追われて留まる幽霊さん

梁ーレイー

1僕は無害の幽霊

「ふわぁ~~・・・よく寝たな~。」
本当によく寝た。今の日付けは知らないが兎に角体感的にとても永く退屈な時間だった。
改めて封印されていた時のことを考えその永さに溜息していると外では雨が降り始めていた。
「うっわぁー!このタイミングナイスだけどナイスじゃない!!」
ここは本当にボロい。今までわ何とか耐えていたが今にも風や雨で崩れてしまいそうだ。
僕は急いで何か少しでもボロ屋が持つ様に出来るものがないか探そうとした。が・・・気づいてしまったのだ。僕は幽霊。しかも永い時間封印されていたのもあり力が、姿かたちが無いに等しく実体のある物に触れることすら出来ないのだ。力が回復すれば姿かたちを作ることが出来るので問題ないのだが、封印はたった今解けたばかりだ。

「終わっったぁぁぁぁあぁぁぁ」
ザザァァ……ザザァァ・・・
雨は容赦なくボロ屋敷を叩きつけそれを観てどきどきオロオロしていたが僕はまたしても気がついてしまった!
そう…僕はーー『幽霊』なのだ!!
つまり僕は透明でこの状態の時、物理は効かないのだ!!!!
僕は何故こんな便利なことを忘れていたのだろうか!誰にも見えないなんて大事なことを!普段は実体を持っていた方が便利だからずっとそのままだったが透明で誰にも見えないのならば悪戯のし放題じゃないか!!
僕は悪霊じゃないが悪戯は大好きだ!ちゃんと人が死にそうな程のことをしてしまったら助けるゾ!!
僕は無害の幽霊なのだ(  ¯﹀¯  )どや

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