オタクの俺が勇者ですか?!

柿和田 歌

オタクの俺が異世界召喚ですか?!( 2 )

俺は川上タクヤ。
俺は、日本という国で学生をしていた。
数時間前までは。

今は想定するに、異世界に転移している。
なぜなら、異世界ものには定番の、美人の女性がいた。確実に異世界だ。

そして、その美人の女性の名前は「ラン」というらしい。そして今からこの街を紹介してもらうことになった。

「では、まずは後ろにある宿屋から紹介しましょう」

「あ、はい」

そう言って宿屋に入った。

「この宿屋はカズエ宿という宿屋です。
私もお世話になっているんですよ」

ランは自分の宿屋を紹介してくれた。

「あらーおかえりラン。そのひょろひょろの少年は誰だい?」

「あ、はいこの方は…あれ?あのー名前ってなんでしたっけ?」

「あー自己紹介するのーわーすれーてたー!んっんふん、俺の名前は川上タクヤ。よろしく」

「カワカミ?珍しい名前だね。まあいいや、私はカナエ。よろしくね、タクヤくん」

「は、はい。よろしくお願いします」

引きこもりだった俺にしては最高すぎる自己紹介だったんじゃね、と思った。

「で、あんたはどこから来たんだい?この国の人ではなさそうだけど」

カナエさんは聞いた。

「んーそうだなー、この国の人はみんな知らない、ものすごく遠い国から…かな」 

この答え方が正解だ。と思って言ってみた。

「へー、まあ確かに変な格好だけどね」

たしかにそうだ。俺は学ランを着ているのだから。

「で、あんたは宿はあるのかい?」

たしかにと思った。ゲームでは定番、まずは宿屋を探さないといけないではないか。

「まだ決まってないんですよ。ここの宿って何円ですか?」

「エン?そんなお金の単位は知らないねー、この国でのお金の単位はマルクって言うんだよ。この宿は、一泊120マルク、一ヶ月での利用で20,000マルクだよ。かなりお得だよー。
あんたはなんぼ持ってんだい?」

「一ヶ月ならめっちゃお得じゃん、でも俺1え…マルクも持ってないんだよね、お金ってどうやったら稼げるの?」

「それはね、まずはギルドに行って身分証を作るんだよ。それから職業を決めたらお金を稼ぐことができるよ。ちなみに私は冒険者」

ランはしっかりと説明してくれた。

「なるほど、それじゃあ今から…は、無理だね暗いし、今日はどうしようかな」

「それじゃあ今日はひとまず私が120マルク支払いましょう」

そう言ってランはオレに120マルクを貸してくれた。

「ありがとう。このお金はいずれ倍にして返すよ」

そう言って今日はお金を借りた。

カナエさんに120マルクを支払い、部屋に入る。
部屋に入ると、そこにはベットが置いてあった。

「明日もあるし、今日は早く寝よう」

そう言って1日目が終えた。

「タクヤさん、起きてください」

長年夢にまで見た光景だ。美人に起こされるという行為。もうこれだけで俺のテンションはアゲアゲだ。

「お、おはようございます。ランさん」

「それでは今日は身分証を作って冒険してみましょうか」

「は、はい。よろしくお願いします」

これから本当の冒険者人生が始まるのであった。

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