ。分刻みで書いてあるし、こんなの無理だろ。というか
「すでに僕と話してるから時間がずれてるよな?」
「⁉︎」
いや、そんな驚くような顔されても、そんな計算もしてなかったのか。
「うう、五分話したからこっちを五分ズラして……」
泣きながら『なつやすみの計画表』を書き直してる才華を見てるとなんとも言えない罪悪感がわくな。
「えっと、まぁ、がんばってね」
「うー、どうしよ? 寝る時間が五分減るし」
五分なんて些細な問題だろうに。そう思いながら僕は二度寝をするべく部屋に戻るのであった。
天白家は今日も平和です。(才華の睡眠時間が五分へり七時間五十五分になりました)
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