絶滅危惧種のパパになりました………~だから、保護して繁殖をしようと思います~

ブラックベリィ

0236★とりあえず、馬達の馬具と馬車の確認を………


 ふ~ん…こっちの馬具ってば、こういう形状なのか?
 ハミみたいなモノは、存在しないのかな?
 まぁ、暑いから……呼吸の都合もあって、つけないのかもしれないな

 犬に使う首輪とハーネスを合体させたような、この馬具が通常なのかな?
 その辺の知識は無いからなぁ………後で、白夜に聞いみてるかな?
 それにしても、普通の馬って存在するんだな

 そう思ってから、神護はよくよく馬を見てやっと気付く。
 その足元、本来なら蹄がある場所には、U字型の爪ではなく、犬猫に類似した5本指の足をしていた。

 いや、普通はちょっと語弊があるか………蹄じゃなくて、5本指だし
 まるで、狼爪ろうそうのようなモノもあるし………

 まぁ、形態的には、足以外はほとんど馬と同じ感じだけど………
 大きさがとにかくデカイな

 お陰で、リオウがまだ子供のセイもあるだろうけど………
 捕食獣であるリオウを側に呼んでも、驚きもしなかったもんな

 いやいや、考えたら………このファンタジーな世界の馬が
 完全な草食獣とは限らないよなぁ………

 って、そう言えば、特殊な馬が居るって動物モノ番組でやってたな
 そうそう、馬も進化の途中で肉食になっていた一時期があったって話しで

 えぇ~とぉ~………確かケルピーとか呼ばれてなかったっけか?
 どこの国だったか忘れたけど……北欧のほうだったような気が………

 肉食だった時期の名残りが、いまだに残っている特殊な馬が居たよなぁ
 特に、厳しい冬季を乗り越える為とかいう理由で………
 魚の塩漬けしたモノを食べさせるって話しの地域があったような……

 じゃなくって、こっちの生き物は、全部デカイのかな?
 もしかして、昆虫類も大型化したモノだったりして……
 うわぁ~……イヤかも……じゃない

 とにかく、馬達の足回りと馬具と馬車を確認して、さっさと出発だ
 3台とも、見た限り全部同じタイプのようだし………

 まずは、馬達とスキンシップしないとな
 馬って頭がイイって言うから、馬鹿にされないように頑張ろう  

 そう思いながら、神護は手を伸ばし、とりあえず馬達の首筋を軽くポンポンと叩いてから、ふと気になって、その口に手をかけ、その歯の形状を確認する。

 えっとぉ~…やっぱり…何か普通の馬と違うんですけどぉ…
 牙あるし、歯が尖っているんですけどぉ………
 …って、もしかしてマジで肉食もありなわけ?

 少し魚の塩漬け肉を食べます程度の口してねぇ~ぞ
 マジモンの牙があるし……でも、奥歯はきちんと馬らしい歯だな
 
 まっそんなことどうでも良いか…ここは、剣と魔法に獣人や飛竜がいる
 ファンタジー世界だからな

 譲渡されたばかりの馬達は、神護を観察しつつも、とりあえずおとなしくしていた。
 お互い様子見状態の中、神護はさっさと巨大な馬車を確認していく。

 ふむ、形状的には、大きいだけで普通の馬車だよなぁ
 ただ、見るからに頑丈な作りで助かるな

 たぶん、こういう熱砂の砂漠ン中、それも街道以外でも突っ切るような
 厳しい環境の中でも、わりと快適に生活できるよう出来ているようだな

 かなり外殻もしっかりしているようだし、少しはこの暑さをしのげるかな
 しかし、6頭立ての3台なんて、奮発してくれたな

 まあ、あの恐竜並みの虹色オオトカゲの頭をまるっとと
 肉もかなぁ~りあったからな

 これは、金額の都合かな? 神殿金貨とかでも足りなかったとか?
 いや、あのアデルは、とにかく急いでいたからなぁ~

 買い取り金額の足しにって、インベントリの中のモン置いていったし
 かなり貴重なモノもあったようだけど………

 面倒で、そっくりそのままインベントリに突っ込んじまったから
 あとで、白夜に確認してもらわないとな

 たぶんアデルさんは、旅路を急ぐ都合で、自分達用の買え馬達だけ残して
 3台分の馬達の世話をするよりも売り払う方が合が良かったんだろうな
 たぶん………きっと………そんな感じだったんだろうなぁ~







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