雑食無双ヨルムン
ヨルムン、交渉? をする
「きてやったぞ!」
『ひぃぃぃ⁉︎』
我は閉まっていた扉をぶち破るように殴り扉を無理くり開けると中の奴らが情けない悲鳴を上げる。
どうせ城まで来たわけじゃからな。ついでにこの国の王様とやらにも会ってやろうと思い従順になった殿下の護衛共からどこに王様がいるのかを尋ねたのちにここに来てやったわけなんじゃよな。
ついでに我に手出ししないように脅しでもかけてやろうかのう。
「ウォルコ殿下⁉︎」
「聖なる武器の使い手があの様な姿に⁉︎」
ついでに我がノシて気絶をしたままの殿下とやらも引き摺って連れて来ておるのを見て騎士どもが驚いた様な声をあげとる。
あの物言いからこやつはやっぱりそこそこの使い手ではあったようじゃのう。
別に連れていかなくても問題ないかと考えたのじゃがいざという時の人質にでもしてやろうという腹積もりで連れて来た。
「ここが王の間とやらでいいんじゃろ?」
震えながら武器を構える騎士、それと侍女らしき奴らへと目線を動かしながら尋ねるが誰も返事をしてくれんわけなんじゃよな。
「で、どれが王様なわけじゃ?」
「こ、この無礼者が!」
槍を手にしていた騎士の一人が我に向かい踏み出し、槍を突き出す。一瞬、手にしている殿下とやらで防いでやろうかと考えたのじゃがそれはやめた。刺さったら殿下の血が我にかかりそうじゃったからな。騎士の一撃は微動だに動かぬ我の胸元へと突き刺さり、槍の方が真っ二つに折れた。
「ばかな!」
驚いとるようじゃがな、それなりに鋭い突きではあるんじゃがそんなものでは我の体を貫くことは無理じゃろうて。ため息をついてその騎士を見ると怯えながらジリジリと後ろに下がっておる。
我は弱いものいじめをする趣味はないんじゃがな。
「さっさと王様とやらを出さんか。出さんのじゃったら……」
とりあえずは気を失って荷物となっていた殿下を放り投げる転がっていくのを見届けると自由になった手を周りの連中に見えるように拳を作り上げるとそれを床に向かい全力で振り下ろす。
それだけで床は軽々と抜ける。
一点に全力で振るわれた力は容易く床を貫き、さらにはその衝撃波を持ってさらに下の階の床をもぶち抜いていく。
「城が穴だらけになるまでやるがいいかのう?」
再び拳を振り上げて降ろす。それだけの動作で床、というか城が面白いくらい簡単に穴が開いていく。
これは楽しいのう!
「ま、まて! ワシだ! ワシがこの国の王だ!」
また穴を開けようとしたらそれなりにいい服を着た恰幅の良いヒゲが慌てたように前に出てきよった。
拳を振り上げた姿勢のまま固まっていた我であったがヒゲが現れので残像を残すほどの速度で動き、脂汗を流すヒゲの近くへと移動する。
「王⁉︎」
周りの護衛共が慌てたように動いている中、我は無駄に存在感を放つヒゲへと手を伸ばす。
「これは本物なのか? それとも偽物なのかのう?」
そのヒゲは普通ならばそこまで伸ばさんだろうと思うくらいに長く、触ってみたい! と思わせるような存在感を放っておる。
そして無造作に掴めるだけ掴んでみると結構な力を入れて引っ張ってみた。
するとまるで本物のような手触りと共にぶちぶちと音を立てながら引き抜くことができた。
「ひぎぃあぁぁぁぁ⁉︎」
「む、本物か?」
力尽くで引き抜いてみると演技とも思えないような悲鳴がヒゲから溢れる。同時に周りの騎士共が殺気立ち武器を構えて踏み込んで来ようとしていたがそれはヒゲが手を差し出し食い止めたようじゃな。
まあ、騎士どもがこちらに向かって来ても一方的にボコボコにしてやることもできるわけじゃからどちらでもよかったのじゃが判断としては懸命じゃな。
「な、何が望みだ」
「特にはないんじゃがなぁ」
正直なところ、攻撃されなければすぐに出ていく予定じゃっだけじゃからな。国に集まってたドラゴンもどうやらレイアのせいじゃったわけじゃしな。奴をボコった今、ドラゴン達も撤収しておるじゃろう。
「強いて言うならば我に構うな。面倒じゃし」
いちいち相手をするのもばからしいからのう。
「わ、わかった」
「あとこの布キレもらってくぞ?」
なんかこの国の宝具だとかほざいておったが非常に良いものじゃ。なにせ我が動き回っても千切れたりせんからのう。
「それは我が国に先祖代々伝わるものですので…… 別のものでご容赦いただけませんか?」
「む、先祖代々の物か。ならば仕方ないのう」
うむ、ご先祖様は大切にせねばなるまいて。
「代わりの服を持て!」
抜かれたヒゲの部分をさすりながら立ち上がった王が声を張り上げると周りの侍女らしき奴らが慌てて部屋の外へ飛び出していった。
「それでワシ達はあなた様をなんと呼べばよろしいのでしょうか?」
「ん? ヨルムンでいいぞ。今はそれで通っておるからな」
そして慌てて服をいくつも抱えて来た侍女達により服を着替えさせられた。
そのたびに目を覚ました殿下が「ナイス! 全裸ロリナイス!」などと言う意味のわからないことを言って来たので腹の中のものがなくなるくらいに吐き出すまで殴っておいた。
『ひぃぃぃ⁉︎』
