センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
51話 『永遠ていどの数字』は秒と変わらねぇ。
51話 『永遠ていどの数字』は秒と変わらねぇ。
悪夢バグと副官の頭を吹っ飛ばしても、
バグどもは、ひるむことなく、ほとんど機械的に、
センを殺そうと攻撃を続けている。
それを見たセンは、
(……頭をつぶしても関係ねぇか……)
また一つ、大きな情報を得る。
と、同時、
悪夢バグと、副官が、当然のように復活して、
「……素晴らしい一撃だったな、センエース。私の存在値は、ちゃんと500兆なんだが……その私を、アッサリと吹き飛ばしてしまうとは……」
こんどは、簡単に殺されないよう、
適切な距離をとりつつ、戦闘に参加する悪夢バグ。
そんな彼に、センは、
「てめぇのおかげで、『数値だけデカくても、あんま意味ねぇ』ってことが、あらためて、よく分かったよ。お前ら一体一体はザコすぎて話にならねぇ。脆いし、軽いし、厚みがない。てめぇらごときに負けたら末代までの恥」
「確かに、君と比べたら、私たちは、脆いし、軽いし、厚みはないだろう。だが、そのかわり、私たちは、無限に甦り続ける。そんな私たちを、いったい、どう処理するつもりなんだ? 想像もつかないから、是非教えてもらいたいのだが?」
「殺せないってのが事実なら、永遠に足止めするだけだ」
「……」
「100億年でも、1000億年でも、無限に時間を稼いでやるよ。ソウルゲートの中でも、ソウルゲートの外でも、ずっと、ずっと、ずっと、お前と遊んでやる。無限蘇生VS無限時間稼ぎ……さて、どっちが勝つかな。いや、俺の方に『勝ち』はないか。引き分けか敗北しかない。ま、だから、引き分けたら勝ちってことで」
「……その強がりが、どこまで持つのか、非常に興味がわいたので、じっくりと確かめさせてもらおうか」
そこから、死闘が始まる。
ただ、ひたすらに、殺し合うだけの作業。
その中で、悪夢バグは、時折、いやがらせのように、
300人の魂に向かって、カンファレンスコールを放ったりした。
そのたびに、センは、300人の盾となりダメージを負っている。
オメガバスティオンを毎回していると、集中力が持たないので、
『魔力を込めた肉体を盾にする』という手法で守り続ける。
ダメージは負ってしまうが、コスパを考えると、これが最善と言う結論が出た。
そんな闘いを繰り返した。
不毛にしか思えない闘い。
時間が経つにつれて、センの心と身体はどんどんボロボロになっていく。
「だいぶ消耗しているな。ほとんど死にかけ。なのに、まだ続けるか?」
「……ぁあ? ……死にかけ? お前の目は……節穴か? エネルギーを温存するため……限界までオーラと魔力の出力を落としているだけだ。まさか……永遠に足止めするって発言を、虚勢だとでも思ったのか? お前……俺をナメすぎ。たかが『永遠ていどの数字』は、俺にとって……『秒』とかわらねぇ」
言葉の意味はよくわからんが、
とにかく、すさまじい覚悟だった。
「さあ、絶望する時間だぜ……虫野郎。お前に俺が殺せるか? 無限に蘇生するお前ら1万よりも……俺一人の方が……よっぽどしぶとくて鬱陶しいっていう、ヤバすぎる現実を、その骨身に……叩き込んでやるよ」
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