人気高校生バンド───花鳥風月

望月千景

最悪の出会い(1)

「うわぁぁぁ!!! 遅刻するー!!」

俺、西城詩音は今日から私立名門美城学園に通う新1年生。

(昨日はそわそわしすぎてなかなか眠れなかった⋯。
くそ、入学式から遅刻なんてシャレにならないぞ!!)

俺が何故こんなにそわそわしていたかというと⋯
俺の憧れの人気高校生バンド、花鳥風月のメンバーと今日から同じ学校に通えるからだ。
やっとの思いで入学した俺は、気持ちが向上しよく眠れなかったという訳だ。

(憧れの人達と同じ学校に通えるなんて、夢みたい。)

なんて思いながら走って学校に向かっていると、校門を閉めるチャイムが鳴る。

⋯⋯キーンコーンカーンコーン

「やばい!校門閉まっちゃう!」

入学式そうそう遅刻なんてみっともないことは出来ないと思い、全速力で少しずつ閉まっていく校門に駆け込もうと走る。

校門はもうすぐだ。
あと5メートルといったところだろう。

(間に合う⋯!)

そう思った時、背後から声がした。

「どけぇぇぇええ!!!!!!!!!!」

「え?」

思わず振り返ると、全速力でこちらに向かってくる人がいた。
俺は避けるまもなくその人と思いっきり激突し、吹っ飛ばされる。

「⋯うわっ!」
「⋯痛ってぇ!」

全くなんなんだ。
ぶつかってきた相手を睨んで文句の一つ言ってやろうかと思い、顔を上げる。

「⋯⋯⋯え?」
「あ?」

「一ノ瀬、颯斗⋯!?」

一ノ瀬颯斗(いちのせ はやと)
花鳥風月のメンバーの一人でVOCAL担当。
端整な顔立ちでファンに高く人気がある。
自己流の歌い方やVOCALの他にギターやドラムも担当することもある超天才高校生。

そして、メンバーの中で俺が一番憧れていた人。

(どうしよう。なにか挨拶しなきゃ!)

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