センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)

閃幽零×祝@自作したセンエースの漫画版(12話以降)をBOOTHで販売中

61話 絶死。


 61話 絶死。

「もう、お前には慣れ過ぎてしまって、『お前の動き』に対しては、全部、完全反射で対応できる。ぶっちゃけ、目をつぶっていても勝てるんだよ」

「ふ、ふざけたことを……」

「お前は、自分のことをアダムだと言っていたが、俺は、そんなわけがねぇとずっと思っていた。お前には、あまりに誇りがなさすぎる。俺も、シューリも、プライドは高い方だが、アダムはそれに負けず劣らず、プライドが高い。お前にはそれがなかった。お前はただの寄生虫だ。さっさと失せろ。俺のアダムにまとわりつくんじゃねぇ」

 そう言いながら、センは、
 アダムの『呪い』にむかって、適切な連打を叩き込む。

「ぐううう! がぁああああああああ!!」

 アダムは、必死になって、センの武に対応しようとするが、
 センは、その全てを完璧に受け止め、完璧にカウンターを叩き込んできた。

 アダムには、無数の手札がある。
 優れた戦闘力で、あらゆる『道』を見つけることができる。

 アダムは模索する。
 センエースを殺すためのルート。

 必死に頭を回して、
 『究極超邪神としての全て』を並べて、揃えて、晒して……

 その結果、アダムは理解した。
 『この男』とは、『何万回戦っても全敗する』――という事実を。

「な、なんだ……なんなんだ、貴様……ま、まさか、ほんとうに、30億年修行したというのか?! どういうことだ?! なんで、そんなことができる?! 昨日まで、貴様は、2~3億年で、ヒーヒー言っていたじゃないか!」

「惚れた女を殺されて、いつまでもピーピー言っているほど、男をやめちゃいねぇんだよ」

 そう言いながら、センは、極上の閃拳で、『アダムに寄生している呪い』に一撃を叩き込んだ。

「ぐぶぅ……うぅ……ぐっ……」

 フラつきながら、
 アダムは、

「……ぐっ……うぅうう……ううううううううう!!」

 顔を真っ赤にして、怒りを飲み込み、
 そして、天を仰いで、

「こんな終わり……認めるか……貴様のようなカスに殺されて終わり……そんな結末……私は絶対に認めないぃい……」

 ギリギリ、バキバキと、ヘシ折れるほど、奥歯をかみしめながら、
 アダムは、


「10分で良い!! 10分後に死んでいい! だから、コスモゾーンよぉおお! 私を! 解放しろぉおおおおおおおおおおお!!」


 それは、絶死のアリア・ギアス。
 『寿命を極端に圧縮する』という覚悟を決めることで、
 『命のリミッターを完全に解除する』という、
 正真正銘『最後の一手』である。

 絶死のアリア・ギアスを積んだアダムは、
 真っ赤なオーラに包まれる。

「……見ろ、センエース。私を……私の全部を……その目に焼き付けろ」

「言われなくても、見てるよ。叩き潰さなければいけない相手から目を離したりしない」

「もう無理だ。貴様じゃ私は殺せない。貴様は強くなったが、それがどうしたぁああ! 完全なる究極超邪神となった今の私の前では塵芥に等しい!」

「そこまでの差はないと思うが……まあ、確かに、大きくなったな」

「私も死ぬが! 貴様も死ねぇええ!」


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