メイドと武器商人
メイドとすっぽんぽん
ほぼ一瞬にしして私はご主人様達と共にいたリビングを後にし、身体に自然と紫電を纏わしながらから高速で地下へと移動します。
ご主人様のお屋敷の地下には巨大な武器庫が広がっているのです。
たしか知り合いのドワーフに借金のカタとして作らせたとかいっていましたね。
聞いた話ではご主人様すら大きさを把握していないほどの規模の武器庫とのことです。
この地下の武器庫に眠る武器の数々はご主人様が仕入れたもの、案を出し作らした物などが多数あり、さらには国によっては禁止兵器に指定されている物まであるのです。
「あっつ!」
唐突に足元に感じた熱さに顔をしかめ中ら足元を見ると履いていた靴がドロドロに溶けていました。
少しばかり全力を出しすぎましたか。さすがに紫電をまとうのは無理があったかもしれません。
メイド服と違い靴は特注品ではありませんから仕方ありません。
「えっと、四番四番っと」
溶けた靴はそこらに放り投げ魔導液体で靴を生成。履き心地を確かめながらご主人様の仰っていた四番倉庫を探します。
一応は所々の柱に数字が刻まれているので場所はわかるようにはなっているから迷う心配はありません。
「あ、ここですね」
柱に書かれた四と言う番号を書き込まれた柱を発見した私は巨大な棚となっている通路の中に入ります。
棚にはやはりごちゃごちゃと色々なものが散乱しています。というのもここに物を放り込むのご主人様ですし、掃除をさしてくれないんですよね。
「ありましたありました」
そんな中、目当てのトランクケースを発見した私はそれを三つ手に取ります。
ご主人様はきちんと取引用のものだけは分けていてくれるので非常に助かります。
取ってはありますが三つも持つことはできませんので重ねて持つことにします。そして再び魔導液体で肉体を強化。
今度は溶けない魔導液体で作り上げた靴で一気に踏み出します。
足を踏み出すたびに何かがはじけるような音が響きます。
この身体に纏う紫電、なんとかならないものでしょうか? 無意識に出てしまうから困りものです。
ついでにそのまま浴室に直行。
リップスは命令を忠実に守るメイドですからね。
手早く汚れたメイド服をパージ。
すっぽんぽんになると紫電を纏うほどの高速さでシャワーを浴び、頭と体を洗い汚れを落とします。
「アババババばばば」
体を流しているとなぜか痺れたかのようにビリビリとしてしまいます。ついでにいうと体が動かしにくいです。あと舌もよぐばわりびせん。
言語中枢もやられましたかね?
しばらく体が痺れてうごけなくなりましたがとりあえず体をビリビリさしながらお風呂場から脱出します。
しかし、タオルで頭や体を拭いていて、ここで私は気づいたわけです。
服持って来てない。
かといって汚れた服で再びご主人様の前に行くと嬉しいお叱りの言葉がいただけるかもしれませんがフィルに居場所を取られる危険性があるわけで……
しかし、自室に服を取りに行くためにはリビングの中央を突っ切らなくてはなりません。見つかれば確実に痴女認定はまのがれません。
「やるしかありません!」
思考は一瞬。
再び高速で移動を開始。ただし全裸で。
紫電がまた自然と体を覆い、皮膚に張り付いていたわずかな水滴が蒸発していきます。ただし全裸で。
先ほどのように速度を重視するわけではなく気配を消し移動を開始。
そう、リップスはできる子!
誰にも気づかれないようにリビングを音もなく移動するなんて朝飯前の楽勝のはずです。
パチリという音を響かせて私は全裸のままトランクケースを手にリビングの入り口前までやってきました。
入り口からリビングの中を覗き込むとどうやらフィルとご主人様はなにやら書類を挟んでお仕事の話をしているようです。
 
これはチャンスです。
気配を完全に消しリビングを駆け抜け向かいの通路に飛び込みさえすればすぐに私の部屋なわけです。
決意した私は一気に駆ける。
気配を殺し、体から発する紫電を頑張って抑えながら私は駆けます。
駆ける私は紫電を纏う意味もありまさしく閃光。常人、いや、達人であったとしてもこの速度で疾走する私を目に止めることは不可能!
瞬きをする間にリビングの中央部、カーペットが敷かれている場所まで駆け抜けた私は横目でご主人様とフィルの方へと視線を向けますが二人は書類に意識を向けているため私に気づいている様子は皆無!
