絶滅危惧種のパパになりました………~だから、保護して繁殖をしようと思います~

ブラックベリィ

0037★神護の日常と過去と修学旅行2*神護の家族


 何故なら、大人になってから京都や奈良や伊勢等の神社仏閣に行く人間(歴史、建物、文化財、世界遺産等に興味の有る者しか行かない)は、まずいないから。

 成人し社会に出て、他国の人間達と会話(自国の文化を説明する時)に少しでも役に立つようにと京極きょうごくの親心でもある。

 なお、生徒達が比較的おとなしい時は、伊勢神宮や熊野古道や厳島神社等に行かせる。
 が、ちょっと……問題がという生徒達が多い時は、京都や奈良の神社仏閣巡りになる。

 それは、京都や奈良なら、色々な神社仏閣があるので、ある寺院で問題を起こしたなら、それ以外の寺院に行けばイイからだ。

 そして、比較的おとなしい神護達は、伊勢神宮を含む神社仏閣を中心に廻る事になったのだった。

 神護の学年は、伊勢神宮中心になったのだ。

 余談だが、長男の真司《しんじ》の学年は暴走族やチーマーetc.に入っているらしい者が多数いると噂があったから京都や奈良の神社仏閣になった。

 真司は、実際に無自覚で暴走族の頭を中坊の頃からやっていた。
 それは、真司が三月生まれだった為に、バイク等の免許が取得出来る年齢に達するのが人より遅いからだった。

 どうせ免許が取れないなら…………。

 『無免許で、バイクに乗って
  警察に補導されても………

  ちょっと、注意されるだけですむ
  年齢の内に、練習しておこう』

 なんて、言うことを弟の神護に堂々と語っていた真司だった。

 もちろん、誕生日と同時に免許を取ると目論んでいた。
 結構、短絡なところのある真司である。

 神護達兄弟は、父親の主義(医者は、体力勝負が持論)で、色々な武術を習っていた為に、ケンカがめっぽう強かった。

 ただ、それを表に出して、誰彼構わずにケンカを売るなんてバカな事は、まったくしていなかった。
 が、売られたケンカは、値切らずに買う主義なので、不良かもなんて噂が、三人共に多々あったりする。

 それでも、成績優秀な彼らは、何事も無く学校生活を送っていた。

 神護の家族は、兄弟の他に、唯香と優香という双子の妹と父親の真也がいる。
 そして母親の明日香はというと、病院の特別室で昏睡状態のままだったりする。

 明日香が事故で、昏睡に陥ったばかりの頃。
 真也は、乳飲み子の双子(唯香と優香)を抱えてウロウロするだけだった。

 その上で、父親の信也は、自由の利かない病院の勤務医だった。
 時間になると出勤し、勤務時間が終わってもなかなか帰らない役立たずである。

 だから、母親の明日香が、目覚める可能性が低く、昏睡状態が確定した頃。
 真司と神護は、自分達で何とかしようと立ち上がった。

 真三郎と唯香と優香の相手をするのは真司で、料理、洗濯、掃除
をするのは、神護と分担を決めてやり始めた。

 だが、長男としてちやほやされていた真司は、三日坊主ですべてをポイっと捨てて、逃げてしまった。





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