センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)

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17話 舎弟を召喚。


 17話 舎弟を召喚。

「1分が限界だし、こっちから手を出すことはできない……でも、色々と積むことはできる。なかなか、優れた空間だろう?」

 最大1分という『空間の活動限界時間』を聞かされたことで、
 『暴露のアリア・ギアス』は成立したが、
 さすがに、そこまでは防げないので、特に気にすることもなく、
 ザンクは、

「なかなかエグい能力やな……で、何を積むつもりなんや?」

「もう十分時間は稼いだ……俺の本気を見せてあげるよ。とっておきの切り札で、君を殺す」

 そう言いながら、蝉原は、両手を地面に向けて、

「――『S型センエース893号』、召喚……『スーパー・ソンキー・シャドー(マニアクス)』、召喚」

 召喚されたのは、
 とてつもない力をもった闘神2柱。

 『S型センエース893号』は、本来のセンエースよりも、
 顔面のイカツさが増しており、
 『スーパー・ソンキー・シャドー(マニアクス)』は、
 ザンクの中にいるソンキーよりも、若干、目つきが悪かった。

 どちらも、ダブルのスーツをみにまとっており、
 ヤクザの舎弟感が非常に加速している。

 見た目に関しては、どちらも、若いチンピラだが、
 内包されている能力は、どちらもハンパない。

 その、とんでもない2柱に対し、蝉原は、

「スピリット・ファンクション、強制執行」

 『対象の持つ機能を呼び出す』というスキルを使っていく。
 その結果、

(……共鳴融合は……よし……顕現しているな……)

 マストの部分だけ確認すると、蝉原は、サクっと、

「――アマルガメーション」

 『S型センエース893号』、と『スーパー・ソンキー・シャドー(マニアクス)』を合体させる。
 2柱の魂魄が重なり合い、膨大な力をもった、一柱の闘神が顕現する。

「さらにぃ! ミラブルース・アマルガメーションッ!!」

 『戦闘力の低下を抑えた上で召喚獣と融合する魔法』を使い、
 蝉原は、センキーと融合。

 結果、


「蝉原勇吾とS型センキーが合体して、蝉原センキーってとこかな」


 と、センの流儀にあわせて、
 テンプレを口にしてから、
 ザンクに視線を向けて、

「田中ザンク。君がセンキーを使うのなら、こっちも使わせてもらう。そうでなければ、フェアじゃないだろう?」

「……んー……いやぁ、まさか、『その部分』を、『フェア』にしてくるとは、夢にも思ってなかったなぁ。最強の融合闘神『センキー』を、『誰でも使えるオプション』扱いしてくるとは……さすが、ヤンキーはやることの各が違った……」

 と、素直な愚痴を口にしてから、
 ためいきまじりに、

「てか、ザンクさんたちが、必死になって積み重ねてきた状態を、秒で整えてくるとか……世の中、ほんま、ワケわからんなぁ……そもそもにして、『センキー』って、こんな、あっちこっちで、何体も出てこれるもんなん? なんか、よぉ、わからんよぉになってきたんやけど」

「――『完全版のセンキー』を顕現させるのは、相当難易度が高いだろうけれど、シャドーを使ったパチモンぐらいなら、そこまで難しくないさ。もちろん、難しくないからといって無能というわけではない。『センキー』という概念が持つ化け物性は、十分に完備している」

 などと言いながら、
 蝉原は、軽いストレッチで、自分自身の動きを確認していく。

「うん……オーケー。すべてのスペシャルが、問題なく、稼働している……これなら、余裕で君を殺せる」

 ニっと、さわやかに微笑んで、物騒なことを口にする蝉原。

 ちょうど、そのタイミングで、
 蝉原の空間魔法も時間切れとなった。

 蝉原は、全身に魔力とオーラを供給しながら、

「じゃあ、はじめようか。ここまでよく粘ってけれど、まあ、でも、ここらへんが君の限界だろう。あとは、サクっと死んでくれ」



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