絶滅危惧種のパパになりました………~だから、保護して繁殖をしようと思います~

ブラックベリィ

0080★アンデット飛竜は語る6 託された卵を運ぶ方法は?

 そう言って、アンデット飛竜は立ち上がり、神護に巣の中の卵を見せる。

 『触ッテ 温カイト感ジタモノガ
  マダ生キテイル卵ダ

  時ガ経テバ コノママ ココデ
  生キ残ッタ卵モ 遠カラズ
  孵ルコトナク 死滅スルダロウ

  我ハ死ンダ故 卵ヲ孵ス為ニ必要ナ
  生気ト愛情ヲ与エラレヌ』

 うわっ……飛竜の卵って…意外と大きいな………
 いや、この飛竜の大きさを考えれば
 これでも、かなり小さいのかな?

 んぅ~…ニワトリと卵の対比よりも
 かなり差があるな

 まぁ…ダチョウであの大きさ考えると
 飛竜の卵としては、極小なのかも

 そっかぁ…卵を孵すのに、生気ってモンと
 愛情が必要なのか………それじゃぁ~………
 このままじゃ孵らないなぁ……

 でも、やっぱりもったいないなぁ
 どうにか持っていけないかなぁ?
 何個まで抱えられるかな?

 巣には、ダチョウの卵をバスケボールぐらいに大きくしたぐらいの卵が12個整然と鎮座ちんざしていた。

 神護は、巣の中へと足を踏み入れ、卵を触っていく。

 確かに、確実に温かみのあるモノが3個あった。
 が、他の卵も完全に、死んで冷たいという感覚はなかった。

 うぅぅ~………確かに、完全に生きていて
 無事にかえりそうなのは3個だけど………

 他の9個も、程度の差こそあれ……
 まだ、温かみあるような気が…………

 でも、どうやって持って歩けって………
 大きいから、3個でも運ぶのキツイぞ…

 悩む神護は、腕を組んで、渋い顔をする。

 『ドウシタ? 判ラナカッタカ?』

 その問いに、神護は大きく首を振る。

 「いや、確かに、卵を触ってみて
  明確に温かくて孵りそうなのは
  3個あるな

  …………でも、残りの9個だって
  まだ温かさがあるから……

  それに、どうやって、ここから
  この卵達を運ぼうか?
  って、悩んでるんだ………

  ……その…残される9個の卵…
  可哀想だろ……まるっきり
  かえる可能性が無いわけじゃないし」

 つっても、どうやらここって
 マジで、異世界みたいだからなぁ

 車は存在して無いだろうしなぁ…………
 いや、それ以前にこんな所に車は無理

 もちろん、馬車みたいなモンも
 道幅ないから無理だろうし………

 つーと、人力でリヤカーとか
 カートとか………
 っても、ここには無いんだよなぁ

 いや、この世界に、どちらも
 存在しているのか?いないのか?
 はぁ~……なんか運ぶ方法ないかなぁ……






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