我は閉まっていた扉をぶち破るように殴り扉を無理くり開けると中の奴らが情けない悲鳴を上げる。
どうせ城まで来たわけじゃからな。ついでにこの国の王様とやらにも会ってやろうと思い従順になった殿下の護衛共からどこに王様がいるのかを尋ねたのちにここに来てやったわけなんじゃよな。
ついでに我に手出ししないように脅しでもかけてやろうかのう。
「ウォルコ殿下⁉︎」
「聖なる武器の使い手があの様な姿に⁉︎」
ついでに我がノシて気絶をしたままの殿下とやらも引き摺って連れて来ておるのを見て騎士どもが驚いた様な声をあげとる。
あの物言いからこやつはやっぱりそこそこの使い手ではあったようじゃのう。
別に連れていかなくても問題ないかと考えたのじゃがいざという時の人質にでもしてやろうという腹積もりで連れて来た。
「ここが王の間とやらでいいんじゃろ?」
震えながら武器を構える騎士、それと侍女らしき奴らへと目線を動かしながら尋ねるが誰も返事をしてくれんわけなんじゃよな。
「で、どれが王様なわけじゃ?」
「こ、この無礼者が!」
槍を手にしていた騎士の一人が我に向かい踏み出し、槍を突き出す。一瞬、手にしている殿下とやらで防いでやろうかと考えたのじゃがそれはやめた。刺さったら殿下の血が我にかかりそうじゃったからな。騎士の一撃は微動だに動かぬ我の胸元へと突き刺さり、槍の方が真っ二つに折れた。
「ばかな!」
驚いとるようじゃがな、それなりに鋭い突きではあるんじゃがそんなものでは我の体を貫くことは無理じゃろうて。ため息をついてその騎士を見ると怯えながらジリジリと後ろに下がっておる。
我は弱いものいじめをする趣味はないんじゃがな。
「さっさと王様とやらを出さんか。出さんのじゃったら……」
とりあえずは気を失って荷物となっていた殿下を放り投げる転がっていくのを見届けると自由になった手を周りの連中に見えるように拳を作り上げるとそれを床に向かい全力で振り下ろす。
それだけで床は軽々と抜ける。
一点に全力で振るわれた力は容易く床を貫き、さらにはその衝撃波を持ってさらに下の階の床をもぶち抜いていく。
「城が穴だらけになるまでやるがいいかのう?」
再び拳を振り上げて降ろす。それだけの動作で床、というか城が面白いくらい簡単に穴が開いていく。
これは楽しいのう!
「ま、まて! ワシだ! ワシがこの国の王だ!」
また穴を開けようとしたらそれなりにいい服を着た恰幅の良いヒゲが慌てたように前に出てきよった。
拳を振り上げた姿勢のまま固まっていた我であったがヒゲが現れので残像を残すほどの速度で動き、脂汗を流すヒゲの近くへと移動する。
「王⁉︎」
周りの護衛共が慌てたように動いている中、我は無駄に存在感を放つヒゲへと手を伸ばす。
「これは本物なのか? それとも偽物なのかのう?」
そのヒゲは普通ならばそこまで伸ばさんだろうと思うくらいに長く、触ってみたい! と思わせるような存在感を放っておる。
そして無造作に掴めるだけ掴んでみると結構な力を入れて引っ張ってみた。
するとまるで本物のような手触りと共にぶちぶちと音を立てながら引き抜くことができた。
「ひぎぃあぁぁぁぁ⁉︎」
「む、本物か?」
力尽くで引き抜いてみると演技とも思えないような悲鳴がヒゲから溢れる。同時に周りの騎士共が殺気立ち武器を構えて踏み込んで来ようとしていたがそれはヒゲが手を差し出し食い止めたようじゃな。
まあ、騎士どもがこちらに向かって来ても一方的にボコボコにしてやることもできるわけじゃからどちらでもよかったのじゃが判断としては懸命じゃな。
「な、何が望みだ」
「特にはないんじゃがなぁ」
正直なところ、攻撃されなければすぐに出ていく予定じゃっだけじゃからな。国に集まってたドラゴンもどうやらレイアのせいじゃったわけじゃしな。奴をボコった今、ドラゴン達も撤収しておるじゃろう。
「強いて言うならば我に構うな。面倒じゃし」
いちいち相手をするのもばからしいからのう。
「わ、わかった」
「あとこの布キレもらってくぞ?」
なんかこの国の宝具だとかほざいておったが非常に良いものじゃ。なにせ我が動き回っても千切れたりせんからのう。
「それは我が国に先祖代々伝わるものですので…… 別のものでご容赦いただけませんか?」
「む、先祖代々の物か。ならば仕方ないのう」
うむ、ご先祖様は大切にせねばなるまいて。
「代わりの服を持て!」
抜かれたヒゲの部分をさすりながら立ち上がった王が声を張り上げると周りの侍女らしき奴らが慌てて部屋の外へ飛び出していった。
「それでワシ達はあなた様をなんと呼べばよろしいのでしょうか?」
「ん? ヨルムンでいいぞ。今はそれで通っておるからな」
そして慌てて服をいくつも抱えて来た侍女達により服を着替えさせられた。
そのたびに目を覚ました殿下が「ナイス! 全裸ロリナイス!」などと言う意味のわからないことを言って来たので腹の中のものがなくなるくらいに吐き出すまで殴っておいた。
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