絶滅危惧種のパパになりました………~だから、保護して繁殖をしようと思います~

ブラックベリィ

0197★閑話 神護が白夜を腕に、樹海を彷徨い出した頃・現世界では婚約者達が情報交換?3


 ギンの言葉に、竜治が代表して聞く。

 「それは、どういうコトかな?ギン
  僕達に理解できるように、説明してくれる?」

 竜治の言葉に、ギンは思ったままを口にする。

 「たぶんだけど あの……ネズミーランドでの一件を考えると……
  あの不可解な現象も つじつまが合うんだ

  あそこで ネズミ系の獣人黒鼠族こくそぞくが めちゃくちゃ出現していた
  本来は ありえない ここは ボク達からしたら異世界だ

  いくら空間が歪んで繋がっていたとしても こちら側に
  黒き河の王国の兵士達が あんなにも ボロボロ現われるのは
  絶対におかしい なにか要因があるはずだ

  そして その要因は まず間違いなく 神護さんだと思う
  たぶんだけど 神護さんが飛翔族の【守護者】に選ばれんだ

  そして ボクの《封印》が解けたのも ネズミ族が増えたセイだ
  ボクを含む 妖狐族の者が《封印》され 駆逐されたのは
  色々な種族を狩り過ぎたセイだから

  妖狐族は ネズミ族の天敵のひとつだから 《封印》が解けた
  そして ネズミ族 特に黒鼠族こくそぞくは 貪欲だ

  きっと 飛翔族の祈願成就の《力》を狙ったんだろうと思う
  あの強大な《魔力》と長い寿命 それに祈願成就の《力》

  飛翔族は 女神と共に邪神達を《封印》した種族だから けして
  欲望のままに手を伸ばしてはいけないっていう

  各種族の協定と不文律が 破られたんだと思う
  だから 神々の《封印》の《力》が緩んで 解けたんだ

  ボク達妖狐族の大半は 古い時代に殲滅されたから
  《力》の強い者は 滅殺出来なくて 《封印》された 

  ランカも妖狐族としては 強いから《封印》されていたんだ
  美亜さんが 神護さんが転移した時に 幻視したのはボクの番

  だったら あのネズミーランドで 捕まえるコトが出来るかも
  いや ランカをかならず捕まえる」

 そう言うギンに、好奇心満載の美鶴が聞く。

 「ねぇ~…例えばだけどさ…ギンちゃんが、竜治君と契約したように
  《封印》が解けた妖狐族の者が居たら、アタシも契約できるかな?
  
  そしたら、それだけで戦力になるかな?
  アタシも美亜や美姫も、神護君が渡った異世界に行きたいし
  出来れば戦力になりたいのよね」

 美鶴の言葉に、ギンは嬉しそうにコクコクする。

 「《封印》が解けてるならできます そして主従契約をすれば
  ボク達妖狐族は 魔素を基にした《妖力》を開放できるんです

  勿論 魔術も使えますよ あのネズミーランドでの呪文書
  アレ有効ですよ 唱えたら唱えた分だけ経験値が積み重なって
  無詠唱も簡単ですよ」

 嬉々として言うギンに、竜治はちょっと小首を傾げて言う。

 「ギンの仲間を回収するとしたら、やっぱりネズミーランドかな?」

 「たぶん まず間違い無く あのネズミーランドのイベント施設が
  1番の異世界との接地点だと思います

  あるいは ボクの番のランカや 弟のクロ ランカの妹レンカが
  契約できる優良物件ですね なんせ九尾なんで 他の妖狐族でも
  五本以上あれば かなり魔術も使えますよ 《妖力》が強いんで」

 ギンからの話しに、竜治が結論を出す。

 「それじゃ、暇を見つけたらネズミーランド行って、新イベントで
  魔術の訓練と探索だね………ギンや神護のホタルみたいに
  突然、アイテムとして出現するかもしれないからね」

 「「「さんせー」」」

 美鶴、美姫、美亜と3人は声をハモらせた。
 竜治は、婚約者同盟ではない約1名に頭痛を覚えつつも、戦力になるならそれイイと自分を納得させ、この日はこのままお開きしなったのは確かなコトだった。
  




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