絶滅危惧種のパパになりました………~だから、保護して繁殖をしようと思います~

ブラックベリィ

0148★火熊《ひぐま》も食べられるなら、食料認定

 あっ…うわぁ~…これって…もしかして…生姜の葉じゃないか?

 つーことは、ここに野生の生姜?が生えているってことかな?
 うわぁ~ラッキー………俺、生姜好きなんだよなぁ~………

 でも生姜って、たしかインドとか東南アジア辺りが原産国で………
 18度から20度あたり、が育成に適しているンだっけか?

 生姜の育成温度も、バニラと一緒で15度以上必要だったよなぁ……
 …じゃなくて……とりあえず、火熊ひぐまだな

 神護は、びっくりして黙ったままの白夜に、問い掛ける。

 「白夜……この、火熊ひぐまは、人間も食べられるモノか?
  一応、飛竜の卵達が孵ったら食べさせてもイイかな?
  とは、思っているんだが………どうかな?」

 ちょっと困ったような神護の言葉に、白夜は、ハッとして頷く。

 「はい もちろん 火熊ひぐまは食べられますよ
  でも 一般的には 薬として扱われます

  肝や心の臓は 特に高価なモノです あと血も高いです
  もちろん 肉もとても美味しいと聞いています

  ちなみに 毛皮はとても貴重品です
  防寒防熱の他に 対魔術にも優れています」

 白夜の説明に、神護は頷いて言う。

 「そっか……俺には…そういう知識が無いから………つっても…
  今は処理できないから……」

 神護は、無造作に、巾着の方に火熊ひぐまを突っ込む。
 そう、食料認定されたので、巾着行きになったのだ。

 「んで、白夜……悪いんだけど…
  また、ちょっと、ここで待っていてくれるか?」

 神護が、この空間に入った途端に、バニラの蔓を見ていたことに気付いていた白夜は素直に頷く。

 「はい では ここで待っています」

 素直に頷いた白夜の頭を撫でた。

 「ごめんな、白夜…一般的に認識されていないってことは
  世間様に、流通していないってことで………
  一般的に、売っていないってことだから………」

 そう言いながら、神護は岩の上に腕に抱いていた白夜を降ろす。

 「確かにそうですね 大キャラバンを率いる商人達でも
  たぶん 父上が欲しいと思うモノを ぜんぶ揃えるのは
  かなり難しいでしょう

  もっている 知識とかが違いますから……

  実際…私は 父上が バニラシードと呼んだ
  とてもあまぁ~い香りのするモノを 見たことも
  聞いたことも 有りませんでしたから…………」

 頷く白夜に悪いと思いつつ、神護はここでも、バニラシードをせっせと集めるのだった。

 白夜は、忙しくバニラシードをかき集めているのをチラチラと見ながら、ミツバチがひときわ大きい大樹に空いたうろへと入って行くのを見ていた。
 もちろん、入って行くミツバチもいれば、出て行くミツバチもいる。

 それを見ていた、白夜は自然と頬が緩んでいた。

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