センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
104話 ソルAとソルDとソルPの話し合い。
104話 ソルAとソルDとソルPの話し合い。
ソルA「はじめてですね、レゾナンス世界線に辿り着いた主人公は」
ソルP「大事にしていきたいにゃ♪ この奇跡だけは、絶対に失うワケにはいかないからにゃ♪」
ソルD「奇跡呼ばわりはセンに対して失礼じゃね?」
ソルP「別に『偶然』や『幸運』という意味で、奇跡という言葉を使ったわけじゃないにゃ♪ 『通常を超えた超常』という意味での奇跡だにゃ♪」
ソルD「オレの視点だと、センならたどり着いて当たり前。だから、どっちにしろ、奇跡という言葉はふさわしくねぇ」
ソルP「あたりまではないと思うにゃ♪ それは、それで、失礼な気がするにゃ♪」
ソルA「まあまあ。それぞれ思うところはあるということで……ところで、蝉原無双ルートの方はどうなっていますか? 進捗(しんちょく)は?」
ソルD「問題ねぇ。ウムルが頑張ってくれたおかげで、『蝉原の種』は順調に育っている。最終調整をしたら、すぐにでも開始する予定だ」
ソルA「舞台は、どこを使う予定ですか?」
ソルD「……『虚数アルファの十七』を使用予定。調整は既に終了しており、誤作動なく順調に稼働しているぜ」
ソルA「虚数アルファの十七って……『セレナーデ』の後で『リハーサル』として使った世界じゃないですか? あの世界は、出来が悪いですよ。テキトーに、色々なプロトタイプをブチ込んだだけですから」
ソルD「だからこそ意味があんだよ。蝉原勇吾に、綺麗な世界は似合わねぇ」
ソルA「……ちなみに、蝉原無双ルートで使うセンエースは、どのタイプですか? またP型を使うのですか?」
ソルD「いや、ダメだ。P型を使ったら、蝉原が目覚めない」
ソルA「では、どのタイプを使う予定で?」
ソルD「……『センエース・ヌル』を使う」
ソルA「それ、知らないのですが……なんですか、センエース・ヌルって」
ソルP「私が創った失敗作中の失敗作だにゃ♪ 絶対的精神的支柱も、不屈の魂魄も、病的な高潔ももっていない、『完璧にからっぽ』のセンエースにゃ♪」
ソルA「それは、もはや、センエースではないと思うのですが?」
ソルD「そのとおり。定義的に言えば、ヌルはセンエースじゃねぇ。あえていうなら『ヌケガラ』だ。しかし、だからこそ、蝉原との相性はいいだろうぜ」
ソルA「そんな、からっぽのヌケガラで蝉原が目覚めるとは思えないのですが」
ソルP「ヌルは、ヌケガラだけど、ただのヌケガラじゃないにゃ♪」
ソルA「……どういうことでしょう?」
ソルP「ヌルなら、一から十まで完全に、好きなようにカスタムできるにゃ♪」
ソルD「P型だろうと、D型だろうと、センエースの因子をもっている者は、どういじくろうと、『センエース』にしかならねぇ。しかし、ヌルなら、センエースのシルエットをもっていながら、センエース以外にもなりえる。蝉原を磨き上げるためだけの装置にすることが可能な、唯一のセンエース」
ソルP「――『パーフェクトに失敗した』からこそ発生した『特別な可能性』を持つのがセンエース・ヌルの特徴なのにゃ♪」
ソルA「なるほど……ただ、『そこまで出来が悪い個体』を、『虚数アルファの十七』に送り込んだ場合、簡単にロストしてしまうのでは?」
「ファンタジー」の人気作品
書籍化作品
-
-
0
-
-
20
-
-
104
-
-
310
-
-
17
-
-
0
-
-
2
-
-
52
-
-
1978
コメント