この世界なら僕は変われるかもしれない。
第6話
 まずはカリヤは、この町について説明してくれた。
 「この町はアルズっていう小さな国だ」
 「ここが一つの国なんですか?」
 健斗が問う。
 「あぁ、まぁ小さいからそう思うのも無理はないな。」
 カリヤは続ける
 「この世界には、100を超える国々が存在し、その中でも5つの大きな国がある。この5つの国が、大きな力を持っていると考えていい。そして、その力を象徴するのが、国直属のギルドだ。」
 「ギルド…ですか?」
 「まぁ、組合組織みたいなとこだな。だが、一つの国に一つのギルドではなく、様々なギルドが存在する。 それは、国直属の戦闘・国の護衛を目的としたギルド。人の病気やケガを治癒するギルド。物資などの物流を管理するギルドなど、色々なギルドが集まり、国を支えている。」
 「…なるほど、そうなんですね」
 
 (自衛隊や企業みたいなものなのかな…)
 健斗は、自分の元いた日本を例えにし、イメージしていた。
 
 「そして、このアズル国もそうだか、他の小さな国々の殆どは、先ほど言った5つの大きな国のうち、1つの国と同盟を組んでいる。」
 
 「…同盟」
 「まぁ、守ってもらってる感じだな。こっちは資金や食料を提供し、もし自分の国が、他の国から攻撃されたり、俺達を襲ってきたような魔物が来た時には、代わりに戦ってくれるんだ。さっき、散歩していた時に、所々で旗が掲げられていただろ?あれは同盟国の国旗なんだ。同盟を組んでいるって証拠だな。」
 「カリヤさん、一つ聞いていいですか?」
 「なんだ?」
 健斗は質問をした。
 「このアズル国の同盟国って、どんな国なんですか?」
 
 「俺たちが同盟を組んでいる国は、五大国の一つであるサレイヤ国だ。この国は緑豊かなとこにあり、国土面積は五つの中で3番目に大きな国だ。」
 「サレイヤ国…。じゃあ、その国に資金や食料を渡して、守ってもらってるんですね。」
 「あぁ、だが、もう資金などを提供する必要はないんだ」
 そう言ったカリヤの顔は暗かった。
 「え、それって、どういう…」
 「実はな…」
 カリヤは少し黙った後、話を続けた。
 「アズル国とサレイヤ国の同盟はもうすぐ破棄されることになるんだ…。」
 
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コメント
さすらいの骨折男
親からも暴力振られるってかなり酷いいじめですね……。
作品は面白かったです!
ちなみに、もし良ければ僕の小説も読んでください。