やりきりました! これで後は部屋に戻り何食わぬ顔で合流さえすれば完璧です。
油断。
そう、ほくそ笑んだ私は確かにその時油断していたのでしょう。
順調に駆けていた私の足先に何かが当たり姿勢が崩れます。いつもならなんてこともなく態勢を立て直せたでしょう。しかし、今の私は超速度でかけているわけで細かな制御ができない状態。
それでも態勢をなんとかしようとさらに足を踏み出した瞬間、踏んだカーペットが滑るように動き私の体は宙へ浮きます。
そしてそのまま完全に両手両足が床から離れた状態で飛翔。姿勢を崩した時に体の向きが変わったおかげで正面の通路ではなくその横の壁へと向かい頭から轟音を立てて突っ込む羽目となりました。
飛翔している間に私が見たのは私が足を引っ掛けた場所、それは私が掃除中に穴を開けてご主人様に言われ、補修中であった大穴でカーペットをかけて隠していた場所でした。
ご主人様のお屋敷の地下には巨大な武器庫が広がっているのです。
たしか知り合いのドワーフに借金のカタとして作らせたとかいっていましたね。
聞いた話ではご主人様すら大きさを把握していないほどの規模の武器庫とのことです。
この地下の武器庫に眠る武器の数々はご主人様が仕入れたもの、案を出し作らした物などが多数あり、さらには国によっては禁止兵器に指定されている物まであるのです。
「あっつ!」
唐突に足元に感じた熱さに顔をしかめ中ら足元を見ると履いていた靴がドロドロに溶けていました。
少しばかり全力を出しすぎましたか。さすがに紫電をまとうのは無理があったかもしれません。
メイド服と違い靴は特注品ではありませんから仕方ありません。
「えっと、四番四番っと」
溶けた靴はそこらに放り投げ魔導液体で靴を生成。履き心地を確かめながらご主人様の仰っていた四番倉庫を探します。
一応は所々の柱に数字が刻まれているので場所はわかるようにはなっているから迷う心配はありません。
「あ、ここですね」
柱に書かれた四と言う番号を書き込まれた柱を発見した私は巨大な棚となっている通路の中に入ります。
棚にはやはりごちゃごちゃと色々なものが散乱しています。というのもここに物を放り込むのご主人様ですし、掃除をさしてくれないんですよね。
「ありましたありました」
そんな中、目当てのトランクケースを発見した私はそれを三つ手に取ります。
ご主人様はきちんと取引用のものだけは分けていてくれるので非常に助かります。
取ってはありますが三つも持つことはできませんので重ねて持つことにします。そして再び魔導液体で肉体を強化。
今度は溶けない魔導液体で作り上げた靴で一気に踏み出します。
足を踏み出すたびに何かがはじけるような音が響きます。
この身体に纏う紫電、なんとかならないものでしょうか? 無意識に出てしまうから困りものです。
ついでにそのまま浴室に直行。
リップスは命令を忠実に守るメイドですからね。
手早く汚れたメイド服をパージ。
すっぽんぽんになると紫電を纏うほどの高速さでシャワーを浴び、頭と体を洗い汚れを落とします。
「アババババばばば」
体を流しているとなぜか痺れたかのようにビリビリとしてしまいます。ついでにいうと体が動かしにくいです。あと舌もよぐばわりびせん。
言語中枢もやられましたかね?
しばらく体が痺れてうごけなくなりましたがとりあえず体をビリビリさしながらお風呂場から脱出します。
しかし、タオルで頭や体を拭いていて、ここで私は気づいたわけです。
服持って来てない。
かといって汚れた服で再びご主人様の前に行くと嬉しいお叱りの言葉がいただけるかもしれませんがフィルに居場所を取られる危険性があるわけで……
しかし、自室に服を取りに行くためにはリビングの中央を突っ切らなくてはなりません。見つかれば確実に痴女認定はまのがれません。
「やるしかありません!」
思考は一瞬。
再び高速で移動を開始。ただし全裸で。
紫電がまた自然と体を覆い、皮膚に張り付いていたわずかな水滴が蒸発していきます。ただし全裸で。
先ほどのように速度を重視するわけではなく気配を消し移動を開始。
そう、リップスはできる子!
誰にも気づかれないようにリビングを音もなく移動するなんて朝飯前の楽勝のはずです。
パチリという音を響かせて私は全裸のままトランクケースを手にリビングの入り口前までやってきました。
入り口からリビングの中を覗き込むとどうやらフィルとご主人様はなにやら書類を挟んでお仕事の話をしているようです。
 
これはチャンスです。
気配を完全に消しリビングを駆け抜け向かいの通路に飛び込みさえすればすぐに私の部屋なわけです。
決意した私は一気に駆ける。
気配を殺し、体から発する紫電を頑張って抑えながら私は駆けます。
駆ける私は紫電を纏う意味もありまさしく閃光。常人、いや、達人であったとしてもこの速度で疾走する私を目に止めることは不可能!
瞬きをする間にリビングの中央部、カーペットが敷かれている場所まで駆け抜けた私は横目でご主人様とフィルの方へと視線を向けますが二人は書類に意識を向けているため私に気づいている様子は皆無!
やりきりました! これで後は部屋に戻り何食わぬ顔で合流さえすれば完璧です。
油断。
そう、ほくそ笑んだ私は確かにその時油断していたのでしょう。
順調に駆けていた私の足先に何かが当たり姿勢が崩れます。いつもならなんてこともなく態勢を立て直せたでしょう。しかし、今の私は超速度でかけているわけで細かな制御ができない状態。
それでも態勢をなんとかしようとさらに足を踏み出した瞬間、踏んだカーペットが滑るように動き私の体は宙へ浮きます。
そしてそのまま完全に両手両足が床から離れた状態で飛翔。姿勢を崩した時に体の向きが変わったおかげで正面の通路ではなくその横の壁へと向かい頭から轟音を立てて突っ込む羽目となりました。
飛翔している間に私が見たのは私が足を引っ掛けた場所、それは私が掃除中に穴を開けてご主人様に言われ、補修中であった大穴でカーペットをかけて隠していた場所でした。
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