世界の破壊を阻止せよ[運命を握るのは幼女?!]

千桜

守る為の強さ3

 ムート・エーデルは悩んでいた。この頃巷を騒がせている悪党達‥のことではなく、自分の不甲斐なさについてだ。

 8歳の頃憧れだった騎士団という任務に就くことができた。4年たった今は剣を振るう様も危うさが無くなり、小隊長を任されている。
 その分、剣の技術・戦略の立て方‥どれをとっても求められるレベルが高くなっているのが一層力を入れる為の燃料になっている。

 それ故、己を高めれば高める程に不甲斐なさを噛み締めることが多くなってきた。
 
(先程の手合わせだってそうだ。子供だという理由で甘えは許されない。) 

「まだまだだな」
父が放った言の葉を頭で反芻し、歯軋りをした為、拭うと白いハンカチに小さな血溜まりができてしまっていた。

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