センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)

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77話 幹部連中全員が、のきなみ、各国のエースオブエース級。


 77話 幹部連中全員が、のきなみ、各国のエースオブエース級。

「忘れるな。これが、ルール無用の殺し合いだった場合、貴様はとっくの昔に死んでいた。お前が、正式に、俺の配下となったあかつきには、命の奪い合いについて、存分に教えてやろう」

 そう言い捨てると、
 ガイリューは、そのまま武舞台をあとにした。

 そんな彼の背中を見ながら、

(バカは助かる……)

 と、心の中で、そうつぶやくモナルッポだった。


 ★


 二回戦の相手は、サーバンという元火龍の魔人。
 サーバンは幹部の中では、『中の下』という話だったが、
 存在値は、これまた600を超えていた。

(装備品による強化の割合が大きいとはいえ。幹部連中全員が、のきなみ、各国のエースオブエース級……とんでもない国だ……)

 戦ってみたところ、戦闘力もそれなりに高い。

(さっきのガイリューも、このサーバンも、どちらも、実戦経験が豊富の様子……)

 『天才のモナルッポだったからこそ、ガイリューを簡単に封殺できたが、しかし、モナルッポ・ドーキガン・ゾメガの三柱以外だと、ガイリューの相手をするのは厳しいだろう』――というのがモナルッポの見解。

(ガイリューは強かった。おそらく、レバーデインでも、ガイリューには勝てないだろう……)

 幹部連中は、昔から、ずっと、エルメスの命令で、定期的に模擬練習を行っていた。
 彼・彼女らは、皆、一様に仲が悪く、模擬戦にかこつけて『殺してやろう』、あるいは、『思い知らせてやろう』と考える者ばかりだった。
 それゆえ、はからずとも、シッカリと『命を削り合う闘い』を経験することができた。

 ここまで『やられているシーン』しかないため、ガイリューに対して、『弱い』という印象を受けるかもしれないが、実は、ガイリューは、かなり強い。

 モナルッポの兄であるレバーデインは、ミルス王国の中では、史上最高格の英雄だが、それでも、ガイリューには勝てない。
 装備品が無い状態でも、トントンぐらいは張れる。
 それだけの実力が、聖龍王国の幹部にはある。

(レバーデインでは、このサーバンにも……勝てるかどうか微妙だな……)

 これから、『聖龍王国』VS『それ以外』の決戦が始まると予想しているモナルッポにとって、レバーデインも、『戦場のコマ』の一つ。
 将棋で言うところの『金』ぐらいの役割を持ってもらいたいと思っていたのだが、

(――それほど役には立たないかもしれない……聖龍王国軍の力は強大だ……聖龍王国の装備品を鹵獲するか、もしくは、俺が、同程度のものを創れれば、レバーデインでも十分に役立つだろうけど……)

 先のことを考えながら、
 モナルッポは、サーバンと対峙する。

 ガイリューに勝っているので、サーバンに勝っても、誰もおかしいとは思わない。
 ただ楽勝すると、それはそれでアレなので、今回も、時間制限いっぱいを使う。
 適度に手をだしつつ、ある程度、距離をとりつつ、
 まるで、『判定勝ちが得意なボクサー』のように、
 武舞台を広く使って、姑息に勝利をかすめとっていく。

「……うむ、なるほど。ガイリュー将軍に勝っただけのことはある。お前は強い」

「どうも」

「将来的には、お前も、ガイリュー将軍と肩を並べて、将軍の地位についているかもしれないな」


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