転生きぼんぬで死んでみたら江戸時代にタイムスリップした俺氏w
何これ ここ何処w
蒸し暑い感覚に襲われながらも目を閉じたまま二度寝しようとした時
昨晩の事を思い出す。
あー、さてはここは天国か?
それとも病院か?
⋯どっちでもいいかそんなの。
どうせ神様は転生させてくれなかったんだし
神様なんて居なかったって事で俺氏乙。
そう思いながら再び眠りについた。
「ーい⋯⋯おにーちゃん⋯⋯ぶかい?」
(⋯何だようっせーな)
微かに聞こえてくる声に少し目が覚める。
「おーいっ、おにーちゃん!」
(チッ)
「聞こえとるわ!なんなん」
そこまで言いかけると見たこともない草原に明らかに弱そうなオッサン一人が目の前にいた。
もしや⋯⋯マジで俺氏転生成功?
いや、そうだろ絶対!
このオッサンの低そうなレベルといい
この草原といい⋯
ドラクエの始まり方!!!
浮かれている俺氏にLv.1であろうオッサンが言った。
「君、島流しにでもあったのかい?ボロボロな服着て顔もだいぶ汚れてるよ可哀想に」
(可哀想?島流しって何だよ)
ふと自分の体に目をやる。
すると灰色の薄っぺらいボロボロの着物をきて手足は黒く汚れている。
しかも痩せ細っているようにも見えた。
「おじちゃんの家にでもくるかい?大したもんはないけど握り飯くらいはあるぞ」
(んー⋯)
色々考えたが確かに腹も減ってる。
それに勇者がこんなボロボロな格好ではいかんな。
俺氏はLv.1のオッサンの家に行くことにした。
(よくよく考えたら装備も大事だ、このパターンだとこのオッサンの家で体力回復して
完璧な装備を身に着けて勇者の剣をゲットする流れだよなw)
ついて行く事20分。
「もうすぐ草原ぬけるぞ」
(はいっ!キマシター!www
豪勢な住宅街があってオシャレなエリア!
俺氏の始まりの場所!!)
オッサンの一言に待ちきれなくなった俺氏はオッサンの先を走って草原をかけ抜けた!
その先の光景は⋯
「!?!?えっ、はっ!?!?
⋯ちょっ、まっ⋯」
「にーちゃん、どーした?」
俺氏の目に映った光景は歴史の教科書などで嫌というほど見てきた光景だった。
木造のボロい平屋
着物を着てる貧乏そうな人間達
なんならふんどし一枚の男もいる
独特な髪型の女達も
「おいっ!」
不意に強引にオッサンに頭を抑えられる。
するとオッサンを含め周りにいた人間達が皆頭を地面に付けだした。
「何やってんだ!武士だ早く頭をさげんか!」
とオッサンに再度頭を押さえつけられ周りと同じ体制になる俺氏。
そして武士らしき男達が通り過ぎる⋯
「何これぇぇー!何処ここぉぉー!!」
どうやら俺氏は勇者に転生した訳でもなく
死ぬ前より不便で身分が低い男として江戸時代あたりにタイムスリップしたらしい。
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