センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
25話 プラス・プライマル・プラチナスペシャル『原初のイタズラ』。
25話 プラス・プライマル・プラチナスペシャル『原初のイタズラ』。
(……これは……あいつがやったのか? 地上で溺れさせる魔法は、いくつかあるが……存在値5に実行できる魔法じゃない……死者を蘇生させたり、存在値200を超えている俺の部下を溺れさせたり……な、なんで、そんなことができる?)
キムロは震えていた。
あまりに理解が出来なさ過ぎて対処のしようがない。
キムロが、震えている間に、
5人の部下はあっさりとおぼれ死んでしまった。
当然のように、紙野は、5人の魂を回収して、
「どうやら、禁止魔カードに落とし込む過程の中で、デバッグコマンドが、だいぶ弱体化されているっぽい……本来なら、使用者のレベルなんて関係ないし、魂の媒体なんてのも必要なかったのに……」
などとつぶやきつつ、
手のひらの上で、五人の魂をぐちゃぐちゃに練り合わせていく。
そして、一つの大きな塊にすると、
「禁止魔カードに、わらべ歌の名前がつけられているのも……とんでもない皮肉になっているな……あえて、ならうか? はは……まあ、それもいいな」
などといいながら、
大きな塊となった魂を媒体にして、
一つの魔カードを生成していく。
その結果、うまれたのは、
「……永久禁止魔カード『あんたがたどこさ』……俺のレベルが低すぎて、カスみたいな性能だけど、まあ、存在値500以下が相手なら、それなりに使えるかな」
その『禍々しいオーラを放つ魔カード』を目のあたりにしたキムロは、
自分の魂が震えていることにきづく。
体の奥底から湧き上がる恐怖。
気づけば、腰がぬけて、その場で尻餅をついていた。
「な、なんだ?! どうなってんだ?! お前、なんだ?!」
一ミリも現状が理解できていない。
そんな彼に、
紙野は、バキバキっと、指の関節をならして、
「俺のプラス・プライマル・プラチナスペシャル『原初のイタズラ』は、ニコトピアでしか使えないデバッグコマンドを、どの世界でも使えるようにするという、ふざけたスペシャル。……ただし、俺の力がゴミすぎて、本来のスペックでコマンドを使用することができないから、魂を媒体にしたり、こうして、暴露を積んだりしないといけない……これは、あまりに面倒くさい。早急にレベルを上げる必要がある……というわけで……」
丁寧に暴露を積んでいく。
キムロに理解できる内容ではないが、
しかし、紙野が暴露している『内容』の質量は、事実、とんでもなく、
だから、暴露のアリア・ギアスとして、ギュンギュンに機能する。
キムロ単体が、紙野の暴露情報に触れるだけでは何の意味もないのだが、
しかし、もし、キムロが、ここを切り抜けて、『紙野から得た情報』を、『対策として有効に利用できる誰か』にわたすことができれば、紙野に対し、それなりに圧力をかけることは可能となる。
――『その可能性を残す』という意味で、この暴露のアリア・ギアスは非常に大きな意味をもつ。
暴露のアリア・ギアスは、覚悟の量で恩恵が決まる。
今、紙野が示している覚悟は、それなりに重たい。
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