女神と一緒に異世界転移〜不死身の体と聖剣はおまけです〜
第19話 良いよ
これから会いに行く吸血鬼は、吸血鬼の中でも変わり者で、恐らく種の中で唯一、吸血鬼の王に背いている人物らしい。
理由は単純な仲たがい。
吸血鬼の王は人間が嫌いで、今から会いに行く吸血鬼は人間が好きなのだとか。
簡単で単純な理由だが、セレンさんに言わせれば
「つまりはかなりの変わり種です。彼女は、人を自分と対等な生物として見ています」
それは人間からは良い事だと思うけど。
吸血鬼からしてみれば、人間は『下等な生物』にあたるのだろう。そうして驕るから、あっさりと人間に足元を掬われる。
案外そうやってバランスが保たれているのかもしれないが……
いや。
俺も他人の事言ってられないな。
ついこの間、斎藤という(自称)普通の人間にやられかけたばっかりなんだから。日本で拳法の修行してたとか言ってたけど、それだけであんなに強くなるものなのか?
あんなの存在そのものが取り締まられるべき強さだろう。
そういえば黒帯とかプロボクサーのライセンスを持っている人は他人に暴力を振るうと罪が重いんだっけ?
あれは存在そのものが取り締まられていると言って過言ではないだろう。
そういう意味じゃあ、今の俺も普通の人から見れば強すぎるのだろうけど。
力加減をちょっと間違えれば街一つ吹っ飛ばしかねない。流石に言い過ぎだけどさ。
「つまり同じ竜車に乗っているボクも一歩間違えれば吹き飛ぶと言う事だね。それを種に脅されてもか弱いボクらは逆らえない。怖い怖い」
「お前は俺をどういうキャラクターだと思ってるんだ」
全く怖いと思ってなさそうな無表情で、唐突にミラがそんな事を呟いた。
そんな事してしまったらR18の封がされてしまう。
そんな事しないけどさ。したいと思ってもしなければセーフだ。
……つまり想像の中でならセーフなのか? ギリギリアウトなのだろうか。セウフと言うべきなのか。それともアウフと言うべきなのか。
「据え膳を目の前にしても涎を垂らすだけで手を出さない最低の男だと思ってる」
「……くっ……言いたい事を言わせておけば……!」
だが言い返せない。
だって事実だもの。
でもこの前はちゃんと――おっと。ここから先はトップシークレットだぜ。
「セレンとユウトが既にそういう関係なのは知っているけどね」
ぶふぉ、と吹き出したのは俺以外にもう一人。
言うまでもなくセレンさんだ。
何事なかったかのようにそっぽを向いているが。
……完全に丸投げモードに入っている。
「宿屋の壁って案外薄いんだ。これからは気を付けると良い」
「…………」
……こいつも襲ってしまえば共犯だ。
……いや危ない。危ないぞ今の思考は。
共犯じゃないよ、ただの犯罪者だよ。俺が。
と。
唐突にミラが服を捲り上げた。
可愛らしいへそと、慎ましい胸……の下の方まで見えている。
え、何してんのこいつ。
襲っていいの?
「ケダモノのような目でボクを見ないでくれるかな」
「見てねぇよ」
「それはそれで傷つくなぁ」
どうしろってんだ。
そう言っている間に、俺は既に視線を逸らしていた。
そうです。チキンです。
実際見ていない。
……は! 傷つけてしまうのならそれを口実に見たって構わないんじゃないか!?
