この世界なら僕は変われるかもしれない。
第4話
健斗の目の前には何も無かった。いや、無くなっていた。自分達を囲んで襲いかかってきたガルフの群れも、森の木も、無かった。辺りは、一面焼け野原みたいになっていた。
 「…な、なんだこれ…」
 ーそうだ、カリヤさんは ︎
 健斗は急いでカリヤがいる後ろを振り向く。そこには、傷口を抑えているカリヤの姿があった。
 「カリヤさんっ!大丈夫ですか!」
 「ケント…お前、その力…」
 「何が起こったか、僕もよく分かりません…。それよりも、今はカリヤさんの傷をどうにかしないと!」
 「…近くに俺の住んでいる町がある、そこに行こう。」
 「分かりました!行きましょう!」
 健斗はカリヤの腕をつかもうとするー
 フラッ
 健斗は地面に倒れこんだ。
 「…あ、れ?力が…」
 健斗の意識がだんだんと薄れていく。
 「おい、ケント!どうしたんだ!」
 何度もカリヤは健斗を呼びかけるが、薄れていく意識の中で、その声はどんどん小さくなっていったーー
 
「………ん」
 健斗は目を覚ました。
 「…ここは?」
 健斗はベットの上にいた。辺りを見回すと、見知らぬ机、本棚。そして、目の前には見知らぬ女の子が椅子の上で眠っていた。
 ー女の子?
 その女の子はすぅすぅと寝音を立てている。年齢は小学生くらいだろうか、茶色の長い髪に、白い肌。長いまつ毛とふっくらとした唇。とても可愛らしい。
 「…え?いや、なんで女の子がここに…」
 知らない部屋に知らない女の子。健斗は頭がいっぱいいっぱいで、状況整理ができない。
 すると、女の子は目を覚ました。
 「…あれ、寝ちゃってたみたい」
 「…えーっと、あの、君は…」
 健斗が尋ねた。
 「あっ!起きたんだね!ちょっと待ってね!いま、お兄ちゃん呼んでくる!」
 女の子は「お兄ちゃん、お兄ちゃん!」と言いながら、部屋を出でいった。
 「…行っちゃった」
 
 何なのだろう、それに、お兄ちゃんとは一体誰なのか。健斗はすこし冷静になった頭で状況整理をし出した。
 すると、部屋の外から声が聞こえてきた。
 「お兄ちゃん、早く!目を覚ましたんだよ!」
 「…分かったから、あまり引っ張らないでくれ。まだケガが治ってないんだよ…。」
 ガチャ
 部屋の扉を開ける音がした。そこにはー
 「おぉ、ケント!意識は戻ったんだな!」
 「…カリヤさん!」
 そこには、お腹に包帯を巻いているカリヤの姿があった。
 「…な、なんだこれ…」
 ーそうだ、カリヤさんは ︎
 健斗は急いでカリヤがいる後ろを振り向く。そこには、傷口を抑えているカリヤの姿があった。
 「カリヤさんっ!大丈夫ですか!」
 「ケント…お前、その力…」
 「何が起こったか、僕もよく分かりません…。それよりも、今はカリヤさんの傷をどうにかしないと!」
 「…近くに俺の住んでいる町がある、そこに行こう。」
 「分かりました!行きましょう!」
 健斗はカリヤの腕をつかもうとするー
 フラッ
 健斗は地面に倒れこんだ。
 「…あ、れ?力が…」
 健斗の意識がだんだんと薄れていく。
 「おい、ケント!どうしたんだ!」
 何度もカリヤは健斗を呼びかけるが、薄れていく意識の中で、その声はどんどん小さくなっていったーー
 
「………ん」
 健斗は目を覚ました。
 「…ここは?」
 健斗はベットの上にいた。辺りを見回すと、見知らぬ机、本棚。そして、目の前には見知らぬ女の子が椅子の上で眠っていた。
 ー女の子?
 その女の子はすぅすぅと寝音を立てている。年齢は小学生くらいだろうか、茶色の長い髪に、白い肌。長いまつ毛とふっくらとした唇。とても可愛らしい。
 「…え?いや、なんで女の子がここに…」
 知らない部屋に知らない女の子。健斗は頭がいっぱいいっぱいで、状況整理ができない。
 すると、女の子は目を覚ました。
 「…あれ、寝ちゃってたみたい」
 「…えーっと、あの、君は…」
 健斗が尋ねた。
 「あっ!起きたんだね!ちょっと待ってね!いま、お兄ちゃん呼んでくる!」
 女の子は「お兄ちゃん、お兄ちゃん!」と言いながら、部屋を出でいった。
 「…行っちゃった」
 
 何なのだろう、それに、お兄ちゃんとは一体誰なのか。健斗はすこし冷静になった頭で状況整理をし出した。
 すると、部屋の外から声が聞こえてきた。
 「お兄ちゃん、早く!目を覚ましたんだよ!」
 「…分かったから、あまり引っ張らないでくれ。まだケガが治ってないんだよ…。」
 ガチャ
 部屋の扉を開ける音がした。そこにはー
 「おぉ、ケント!意識は戻ったんだな!」
 「…カリヤさん!」
 そこには、お腹に包帯を巻いているカリヤの姿があった。
コメント
姉川京
おお……カリヤ……無事か!