メイドと武器商人
メイドと行き先
「それで? ここで合ってるの?」
「はい! こちらで間違いございません! 女王さま!」
ご主人様の問いに尻尾があれば振りちぎれないばかりに振っていただろう男が四つん這いの状態で頷いています。
男はそれなりに見れた容姿だったのですがご主人様の鞭捌きによりあっという間にブ男へと変わりました。と言いますか顔が腫れ上がりすぎて豚みたいな顔が丸くなっています。
女王さまとご主人様を呼んでいるのは鞭で顔面を執拗に打ち付けられた時に頭の一部が色々とおかしくなったのかもしれませんね。本人は幸せそうですので放っておきましょう。
そんな豚男の誘導によって連れてこられたのはなにやら貴族ぽい方々が周りを歩くいわゆる貴族街と呼ばれる場所なのでしょう。周りには無駄にお金をかけて作ったであろう趣味の悪い作りをした屋敷がいくつもあります。
「趣味悪」
馬車の窓から外を眺めていたご主人様も私と同様の感想を述べます。
確かにセンスとかが微塵も感じられません。
そんな悪趣味な建物の並ぶ通りを豚男の指示通りに馬車を走らしていくと明らかに通りを歩く人の数が減っていっているのがわかります。別に道が悪くなったとか建物が貧相になっていっているとかそういうのは一切なく唐突に歩く人の数が減っているのです。
「このまま道なりで」
「これ、どこに向かってるんです?」
なんとなくですがこの馬車のいく先に見当がついてしまった私は尋ねます。
私がこの国に来る前にみた地図と今進んでいる道を合致させるとこの先にある建物はひとつしかありません。
しかし、そこはまずありえない場所のはずです。
ここが魔導国家である限りそこで武器の売買を行うのはよほど頭のネジが数本吹き飛んでいるような輩だとしか考えられませんし。
「どうせ王城でしょ?」
「いやいやいやいや!」
ご主人様があっけらかんとそう言ったのを私は慌てて否定します。
確かに私が記憶している地図ではこの馬車の行き先は王城になってはいますがそんなところで取引をするわけがありません。
「さすがは女王さま! よくわかっていらっしゃる」
「うるさい」
「あぴゃぁぁぁぁぁぁぁ!」
でかい声を上げた豚男にご主人様は無慈悲に鞭を繰り出し的確に鼻だけを打ちつけます。あれは痛い。
痛すぎる一撃に馬車の中を無様に転がり回る男ですがご主人様がさらに蹴りつけることで動きを止めますが何故か恍惚とした表情を浮かべていました。
怖い、ドMは怖いです。
「しかし、なんでまた王城で取引なんでしょうか?」
そんな馬車で魔法の武器でもないものを取引なんかした日には叛逆の疑いがかけられそうなものですが……
「さあ? クーデターでもするんじゃないの?」
「クーデターですか……」
そんなものが起きたら確実に面倒なことに巻き込まれるというのがわかっているというのに。
ですが、ああ、すっごくありえそうです。そしてすっごく楽しそうな顔してますよね、ご主人様。
これは本当にクーデターが起きたのであれば一番の特等席に座って火に油を注ぎ込むようなことを嬉々としてしかねません。
ですがご主人様のために使い潰されるというのも一つの幸せな気がしないでもありませんね。
しかし、魔導国家で武器を使ってクーデターなんかをする輩がいるとなると頭がおかしいとしかいいようがありませんね。
「クーデターだといいなぁ」
起きてなかったらご主人様のために起こしましょう!
「はい! こちらで間違いございません! 女王さま!」
ご主人様の問いに尻尾があれば振りちぎれないばかりに振っていただろう男が四つん這いの状態で頷いています。
男はそれなりに見れた容姿だったのですがご主人様の鞭捌きによりあっという間にブ男へと変わりました。と言いますか顔が腫れ上がりすぎて豚みたいな顔が丸くなっています。
女王さまとご主人様を呼んでいるのは鞭で顔面を執拗に打ち付けられた時に頭の一部が色々とおかしくなったのかもしれませんね。本人は幸せそうですので放っておきましょう。
そんな豚男の誘導によって連れてこられたのはなにやら貴族ぽい方々が周りを歩くいわゆる貴族街と呼ばれる場所なのでしょう。周りには無駄にお金をかけて作ったであろう趣味の悪い作りをした屋敷がいくつもあります。
「趣味悪」
馬車の窓から外を眺めていたご主人様も私と同様の感想を述べます。
確かにセンスとかが微塵も感じられません。
そんな悪趣味な建物の並ぶ通りを豚男の指示通りに馬車を走らしていくと明らかに通りを歩く人の数が減っていっているのがわかります。別に道が悪くなったとか建物が貧相になっていっているとかそういうのは一切なく唐突に歩く人の数が減っているのです。
「このまま道なりで」
「これ、どこに向かってるんです?」
なんとなくですがこの馬車のいく先に見当がついてしまった私は尋ねます。
私がこの国に来る前にみた地図と今進んでいる道を合致させるとこの先にある建物はひとつしかありません。
しかし、そこはまずありえない場所のはずです。
ここが魔導国家である限りそこで武器の売買を行うのはよほど頭のネジが数本吹き飛んでいるような輩だとしか考えられませんし。
「どうせ王城でしょ?」
「いやいやいやいや!」
ご主人様があっけらかんとそう言ったのを私は慌てて否定します。
確かに私が記憶している地図ではこの馬車の行き先は王城になってはいますがそんなところで取引をするわけがありません。
「さすがは女王さま! よくわかっていらっしゃる」
「うるさい」
「あぴゃぁぁぁぁぁぁぁ!」
でかい声を上げた豚男にご主人様は無慈悲に鞭を繰り出し的確に鼻だけを打ちつけます。あれは痛い。
痛すぎる一撃に馬車の中を無様に転がり回る男ですがご主人様がさらに蹴りつけることで動きを止めますが何故か恍惚とした表情を浮かべていました。
怖い、ドMは怖いです。
「しかし、なんでまた王城で取引なんでしょうか?」
そんな馬車で魔法の武器でもないものを取引なんかした日には叛逆の疑いがかけられそうなものですが……
「さあ? クーデターでもするんじゃないの?」
「クーデターですか……」
そんなものが起きたら確実に面倒なことに巻き込まれるというのがわかっているというのに。
ですが、ああ、すっごくありえそうです。そしてすっごく楽しそうな顔してますよね、ご主人様。
これは本当にクーデターが起きたのであれば一番の特等席に座って火に油を注ぎ込むようなことを嬉々としてしかねません。
ですがご主人様のために使い潰されるというのも一つの幸せな気がしないでもありませんね。
しかし、魔導国家で武器を使ってクーデターなんかをする輩がいるとなると頭がおかしいとしかいいようがありませんね。
「クーデターだといいなぁ」
起きてなかったらご主人様のために起こしましょう!
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