好き同士ってめんどくさい
第38話
*
俺とユートを迎えてくれたのは、メイド服姿の女の子だった。
ポニーテールの髪型の元気の良さそうな女の子だ。
俺とユートを交互に見て口をパクパクさせている。
まぁ、そのそれもそうだろう……同じ顔が二つあるのだ、誰だって驚く。
「サーリア、彼が前に話した向こうの世界の僕だ、訳あってこっちの世界に来てしまってね、今日はここに泊まるから食事を一人分追加してくれるかい?」
「そ、それは構いませんが……この方が……ユート様の……」
サーリアは俺とユートを交互に見ながら、ジロジロと俺の事を見る。
なんか恥ずかしいな……。
「サーリア、あまりジロジロ見るのは失礼だよ」
「す、すいません! 失礼しました!!」
「いや、大丈夫だよ」
頭を下げて俺に謝罪してくるサーリア。
こんな可愛い子がメイドなんて……マジで羨ましいな……。
「悠人、疲れただろ? 部屋に案内するから、食事の時間まで少し休んでてくれ」
「あ、あぁ……お前、ここにこの子と二人で住んでのか?」
「何を言ってるんだい? 僕は結婚しているんだよ、アーネも一緒に住んでいるに決まってるだろ?」
「あぁ……本当にお前は勝ち組なのな……」
綺麗な奧さんに可愛いメイド……どんだけ羨ましい家に住んでるんだよ!
エロゲーかっ!!
俺はそんな事を思いながら、恨めしい視線をユートの背中にぶつける。
「ここで良いかな? 一応客間だから」
「眠れればどこでも良いよ」
ユートに案内された部屋にはダブルベッドよりも大きなベッドと机、そしてソファーが置かれていた。
俺の部屋よりも広い上に、ベッドもソファーもなんだか高そうだ。
「なんか逆に寝れねーかも……」
「まぁ……その気持ちは僕も分かるよ……平民だった頃とは考えられないくらいの豪華な生活だからね……僕もこの家に来たばかりの頃は眠れなかったよ」
「まぁ、藁の布団とかで眠るよりは良いよ、それじゃあ少し休ませてもらうわ」
「あぁ、食事が出来たら呼びに来るよ」
「あいよ」
ユートはそう言うと部屋を出て行き、部屋の中は俺一人になった。
これで落ち着ける……そう思ったのだが……。
「……暇だ」
スマホも無い、テレビも無い、漫画も何も無い。
やることも無いし……ひたすらに暇だ……。
「うーん……流石に何もする事がないとなぁ……」
ユートの奴、何か暇つぶしになるものでも無いか聞いてみるか……。
俺は部屋を出てユートを探し始めた。
それにしても広い家だ……。
来る途中に見た町の家とは別格の豪華さに俺は驚きながらユートを探す。
「たく……どこに居るんだ……」
屋敷の中を宛てもなく歩く。
窓の外はすっかり暗くなっており、町の明かりが夜景のようで綺麗だった。
自分が住んでいる世界とは別の世界。
昔の俺だったら信じない話しだが、今はそんな世界に俺は居る。
「ほんと……人生色々だよなぁ……」
そんな事を俺が考えていると、近くの部屋から先ほど迎えてくれたメイド、サーリアが出て来た。
「あ、えっと……」
「あ……えっと……ゆうと様? でしたよね? 何かお困りごとでしょうか?」
「あ、あぁ……ユートの居る場所がどこか、教えて欲しいんだけど……」
「言づてなら、私が承りますが?」
「いや、直接会って話したいんだけど……」
「そうですか、分かりました! それではご案内致します!」
元気よく話すサーリア。
俺はそんなサーリアに連れられて、再び屋敷内を歩き始めた。
しかし、本物のメイドさんに生きているうちに会えるなんて……なんか感動だな。
「あの……」
俺が一人で感動していると、サーリアが俺に話し掛けてきた。
「ん? なに?」
「いえ……すいません、やっぱり似ているなって」
「あぁ、ユートと俺の事?」
そりゃあそうだ、自分でだって思う。
俺とユートの容姿はかなり似ている。
