好き同士ってめんどくさい
第46話
「大丈夫だ」
「なら良いけど……寝てる間に変な事しないでよ」
「しねーよ」
したい気持ちはあるけど……。
なんて事を言ったら絶対に嫌われてしまうので、死んでも言わない。
「あっそ……じゃ、おやすみ」
「おやすみ……」
彩は俺にそう言うと、そのまま眠ったようだ。
俺も早く寝よう……今日はいろいろあって疲れた。
数分して俺にも睡魔が訪れ、俺はそのまま目を閉じて眠る。
*
「……悠人?」
「……くー……くー」
「……寝たわね」
私は隣で悠人が寝た事を確認すると、悠人の元に近づく。
「……アホ面……うふ」
私は悠人の顔を見て笑みを浮かべる。
こんな風に一緒に寝たのは小さい時以来だ。
まったく……私も変わってるわよね……こんな馬鹿が好きなんて……。
「まったく……さっさと告白してよ……」
言葉にして言ってもらったほうが安心が出来る。
いくらそうだと分かっていても、その人からの直接の告白が無ければ安心出来ない。
私はそんな事を考えながら、悠人の顔を見る。
「絶対私からは言わないからね~」
私はそんな事を言いながら、悠人の頬をつつく。
ずっとこうしていたい……ずっとこうしたかった。
私は自然と悠人の手と自分の手を絡めていた。
「悠人……」
私がアイドルになった理由。
それは昔悠人から言われた言葉が切っ掛けだった。
『ねぇ……どんな子が好き?』
小学生の頃、私が悠人にそう聞いたことがあった。
どんな子が好きなのか知りたかった。
悠人の好みの女の子になりたかった。
そしたら悠人はこう言った。
『うーん……このテレビのお姉さんみたいな人』
その時テレビに映っていたのは当時大人気だったアイドルユニットの女の子だった。
それを聞いた瞬間から、私のアイドル になりたいという思いが生まれた。
今考えれば子供らしい発想だったと思う。
でも、私は悠人のこの言葉だけで今までやってきた。 悠人に好かれたかった。
ただそれだけだった……でも……。
「いつからかしらね……私も悠人も……距離が出来たのは……」
私がアイドルに近づけば近づくほど、悠人は遠くなっていった。
話しをしなくなり、一緒に遊ぶなんてことは無くなった。
だから嬉しかった。
悠人が私の事を思っていることが……凄く嬉しかった。
だから私は……早く悠人の口から言って欲しい、私の事をどう思っているかを……。
答えは知ってるけど……。
「悠人……」
私は悠人の腕に顔を埋め、小さな声で呟く。
「……大好きだよ」
私はそう言うと、悠人に背を向けて元の位置に戻った。
*
目を覚ました俺は窓の外を見てため息を吐く。
「はぁ……夢じゃ無い……」
昨日俺はユートに巻き込まれ、ユート達の世界に来てしまった。
出来れば夢であって欲しかったが、残念ながらそうでは無かったらしい。
「はぁ……ん?」
ため息を吐きベッドから立ち上がろうとしたとき、俺は隣で何かが動くのを感じた。
そこで俺は思い出した、昨日の夜の事を……。
「はぁ……こっちも夢じゃない……」
俺は彩を起こさないように、そーっとベッドから立ち上がり、部屋のドアに向かう。
「ん? いや……待てよ」
もしかしてこれはチャンスなのではないだろうか?
彩の寝顔を見る絶好のチャンス、昨日は風呂場でもベッドの上でも頑張って耐えたのだ、寝顔を見るくらいバチは当たらないだろう……。
俺はそんな事を考えながら、膨らんだ布団をめくる。
「……ん……ん~……」
可愛い……。
俺はそんな事を考えながら、彩の寝顔に見入ってしまった。
まだ眠そうな様子の彩。
金色の髪が朝日に照らされてキラキラと輝いていた。 俺はそんな彩の寝顔を堪能し、部屋を後にする。
「なら良いけど……寝てる間に変な事しないでよ」
「しねーよ」
したい気持ちはあるけど……。
なんて事を言ったら絶対に嫌われてしまうので、死んでも言わない。
「あっそ……じゃ、おやすみ」
「おやすみ……」
彩は俺にそう言うと、そのまま眠ったようだ。
俺も早く寝よう……今日はいろいろあって疲れた。
数分して俺にも睡魔が訪れ、俺はそのまま目を閉じて眠る。
*
「……悠人?」
「……くー……くー」
「……寝たわね」
私は隣で悠人が寝た事を確認すると、悠人の元に近づく。
「……アホ面……うふ」
私は悠人の顔を見て笑みを浮かべる。
こんな風に一緒に寝たのは小さい時以来だ。
まったく……私も変わってるわよね……こんな馬鹿が好きなんて……。
「まったく……さっさと告白してよ……」
言葉にして言ってもらったほうが安心が出来る。
いくらそうだと分かっていても、その人からの直接の告白が無ければ安心出来ない。
私はそんな事を考えながら、悠人の顔を見る。
「絶対私からは言わないからね~」
私はそんな事を言いながら、悠人の頬をつつく。
ずっとこうしていたい……ずっとこうしたかった。
私は自然と悠人の手と自分の手を絡めていた。
「悠人……」
私がアイドルになった理由。
それは昔悠人から言われた言葉が切っ掛けだった。
『ねぇ……どんな子が好き?』
小学生の頃、私が悠人にそう聞いたことがあった。
どんな子が好きなのか知りたかった。
悠人の好みの女の子になりたかった。
そしたら悠人はこう言った。
『うーん……このテレビのお姉さんみたいな人』
その時テレビに映っていたのは当時大人気だったアイドルユニットの女の子だった。
それを聞いた瞬間から、私のアイドル になりたいという思いが生まれた。
今考えれば子供らしい発想だったと思う。
でも、私は悠人のこの言葉だけで今までやってきた。 悠人に好かれたかった。
ただそれだけだった……でも……。
「いつからかしらね……私も悠人も……距離が出来たのは……」
私がアイドルに近づけば近づくほど、悠人は遠くなっていった。
話しをしなくなり、一緒に遊ぶなんてことは無くなった。
だから嬉しかった。
悠人が私の事を思っていることが……凄く嬉しかった。
だから私は……早く悠人の口から言って欲しい、私の事をどう思っているかを……。
答えは知ってるけど……。
「悠人……」
私は悠人の腕に顔を埋め、小さな声で呟く。
「……大好きだよ」
私はそう言うと、悠人に背を向けて元の位置に戻った。
*
目を覚ました俺は窓の外を見てため息を吐く。
「はぁ……夢じゃ無い……」
昨日俺はユートに巻き込まれ、ユート達の世界に来てしまった。
出来れば夢であって欲しかったが、残念ながらそうでは無かったらしい。
「はぁ……ん?」
ため息を吐きベッドから立ち上がろうとしたとき、俺は隣で何かが動くのを感じた。
そこで俺は思い出した、昨日の夜の事を……。
「はぁ……こっちも夢じゃない……」
俺は彩を起こさないように、そーっとベッドから立ち上がり、部屋のドアに向かう。
「ん? いや……待てよ」
もしかしてこれはチャンスなのではないだろうか?
彩の寝顔を見る絶好のチャンス、昨日は風呂場でもベッドの上でも頑張って耐えたのだ、寝顔を見るくらいバチは当たらないだろう……。
俺はそんな事を考えながら、膨らんだ布団をめくる。
「……ん……ん~……」
可愛い……。
俺はそんな事を考えながら、彩の寝顔に見入ってしまった。
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