天災殺しの異世界無双
第42話 天災襲来2
*マガンは今カリンの悲鳴が聞こえた方向に全速力で走っていた。
(油断してた!カエデさんから魔物がよく出るって聞いてたのに!とにかく急がないと!カリン無事でいてくれ!)
カリンの悲鳴が聞こえた方向に近づくにつれ、マガンの心臓がバクバクと音を立てた。最悪の状態を考えて背筋が凍る。不安を胸に走っていると、目の前の茂みから何かが飛びついてきた。
「お兄さん!!!」
「カリン!!!よかった。無事だったか!!!」
飛びついてきたカリンをそのままギュッと抱きしめてその場で足を止めてしまうマガンにカリンは慌てたように声をかける。
「会えたのは嬉しいけど止まらないで!アイツが来るよ!」
「アイツ?」
カリンの声でマガンは元来た道を戻りハングリーベアーの死体があった場所に走る。
「なぁ、カリン。俺と別れた後に何があったんだ?」
「えっとね…私、お兄さんと別れた後恐ろしいものを見たの」
マガンに抱えられたカリンは顔を真っ青にしながらゆっくりと事情を話し始めた。
*マガンと別れた後、カリンはさっきまでしていたハーブ採取を再開した。マガンが手伝ったおかげでいつもの倍の量が手に入り、カリンは上機嫌だった。
「持って帰ったら、お姉ちゃん喜ぶだろな〜」
鼻歌交じりにハーブ採取をするカリンだったがふとハーブをつむ手を止めた。
「…誰?」
カリンは先程からずっと何かの視線を感じていた。マガンとツルギマスを捕まえに行ったあたりから気になっていたのだが、マガンがいなくなると見られているような気配がさらに強まった。
「ねぇ、誰かいるの?」
カリンは"誰もいなさそうな"茂みに向かって声をかける。しばらくしても反応がなかったので気のせいだったのかと胸をなでおろすカリンだったが、ガサリと茂みが揺れた音に体をビクリと揺らす。その反応が合図だったと言わんばかりに茂みからのっそりと大きな影が姿を見せた。
「ひっ…」
カリンが小さな悲鳴を漏らす。その悲鳴を聞いて出てきた"それ"は嬉しそうに目を細め、さらにカリンとの距離を詰める。恐怖に耐えられなくなったカリンは悲鳴を上げてその場から全速力で走りマガンの元に向かったのであった。
*「なるほどな…それで出てきた魔物ってどんなやつだったんだ?」
「え、えっとね…」
カリンは青ざめながら自分の前に現れた者の正体をマガンに伝える。
「…カエル」
「カエル?」
「うん。紫色の大きなカエル」
カリンが正体を告げた瞬間、マガンは眉間にしわを寄せた。
「なぁ、カリン。そのカエルって目が黄色の宝石になってるやつか?」
「うん。もしかしてお兄さんも知ってるの?」
「ああ。知ってるよ」
カリンの反応にため息混じりに答えたマガンは一人考える。
(なんてこった!いるだろうなとは思ってはいたけどまさかこんなに早く出くわすなんて!)
マガンはカリンが見たカエルの正体を知っていた。何回もゲームで見たことがある魔物と類似していたのだ。
「お兄さん!開けた場所に出るよ!」
カリンにそう言われ、先程のハングリーベアーの死体があった場所に滑り込むように入るマガン。そして、それを知っていたかのように大きな影がマガン達の前に現れた。
「チッ!回り込まれたか!」
隠すことなく舌打ちをしながら出てきた魔物とマガンは対峙する。目の前の紫色のカエルの魔物は自身の黄色の宝石の目を細めながらマガン達をご馳走を見るかの様な目で見ていた。
(油断してた!カエデさんから魔物がよく出るって聞いてたのに!とにかく急がないと!カリン無事でいてくれ!)
カリンの悲鳴が聞こえた方向に近づくにつれ、マガンの心臓がバクバクと音を立てた。最悪の状態を考えて背筋が凍る。不安を胸に走っていると、目の前の茂みから何かが飛びついてきた。
「お兄さん!!!」
「カリン!!!よかった。無事だったか!!!」
飛びついてきたカリンをそのままギュッと抱きしめてその場で足を止めてしまうマガンにカリンは慌てたように声をかける。
「会えたのは嬉しいけど止まらないで!アイツが来るよ!」
「アイツ?」
カリンの声でマガンは元来た道を戻りハングリーベアーの死体があった場所に走る。
「なぁ、カリン。俺と別れた後に何があったんだ?」
「えっとね…私、お兄さんと別れた後恐ろしいものを見たの」
マガンに抱えられたカリンは顔を真っ青にしながらゆっくりと事情を話し始めた。
*マガンと別れた後、カリンはさっきまでしていたハーブ採取を再開した。マガンが手伝ったおかげでいつもの倍の量が手に入り、カリンは上機嫌だった。
「持って帰ったら、お姉ちゃん喜ぶだろな〜」
鼻歌交じりにハーブ採取をするカリンだったがふとハーブをつむ手を止めた。
「…誰?」
カリンは先程からずっと何かの視線を感じていた。マガンとツルギマスを捕まえに行ったあたりから気になっていたのだが、マガンがいなくなると見られているような気配がさらに強まった。
「ねぇ、誰かいるの?」
カリンは"誰もいなさそうな"茂みに向かって声をかける。しばらくしても反応がなかったので気のせいだったのかと胸をなでおろすカリンだったが、ガサリと茂みが揺れた音に体をビクリと揺らす。その反応が合図だったと言わんばかりに茂みからのっそりと大きな影が姿を見せた。
「ひっ…」
カリンが小さな悲鳴を漏らす。その悲鳴を聞いて出てきた"それ"は嬉しそうに目を細め、さらにカリンとの距離を詰める。恐怖に耐えられなくなったカリンは悲鳴を上げてその場から全速力で走りマガンの元に向かったのであった。
*「なるほどな…それで出てきた魔物ってどんなやつだったんだ?」
「え、えっとね…」
カリンは青ざめながら自分の前に現れた者の正体をマガンに伝える。
「…カエル」
「カエル?」
「うん。紫色の大きなカエル」
カリンが正体を告げた瞬間、マガンは眉間にしわを寄せた。
「なぁ、カリン。そのカエルって目が黄色の宝石になってるやつか?」
「うん。もしかしてお兄さんも知ってるの?」
「ああ。知ってるよ」
カリンの反応にため息混じりに答えたマガンは一人考える。
(なんてこった!いるだろうなとは思ってはいたけどまさかこんなに早く出くわすなんて!)
マガンはカリンが見たカエルの正体を知っていた。何回もゲームで見たことがある魔物と類似していたのだ。
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