と思って見たら、既にミラは服を戻していた。
何事も無かったかのように澄ました顔をしている。
「そろそろふざけるのをやめないとセレンに怒られるかな」
「……さぁ、どうだろう」
今、ミラがこうやって言った事でセレンさんは怒りづらい気もするが。
……ほら、今も何か微妙な顔をして何か言いたそうにしてる。
けど、触れたらこっちに飛び火が来そうでやだなぁ。
ここまでミラの目論見通りなのだろうか。
「何がしたいんだお前」
「暇潰し」
「…………」
「暇を潰したい」
二度も言わなくても分かってるよ。
そんな事に俺は付き合わされてたのか……後に重大な伏線になるとかそういう事じゃないのか……何なんだお前は……
ペース乱されっぱなしである。
単純に竜車に揺られるのも退屈っちゃあ退屈なのかもしれないけどさ。
セレンとミラがタイプの違う美少女なお陰で、俺はあまりそうじゃないんだけど。
見るだけで至福。こういうのを眼福と言うのか。昔の人はうまい事言ったもんだな。
「ところで」
そろそろ引き際と見たのか(それは恐らく正しい判断だ。セレンさんがぷるぷるしてる)、話題を変えようとするミラ。
俺にそれを止める理由はないので、無言で先を促す。
「ユウトは今吸血鬼になった訳だけど、ボクら……ボクの首を噛んで血を吸ってもらえば、ボクでも吸血鬼になれるのかな?」
「……どうなんだろうな。なれるっちゃあなれるんじゃないか?」
「ふぅん」
「なりたいのか?」
「いいや別に。聞いた話によると、吸血鬼は主従関係が強いらしいからね。あぁでも、ボクが奴隷だった時に一度も手を出さなかったチキンが主になったところでどうもならないかも」
……こいつ。
とことん俺をおもちゃにして暇潰ししたいらしい。
良いだろうお前がその気なら付き合ってやるさ。
俺なりのやり方でな。
「俺も聞いた話なんだが」
「ん?」
くくく、食いつけ食いつけ。
「吸血鬼には魅了という特性があるらしい。なんでも、近くにいる人を惚れさせるんだとか」
「顔の程度によってその特性の強さも違うみたい」
ぐっ……
この程度でへこたれるか。
「で、だ。セレンさんはお前の言った通り、俺とそういう仲にある」
「ふぇ!?」
セレンさんの奇妙な悲鳴が聞こえてきたがスルーする。
今は構っている場合じゃないんだ。すみません。
「でも何故かお前は平気みたいだ。顔によって程度の差はあるかもしれないが、こんなに近くにいるのにかからないのもおかしい」
「何を言いたいの?」
その無表情を崩すような事を言いたいんだよ。
等とは言わず、続ける。
「だから俺って本当は吸血鬼になってないんじゃないかって最近思うんだよ。なぁミラ。お前本当は俺の事好きだろ」
「は?」
…………へこたれない。
「誤魔化すなよ。俺は分かってんだ。俺が誰より分かってる。俺が吸血鬼である事はな。だから仕方ないんだよ。俺の事を好きになっても。セレンさんと同じくらい、お前とは接してる訳だからな」
ぐい、とミラに近付きながら言う。
「くさい」
…………。
「好きの反対は無関心って言うだろう。嫌いなら転じて好きになるのもすぐだと思うんだけどどうなんだ?」
「近寄ってこないで」
………………。
大丈夫、まだ大丈夫。
俺の心は折れてない。
「実は俺の事好きなんじゃないか?」
ドン、とミラの横へ右手をつく。
壁ドンというやつだ。
まさか俺がこんな事やる日が来るとは……しかもこんなセリフを吐く日が来るとは……人間わかんねぇな。明日には地球が滅んでるかもしれない。
