スラム街で暮らしていたら我儘お嬢様に雇われました

THEO

一日で変わった俺の人生

「生きるってなんだろう」
俺はふとそんなことを呟いていた。
俺は名もないただの「人間」。
このスラム街で暮らしている。
ここで生きる為には他人を蹴落とし生きていかなければいけない。
このスラム街では食料を少なく。
俺は昔生きる為に信用できた仲間だった知り合いをこの手で殺した。
これも生きる為だと思い俺は仕方なく殺した。
とそんなことを不意に考えていると…ここでは全然聞かない少女の声が聞こえた。
「ここがスラム街?すごい ︎街全体が廃虚みたいなのね ︎」
その少女はメイド服をきた赤色の髪の女性を連れて歩いていた。
「お嬢様。ここには人を攫うような輩もいます。そんなに私から離れないで下さい」
「わかってるわよ。小百合」
小百合…か。それがメイド服を着た女性の名前だのだろう。
そんな返事をしながら彼女はワクワクしながら歩いている。
そんなにスラム街癌楽しいのだろうか?
…わけがわからない。
そう…彼女はそんな足取りでこのスラム街に足を踏み入れていた。
歳は俺と同じくらいの15歳から16歳に見える。
そして…またもやそんなことを考えていると彼女と目が合ってしまった。
やべー…怒られるかな?
すると彼女はこっちに歩いてきた。
マジな方で怒ってんじゃん…
すると彼女は俺に声をかけてきた。
「ねぇ…」
「な…なんですか?」
「こんな所にいてつまらなくない?つまらないなら私のボディーガードやって ︎」
「…え?」
「おおおおお嬢様!?何を仰っているんですか?頭逝ってしまったんですか ︎」
驚いて大声を出したのは小百合というメイド服の女性だった。
「失礼ね。小百合。私は頭が逝ってなんていないわよ」
「でもお嬢様。そんな輩をボディーガードにするなんて…」
「なんか感じるのよね。力っていうかなんというか」
「まぁ…話が戻るけどボディーガードになるわよね?毎日お風呂に入れるわよ」
なんか…なる感じの話になってるんだけど。
「俺的にはいいんですが…今。ボディーガードっているんですか?」
「いないわよ。つまんないから解雇しちゃった」
…なんかすげー怖い。
「わかりました…ボディーガードになりますよ」
「そっちの名前はなんですか?」
「不知火…不知火玲葉よ」
「不知火玲葉って…え?えええ ︎不知火って世界の頂点と言われるお金持ちじゃないか!!」
「そうよ」
「やべー所のボディーガードになったかも…」
「失礼ね」
そう言って「玲葉」は苦笑する。
俺もつられて苦笑してしまった。
この日俺の人生が大きく変わってしまった。

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