センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)

閃幽零×祝@自作したセンエースの漫画版(12話以降)をBOOTHで販売中

4話 スーパーソンキーのパーフェクトコール。


 4話 スーパーソンキーのパーフェクトコール。

 華麗な怪盗のように、鮮やかに、素早く、ソンキーの可能性をこじ開けていくザンク。
 どこぞの三世を彷彿とさせる、芸術的な手練手管。

(……開くぞ、ソンキー。あとはお前次第や。できれば壊れんな。仮に壊れても、センテラスだけは助けてくれ。頼んだで)

「壊れないと言っている。――俺は究極超神の序列二位。神界の深淵に救う宵闇。自縛を司る修羅にして、乱れ咲く銀の流星。彷徨う冒涜。ソンキー・ウルギ・アース。高みに到る程度で崩れてしまうほどヤワな器ではない」

 上昇していく。
 芯の奥からこみあげてくる覚醒の兆し。
 友情パワーだの、奇跡の力だの、
 そんな眠たい概念に頼りはしない。

 『純粋で狂気的な努力』と、『破格で暴力的な才能』という、『明確な質量を伴うリアル』だけで、未来を掴み取ろうとするザンクとソンキー。

 命が輝く。
 輝く明日が引き寄せられる。

 ソンキーが、『じっくりと積み重ねてきた全て』が、
 ――今、厳かに解放される。


「見せてやるよ……壁を超えた俺を」


 目を閉じて、天を仰ぐ。
 オーラの質に明確な変化が起きた。

 自重を忘れて沸騰していく。
 空虚な激流で趨勢(すうせい)を眺める。
 時勢の清流を補修する流儀。

 すべてが繋がっていく。
 その上で、引きちぎられていく無粋な鎖。
 つなげて、砕いて、そうやって、虚無を積み重ねていく、不自由な賽の河原。

 積み重ねた無意味は種。
 今、鮮やかに咲き誇る。

 気血津液(きけつしんえき)が厳かにゆらめく。
 至上の仁慈(じんじ)が、清夏の海に徒波(あだなみ)を起こす。

 鬱屈とした魂の行列。
 弊習(へいしゅう)を難詰(なんきつ)する整列。
 血涙が連鎖する陳列。
 憐憫(れんびん)すら毒づく羅列。

 光が、またたきを忘れた。
 それでいいと誰かが言った。

 冒涜の絵画を、スラムの空に描き殴る。
 『神を否定する神』になる克明な狂気。
 ネガティブではなくポジティブな否定。

 『神』は、ここで止まらない。
 ここを上限と決める気はない。

 ようやく歩き出した真の覇道。
 壁は砕け散り、迷路は死んだ。
 大いなる神の器が満たされる。

 全ての運命を飲み込んで、
 足りない絶望をかき乱す。

 しかして、
 たまゆらに、
 必然のように、

 ソンキーは、
 ――届く。





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           :
         〈* *〉
        [**X**]
    [X ※ * ※ * ※ X」
「―――――X【【究極超神化7】】X―――――」
    [X ※ * ※ * ※ X]
        [**X**]
         〈* *〉
           :
           X



 宣言により解放された神気は、
 あまりにも深い未知に包まれていて、
 囁きを失ったかのように思えた。

 けれど、その目眩は、ただの蜃気楼じゃなかった。
 蝕された銀と太陽の黒を包み込む、研ぎ澄まされた輝き。

 静寂の中、どこまでも深い輝きに包まれているソンキー。

 背負っているのは、アストラル神字が浮かぶ後光輪。
 星のフレームを持つ黒銀の結晶がちりばめられた、絶烈な究極超神気。
 銀華の煌めきを圧縮させたような、どこまでも冷徹なオーラ。


 すべての限界を屈服させて、
 いと高く、彷徨う冒涜。


「……センテラス。俺を使え」


 高みに至った銀の流星は、
 迷いなく、テラスに、手を差し伸べた。


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