「……離れて」
「そう言うなよ。悲しくなるだろ」
「…………」
効いてるのか効いてないのかさっぱり分からないな。
無表情ってこんな時に役に立つのか。最強のポーカーフェイスである。
「別にユウトが悲しくてもボクの心には小波すら立たない」
「俺はお前が悲しいと胸が張り裂けるようだし、お前が嬉しいと俺も自分の事のように喜ぶよ」
「…………」
「仕方がない事なんだよ。これは魅了という特性あって故のことなんだ。ミラの意志は関係なく、全ての女性が俺の事を好きになる」
何言ってんだ俺。
恥ずかし気もなく。
「なぁ、本当の事を言ってくれよ。お前に嫌われてると思うだけで、俺は心が挫けそうなんだ」
「…………」
何か俺が本気で口説いてるみたいになってきたな。
吊り橋効果というやつなのだろうか。俺がドキドキしてきた。セレンさんがすぐ近くで見ていると言うのに……本当に何やってんの俺。
と、醒めそうになった瞬間、ミラが少しだけ上を向いた。
上を向いて、俺の方をちゃんと見た。
うわ、こいつ近くで見ると滅茶苦茶かわいいな。
やばいだろこれ。
女神に対する冒涜なんじゃないかってレベルでかわいい。やっべぇ、すげぇドキドキしてる。こんな子の近くにいたのに俺は今まで気付いてなかったのか。
大きな青い瞳に小さな唇、全てのパーツが最善の大きさで最善の場所に配置されている。体型や声と合わせてパーフェクトと言って良い。
かわいい。
かわいすぎる。
「……良いよ」
目を閉じて、心なしか唇を突き出してそんな事を言われた。
何が良いよなんだよ何が良いよなんだよ何が良いよなんだよ。
…………。
……まぁいっか。
「すとーーーーっぷ!!」
どーん、と。
割って入った人物がいた。
と言うか、この場面だったらそんな回りくどい言い方せずともセレンさんしかいなかった。
「ささ流石に悪ふざけが過ぎますよ二人とも! もう! もう!!」
顔を真っ赤にして手をぱたぱたさせているセレンさんはそれだけで惚けてしまう程かわいかったが。
それよりも現実に引き戻されたことと先ほどまで自分がやっていた事に対するショックの方がでかかった。何やってんだ俺……何がまぁいっかだよ……
「しまった……ボクとした事が……一生の恥だ……」
心なしか顔を赤くしながら俯いているミラを見ていると、この勝負はどちらも損しかしていないのだとつくづく思う。
いや、俺はミラの意外な部分を見れて良かったと言うべきなのか?
……まぁこんな感じで色々ありつつ。
俺たちは、味方になってくれるかもしれないという吸血鬼の元へ向かうのだった。
理由は単純な仲たがい。
吸血鬼の王は人間が嫌いで、今から会いに行く吸血鬼は人間が好きなのだとか。
簡単で単純な理由だが、セレンさんに言わせれば
「つまりはかなりの変わり種です。彼女は、人を自分と対等な生物として見ています」
それは人間からは良い事だと思うけど。
吸血鬼からしてみれば、人間は『下等な生物』にあたるのだろう。そうして驕るから、あっさりと人間に足元を掬われる。
案外そうやってバランスが保たれているのかもしれないが……
いや。
俺も他人の事言ってられないな。
ついこの間、斎藤という(自称)普通の人間にやられかけたばっかりなんだから。日本で拳法の修行してたとか言ってたけど、それだけであんなに強くなるものなのか?
あんなの存在そのものが取り締まられるべき強さだろう。
そういえば黒帯とかプロボクサーのライセンスを持っている人は他人に暴力を振るうと罪が重いんだっけ?
