世界の破壊を阻止せよ[運命を握るのは幼女?!]

千桜

ワルツ2

 植物が日除けになって外が涼しい。以前本を読むのをご一緒したとき、見かけたシダ植物が壁面を覆っている。お部屋から少し離れた木陰に腰掛ける様は絵画を切り取ったようだ。

 思わず見とれていた。珍しく呆けていたのは、夏の暑さのせいでは無いだろうか。失念してしまったのは、このところ自分の一部のように心をふわふわと実態の無いものが闊歩しているせいだ。

 カサッ
 植木に軍服のジャケットが擦れて音をたててしまった。
 明らかに小動物の類いではないと察知したのだろう。 
・・・・・
 それくらいのことは、当然だ。

「誰?」
 ビクッと肩を震わせたのが声で解った。と                同時に真っ白な城壁に焼け跡ができた。

 意中の人物は咄嗟に視界に入ったであろう
            ・・・・
枝端を飛ばしてきたのだ。
顔に似合わず、お転婆だ。と笑い話になる威力では無い。

 だが、ボーッと覗き見をしていた自身に非があることが明らかななので、咎めるのはお門違いとったことろだ。

 預かりとはいえ、王族扱いになっている嬢と、騎士である立場を考慮すると赦される行動に大幅な差があるのは仕方の無いことである。

 ムートに向けてでは無く、怪しき人物に放ったのだから、むしろ危機管理能力が備わっているという証だ。

 敵意が無いことがもう解ったのであろう、こちらに歩み寄って来る気配はしないが、安堵の雰囲気を醸し出している。

 




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