センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
35話 3歳でありながら、すでに、童貞卒業リーチがかかっているセンエース。
35話 3歳でありながら、すでに、童貞卒業リーチがかかっているセンエース。
「どうでもいいけど、なんで、キャラの名前がイニシャルになってんだ。読みづらくてしゃーねぇ。……あと、やたらと、伏せ字が多い……1ページ丸ごと伏せ字ってことも多々あるんだが。……もっと、読者のことを考えた本創りを徹底していただきたいのだけれど?」
そんなネガティブな感想を抱きつつも、
センは、『異世界転生はもう飽きた』を読み進めていく。
最後まで、ちゃんと読んだ上で抱いた感想は、
「この主人公……気持ち悪ぃ」
あくまでも、ネガティブなものだった。
センは、『異世界転生はもう飽きた』の主人公『S・A』に対し、
だいぶ強めの嫌悪感を抱いたのだ。
「色々と気持ち悪い部分は多いが……特にやべぇのは、200億3万年も生きていながら、まだ童貞だってところだ……もう、ここまでくると、こいつは『そういう性癖だろ』としか思えねぇ。ほんと、気持ち悪ぃ」
『S・A』も、ソウルゲートを使っており、
彼は200億年をソウルゲートで過ごしていた。
つまり、現世で生きた時間は3万年。
ヤレる可能性があった3万年の間、ずっと童貞を貫いた変態。
それが『異世界転生はもう飽きた』の主人公だった。
「3歳でありながら、すでに、童貞卒業リーチがかかっている俺とは比べ物にならないな。まったく、3万年も童貞を貫くとか、正気の沙汰じゃない。こいつは、終わっている」
この手の、いわゆる『異世界モノ』は、一般エリアに山ほどあって、センは、それらの大半を読みつくしている。
この『異世界転生はもう飽きた』は、その中でも異質だった。
「……『異世界モノ』というジャンルに対するアンチテーゼに見えて、実のところ、ジンテーゼを目指している……こころみは分かるけど、成功しているかどうかは、まだ分からないな」
この物語の結論はまだ出ていない。
この本棚に並べられている中での最終巻である30巻では、主人公の『S・A』が、敵の大ボスである『N』にボコボコにされたところで、『つづく』となっている。
ここで完結なら、この作品はただのクソだが、まだ続くというのであれば話は別。
未完の状態では、作品に対する最終評価は下せない。
「……『読み手の知性』が一定以上じゃないと理解できない描写が多すぎるってのが、単純にマイナス点だな。『特異な民族意識・社会意識』を持つ『高次文明出身の一般人』が、全く異なる世界で、『神に与えられた強大な力』をふりかざしながら、選民意識全開のエゴを叫ぶ……そういう『異世界モノ全般』に対してメスを入れようとする試み事態は、まあ、インタレスティングだったと思うが、『メスを入れるための表現』が凝りすぎていて、序盤のテンポが悪くなっている。……『際立った読解力』を持たない『一般の読者』は、面白さを理解する前に離れるだろうな……」
などと、痛烈なレビューを語っていくセン。
他の作品に対しては、基本的に、『おもしろかった』か『そうでもなかった』以外の感想をあまり持たないセンだが、『異世界転生はもう飽きた』に関しては、濁流のように感想が湧き出てくる。
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