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出会い系はじめてみたら幼馴染とマッチングした話

さかな

4. 初デート

 いよいよデート当日である。
 大きなイベントの前にぐっすり寝ることに関して定評のある俺なので、昨晩もしっかり眠った。
 そしてあろうことか目覚ましをセットした時間より1時間も寝過ごしてしまい、寝癖をつけたままトーストをくわえて走っているのである。
 お気に入りのジャケットがよれてシワシワになっていくのも御構い無しに、最寄りの駅までひた走った。
 そのかいあってか遅刻は10分程度で済みそうであった。いやそれでも問題はあるのだが。何はともあれ、電車にのって待ち合わせ場所のある駅を目指す。
 そこで見知った顔の女が座っているのを見つけ思わず声をかける。

「よっ」

見知った顔は見知った腑抜けた顔になったが、俺のことに気づいたのかホッとした表情で返事をする。

「びっくりした。あんたか。」

「同じ大学とは聞いてたけど実際会うのは会うのは初めてだな。」

「そうだね。私は文学部だから違うキャンパスだし。」

 話をするのは4年ぶりだったが、ここ最近高校以前の知り合いとあっておらず久しぶりに見た懐かしい顔に嬉しくなって声をかけてしまったのだ。
 うるさいと一蹴されるものかと思っていたので予想外対応で少しホッとしている。
 あ、紹介が遅れたが今俺が話しているのは俺の幼馴染の最上茜である。
 幼稚園からの付き合いで小学校の頃は結局よく遊んでいた。
 中学入ってからもたまに遊んだりしていたのだが、ある時期からあまり話さなくなり、クラスも違ったのでそれを境に交流がなくなったのである。向こうもこっちでの一人暮らしが心細かったのかどこかうれしそうな表情である。
 久しぶりに見たせいか、幼馴染は大人びて見えた。
 いろいろと成長しているのもあるだろう。彼女は元々美人な方であったのだが。その美人度合いは4年でさらに高まってるようだった。化粧すればもっといいだろうに。
 シンプルな服装に身を包んでいるせいでもあるだろう。
 なんせ中学のころの彼女の私服といえばよくわからないキャラクターや外国人観光客が喜びそうな熟語のプリントされたTシャツが多かったのだ。
 それから比べるといま着ているシンプルなデザインの白いワンピースは幾分か落ち着いるといえる。
 あと彼女は4年前にはつけていなかったメガネをつけている。メガネ萌えの俺は大歓喜なのである。
 俺たちはそのまましばらく話していた。
 とはいえ目的地が2駅先なのもあり、俺たちの昔話は蕾のまま終わることとなった。


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