あれは存在そのものが取り締まられていると言って過言ではないだろう。
そういう意味じゃあ、今の俺も普通の人から見れば強すぎるのだろうけど。
力加減をちょっと間違えれば街一つ吹っ飛ばしかねない。流石に言い過ぎだけどさ。
「つまり同じ竜車に乗っているボクも一歩間違えれば吹き飛ぶと言う事だね。それを種に脅されてもか弱いボクらは逆らえない。怖い怖い」
「お前は俺をどういうキャラクターだと思ってるんだ」
全く怖いと思ってなさそうな無表情で、唐突にミラがそんな事を呟いた。
そんな事してしまったらR18の封がされてしまう。
そんな事しないけどさ。したいと思ってもしなければセーフだ。
……つまり想像の中でならセーフなのか? ギリギリアウトなのだろうか。セウフと言うべきなのか。それともアウフと言うべきなのか。
「据え膳を目の前にしても涎を垂らすだけで手を出さない最低の男だと思ってる」
「……くっ……言いたい事を言わせておけば……!」
だが言い返せない。
だって事実だもの。
でもこの前はちゃんと――おっと。ここから先はトップシークレットだぜ。
「セレンとユウトが既にそういう関係なのは知っているけどね」
ぶふぉ、と吹き出したのは俺以外にもう一人。
言うまでもなくセレンさんだ。
何事なかったかのようにそっぽを向いているが。
……完全に丸投げモードに入っている。
「宿屋の壁って案外薄いんだ。これからは気を付けると良い」
「…………」
……こいつも襲ってしまえば共犯だ。
……いや危ない。危ないぞ今の思考は。
共犯じゃないよ、ただの犯罪者だよ。俺が。
と。
唐突にミラが服を捲り上げた。
可愛らしいへそと、慎ましい胸……の下の方まで見えている。
え、何してんのこいつ。
襲っていいの?
「ケダモノのような目でボクを見ないでくれるかな」
「見てねぇよ」
「それはそれで傷つくなぁ」
どうしろってんだ。
そう言っている間に、俺は既に視線を逸らしていた。
そうです。チキンです。
実際見ていない。
……は! 傷つけてしまうのならそれを口実に見たって構わないんじゃないか!?
と思って見たら、既にミラは服を戻していた。
何事も無かったかのように澄ました顔をしている。
「そろそろふざけるのをやめないとセレンに怒られるかな」
「……さぁ、どうだろう」
今、ミラがこうやって言った事でセレンさんは怒りづらい気もするが。
……ほら、今も何か微妙な顔をして何か言いたそうにしてる。
けど、触れたらこっちに飛び火が来そうでやだなぁ。
ここまでミラの目論見通りなのだろうか。
「何がしたいんだお前」
「暇潰し」
「…………」
「暇を潰したい」
二度も言わなくても分かってるよ。
そんな事に俺は付き合わされてたのか……後に重大な伏線になるとかそういう事じゃないのか……何なんだお前は……
ペース乱されっぱなしである。
単純に竜車に揺られるのも退屈っちゃあ退屈なのかもしれないけどさ。
セレンとミラがタイプの違う美少女なお陰で、俺はあまりそうじゃないんだけど。
見るだけで至福。こういうのを眼福と言うのか。昔の人はうまい事言ったもんだな。
「ところで」
そろそろ引き際と見たのか(それは恐らく正しい判断だ。セレンさんがぷるぷるしてる)、話題を変えようとするミラ。
俺にそれを止める理由はないので、無言で先を促す。
「ユウトは今吸血鬼になった訳だけど、ボクら……ボクの首を噛んで血を吸ってもらえば、ボクでも吸血鬼になれるのかな?」
「……どうなんだろうな。なれるっちゃあなれるんじゃないか?」
「ふぅん」
「なりたいのか?」
「いいや別に。聞いた話によると、吸血鬼は主従関係が強いらしいからね。あぁでも、ボクが奴隷だった時に一度も手を出さなかったチキンが主になったところでどうもならないかも」
……こいつ。
とことん俺をおもちゃにして暇潰ししたいらしい。
良いだろうお前がその気なら付き合ってやるさ。
俺なりのやり方でな。
「俺も聞いた話なんだが」
「ん?」
くくく、食いつけ食いつけ。
「吸血鬼には魅了という特性があるらしい。なんでも、近くにいる人を惚れさせるんだとか」
「顔の程度によってその特性の強さも違うみたい」
