追われて留まる幽霊さん

梁ーレイー

14ライネール・ゴースバーク

きっと苦労人になってしまうであろう!ライネールさん視点です。










最近この魔の森はおかしい。魔の森と言っても街の子供たちがたまに遊びに来ていたりお小遣い稼ぎのために薬草や木の実を取りに来たりとこの森でも入口付近はとても安全だと言われてきていたのだ。しかし最近では魔の森手前の草原にホワイトウルフやレッサベアーなどが出てくる始末。
流石にやばいということでアースレイル王国騎士が動く事になった。


魔の森の奥深くはとても危険だ。なんだってあの森には魔王がいた事があるのだ。魔王はいるだけでその場所にいる魔物達は活気づいてしまう。だから危険だ。この森の奥はある勇者御一行以外で行ったことのあるものは居ないのだ。故に未知。そんな場所に何故第4部隊の我々も行く事になったのか分からないが何かを企んでいるのだろう。さらに警戒しなくては行けない。でなければ第4部隊はまたはめられる。



「こちら第4部隊今のところ何も問題ありません。」
「そうか。ご苦労」
「こちら第2部隊も問題ありません!」
「そうか。では、これよりアースレイル王国による魔の森の調査を行う。知っての通り危険だから要注意するように」
とうとうこの日が来た。今回第4部隊は実戦も必要だからと言われ第2部隊に同行する事になった。例外で総隊長のゴーデッド・レイアードがいるがゴーデッドは王国への報告のためについているのであって今回の作戦などは第2部隊が考えたそうだ。周りをチラッと見てみると既に数匹のレッサベアーやホワイトウルフが草原にちらほら見えた。………飯…まだかな……
「それでは…気を引き締めて行くぞ。」
相変わらず第1部隊の隊長兼総隊長はとても冷めている。折角の綺麗な顔が台無しだ。まぁ、、総隊長サマはそれでもモテるんだよな…解せぬ…。





シーーーーーーン…………




おかしい。さっきから物凄く静かだ。動物が居ないみたいにな、、




いきなり第2騎士団のものと思われる奴が…
「マウントウルフに前方を塞がれた」
と言ってきた。意味がわからん。俺らはなんの作戦も伝えられていないのだ。何がどういうことか考えてる内にまたその男が言う
「これより作戦Aを決行するため第2部隊と第3部隊は別行動とする。くれぐれも勝手な行動をしないようにと第2部隊隊長のセイリアル様より仰せつかった!」
…。

分かるわけねぇだろっ!!いやいや作戦ってなに!!なんっも伝えられてねーわっ!!
はああーー・・ふぅ~よし!落ち着け
「おい。俺らは作戦なんて第2部隊から伝えられていないぞ」
「大丈夫です。心配ありません。ただ貴方方はここにいればいいのです。」
「はあ!?」
さっきこいつマウントウルフが前方にいるって言ったよな?俺ら連れてきたのってもしかして囮の為かよッ!!
「あ、やっと理解してくれました?…フッそれではあとは任せましたよ。」
あいつ最後にやっとしていきやがった!!ていうか無理に決まってるだろ!なのにここで逃げてもだめって……
「おい…すまんはめられた…」
こいつらどうすっかなあ……ここで逃げても逃げたって不名誉な肩書きがつく。
「ここで残っても多分死ぬだけだ。逃げたら逃げたで指さして笑われるだろうッ本当にすまなかったッ!!」
俺がちゃんともっと注意してなかったからこんな事になったもっとゴーデッドさんと話しとけば何か聴けていたかもしれない。上に立つ者としてみっとも無い。
「それでも、ここで先に帰っても俺は何も言わないから…信じてくれるなら…残るかどうかはお前らが決めてくれないか??」
本当に皆にこんな顔をさせて…今日は人生で1番最悪な日だ。




なんか思いの外に長くなりました。

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