太陽の失われし世界

きょう✩.*˚

入学編 3

2620年 6月1日 第一学院

風音を先頭にして寮へ向かうA組一同。学院が始まったばかりで皆友達がいないのか、皆喋らず、重苦しい空気が流れている。

「ねぇねぇ、あの先生。貴方のおばあちゃんなの?」 

そんな中凛に話しかけてきたのは鈴。小声で凛に質問をしてくる。

「そうだよ。私のおばあちゃん、なんだけど…」

凛は少し考えながら言う。

「うちのおばあちゃん、外で自分の名前を言うなって何回も言ってたんだよね…どういう風の吹き回しなんだろう…」

これを聞き、鈴は笑顔になり、

「やっぱり長岡風音なんじゃない!いやー、こんな所で会う、しかも担任なんて。」

凛は訳が分からないという風に、

「何?それ。おばあちゃんってどんな噂がたっ…」

最後まで言い終わらないうちに風音が叫ぶ。

「ここがお主らの寮じゃ!もちろん知っているとは思うが、女子寮には男子禁制。破ったら…分かるな?」

周りをギロりと見ながら言う。

「わ、分かってますって。皆!そうだよな!」

そう言ったのは入試6位、佐藤克彦(さとうかつひこ)。メガネを掛けているごく普通の学生といった感じだが…

「…あれ?あのメガネ、度が入ってない?」

克彦は続けて言う。

「女子寮を覗く、侵入するなんて言語道断です!この僕が許しません!皆、良いな!」

クラス全員はこの時、考えが一致した。

「「「あぁ、委員長タイプだぁ…」」」

「と、ところでこれが寮?随分小さい建物だけど…」

鈴は言う。確かに、建物自体はとても小さく、40人が生活出来るような建物では無い。

「お前さんはなんのために魔法があると思っとるんじゃ?中はちゃんと空間魔法で拡張済みじゃ。安心せい。」

皆一斉に寮に入る。

「うっわ!ひろーい!」

そこは広々としたリビングだった。暖炉やソファー、木で出来た机など、さらに上等なものが用意されている。

「部屋割りは分かるな?一部屋に4人。女子は2階奥の端の部屋から上位順に部屋割りをしとる。男子は1階奥の端からじゃ。」

「え、上位順?てことは…」

凛は後ろに気配を感じ振り向く。

「喜びなさい!長岡凛さん!この秀才の私と同じ部屋になれたのだから!」

「やった!凛ちゃんと同じ部屋だ!」

「あ、あのぅ…よろしく…」

2位の奏、3位の鈴、4位の古池琴葉(ふるいけことは)だ。そして…

「えぇー?!決闘する予定の子と同じ部屋?!」

1位凛である。

「これも人生経験じゃ。凛。」

風音もまた、遠くから凛を見てニコニコしているのである。



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「伝説級能力アリスについての報告書」
この能力はかの大罪人、ロキの想定した能力では無かった。そもそもロキに対抗しうる能力という物は存在しないはずであり、これは完全なイレギュラーである。私は只今過去の世界を調査中なのだが、現代と能力者が違う、つまり、この能力は何かしらの方法で受け継ぐ事が出来ると予想する。下に過去の世界能力者を記述し、この報告書を現代へ送る。役立てて欲しい。

過去世界探索員 谷gdmtw'tgjmw.'tw,tgam彦

アリス所持者
長gjmt'wmjア鏡gjdjvwtpgアgamuptxTpgamt。

―警告―
データ破損の可能性があります。探索本部は直ちに修復操作を行ってください。繰り返します…



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