ぐっ……
この程度でへこたれるか。
「で、だ。セレンさんはお前の言った通り、俺とそういう仲にある」
「ふぇ!?」
セレンさんの奇妙な悲鳴が聞こえてきたがスルーする。
今は構っている場合じゃないんだ。すみません。
「でも何故かお前は平気みたいだ。顔によって程度の差はあるかもしれないが、こんなに近くにいるのにかからないのもおかしい」
「何を言いたいの?」
その無表情を崩すような事を言いたいんだよ。
等とは言わず、続ける。
「だから俺って本当は吸血鬼になってないんじゃないかって最近思うんだよ。なぁミラ。お前本当は俺の事好きだろ」
「は?」
…………へこたれない。
「誤魔化すなよ。俺は分かってんだ。俺が誰より分かってる。俺が吸血鬼である事はな。だから仕方ないんだよ。俺の事を好きになっても。セレンさんと同じくらい、お前とは接してる訳だからな」
ぐい、とミラに近付きながら言う。
「くさい」
…………。
「好きの反対は無関心って言うだろう。嫌いなら転じて好きになるのもすぐだと思うんだけどどうなんだ?」
「近寄ってこないで」
………………。
大丈夫、まだ大丈夫。
俺の心は折れてない。
「実は俺の事好きなんじゃないか?」
ドン、とミラの横へ右手をつく。
壁ドンというやつだ。
まさか俺がこんな事やる日が来るとは……しかもこんなセリフを吐く日が来るとは……人間わかんねぇな。明日には地球が滅んでるかもしれない。
「……離れて」
「そう言うなよ。悲しくなるだろ」
「…………」
効いてるのか効いてないのかさっぱり分からないな。
無表情ってこんな時に役に立つのか。最強のポーカーフェイスである。
「別にユウトが悲しくてもボクの心には小波すら立たない」
「俺はお前が悲しいと胸が張り裂けるようだし、お前が嬉しいと俺も自分の事のように喜ぶよ」
「…………」
「仕方がない事なんだよ。これは魅了という特性あって故のことなんだ。ミラの意志は関係なく、全ての女性が俺の事を好きになる」
何言ってんだ俺。
恥ずかし気もなく。
「なぁ、本当の事を言ってくれよ。お前に嫌われてると思うだけで、俺は心が挫けそうなんだ」
「…………」
何か俺が本気で口説いてるみたいになってきたな。
吊り橋効果というやつなのだろうか。俺がドキドキしてきた。セレンさんがすぐ近くで見ていると言うのに……本当に何やってんの俺。
と、醒めそうになった瞬間、ミラが少しだけ上を向いた。
上を向いて、俺の方をちゃんと見た。
うわ、こいつ近くで見ると滅茶苦茶かわいいな。
やばいだろこれ。
女神に対する冒涜なんじゃないかってレベルでかわいい。やっべぇ、すげぇドキドキしてる。こんな子の近くにいたのに俺は今まで気付いてなかったのか。
大きな青い瞳に小さな唇、全てのパーツが最善の大きさで最善の場所に配置されている。体型や声と合わせてパーフェクトと言って良い。
かわいい。
かわいすぎる。
「……良いよ」
目を閉じて、心なしか唇を突き出してそんな事を言われた。
何が良いよなんだよ何が良いよなんだよ何が良いよなんだよ。
…………。
……まぁいっか。
「すとーーーーっぷ!!」
どーん、と。
割って入った人物がいた。
と言うか、この場面だったらそんな回りくどい言い方せずともセレンさんしかいなかった。
「ささ流石に悪ふざけが過ぎますよ二人とも! もう! もう!!」
顔を真っ赤にして手をぱたぱたさせているセレンさんはそれだけで惚けてしまう程かわいかったが。
それよりも現実に引き戻されたことと先ほどまで自分がやっていた事に対するショックの方がでかかった。何やってんだ俺……何がまぁいっかだよ……
「しまった……ボクとした事が……一生の恥だ……」
心なしか顔を赤くしながら俯いているミラを見ていると、この勝負はどちらも損しかしていないのだとつくづく思う。
いや、俺はミラの意外な部分を見れて良かったと言うべきなのか?
……まぁこんな感じで色々ありつつ。
俺たちは、味方になってくれるかもしれないという吸血鬼の元へ向かうのだった。
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