本人がそう思うのだから、第三者からしたら見分けがつかないくらい似ているのかもしれない。
俺とユートを迎えてくれたのは、メイド服姿の女の子だった。
ポニーテールの髪型の元気の良さそうな女の子だ。
俺とユートを交互に見て口をパクパクさせている。
まぁ、そのそれもそうだろう……同じ顔が二つあるのだ、誰だって驚く。
「サーリア、彼が前に話した向こうの世界の僕だ、訳あってこっちの世界に来てしまってね、今日はここに泊まるから食事を一人分追加してくれるかい?」
「そ、それは構いませんが……この方が……ユート様の……」
サーリアは俺とユートを交互に見ながら、ジロジロと俺の事を見る。
なんか恥ずかしいな……。
「サーリア、あまりジロジロ見るのは失礼だよ」
「す、すいません! 失礼しました!!」
「いや、大丈夫だよ」
頭を下げて俺に謝罪してくるサーリア。
こんな可愛い子がメイドなんて……マジで羨ましいな……。
「悠人、疲れただろ? 部屋に案内するから、食事の時間まで少し休んでてくれ」
「あ、あぁ……お前、ここにこの子と二人で住んでのか?」
「何を言ってるんだい? 僕は結婚しているんだよ、アーネも一緒に住んでいるに決まってるだろ?」
「あぁ……本当にお前は勝ち組なのな……」
綺麗な奧さんに可愛いメイド……どんだけ羨ましい家に住んでるんだよ!
エロゲーかっ!!
俺はそんな事を思いながら、恨めしい視線をユートの背中にぶつける。
「ここで良いかな? 一応客間だから」
「眠れればどこでも良いよ」
ユートに案内された部屋にはダブルベッドよりも大きなベッドと机、そしてソファーが置かれていた。
俺の部屋よりも広い上に、ベッドもソファーもなんだか高そうだ。
「なんか逆に寝れねーかも……」
「まぁ……その気持ちは僕も分かるよ……平民だった頃とは考えられないくらいの豪華な生活だからね……僕もこの家に来たばかりの頃は眠れなかったよ」
「まぁ、藁の布団とかで眠るよりは良いよ、それじゃあ少し休ませてもらうわ」
「あぁ、食事が出来たら呼びに来るよ」
「あいよ」
ユートはそう言うと部屋を出て行き、部屋の中は俺一人になった。
これで落ち着ける……そう思ったのだが……。
「……暇だ」
スマホも無い、テレビも無い、漫画も何も無い。
やることも無いし……ひたすらに暇だ……。
「うーん……流石に何もする事がないとなぁ……」
ユートの奴、何か暇つぶしになるものでも無いか聞いてみるか……。
俺は部屋を出てユートを探し始めた。
それにしても広い家だ……。
来る途中に見た町の家とは別格の豪華さに俺は驚きながらユートを探す。
「たく……どこに居るんだ……」
屋敷の中を宛てもなく歩く。
窓の外はすっかり暗くなっており、町の明かりが夜景のようで綺麗だった。
自分が住んでいる世界とは別の世界。
昔の俺だったら信じない話しだが、今はそんな世界に俺は居る。
「ほんと……人生色々だよなぁ……」
そんな事を俺が考えていると、近くの部屋から先ほど迎えてくれたメイド、サーリアが出て来た。
「あ、えっと……」
「あ……えっと……ゆうと様? でしたよね? 何かお困りごとでしょうか?」
「あ、あぁ……ユートの居る場所がどこか、教えて欲しいんだけど……」
「言づてなら、私が承りますが?」
「いや、直接会って話したいんだけど……」
「そうですか、分かりました! それではご案内致します!」
元気よく話すサーリア。
俺はそんなサーリアに連れられて、再び屋敷内を歩き始めた。
しかし、本物のメイドさんに生きているうちに会えるなんて……なんか感動だな。
「あの……」
俺が一人で感動していると、サーリアが俺に話し掛けてきた。
「ん? なに?」
「いえ……すいません、やっぱり似ているなって」
「あぁ、ユートと俺の事?」
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