センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
14話 強さの次元が違う敵。
14話 強さの次元が違う敵。
アモンは、顔面蒼白で、
「……やばい、やばい、やばい……あの化け物、強すぎる……『チョウキョウ(楽連1位)』も『ヨウユ(楽連2位)』も、何もできずに殺されるなんて……信じられない……あ、あんな……」
IR3も、額に、脂汗を浮かべて、
「……確かに、あの化け物はヤバすぎる……『P型の最終形態』ほどじゃないけど、『私たちごときでは相手にならない』という意味では、何も変わらない最悪の邪悪……」
そんなIR3の言葉に、アモンが奥歯をかみしめながら、
「あの『ウムルなんとかって化け物』よりエグい『邪悪』なんかいるワケないだろ! あのウムルってやつは、チョウキョウを一撃で殺した化け物だぞ! あの肉体強度最強のチョウキョウを!! 一撃で!」
アモンは、楽連の所属する武士なので、
楽連のトップである『長強(ちょうきょう)』の強さを、嫌と言うほど知っている。
その凄まじい肉体強度は、すでに『天上の超越者たち』と並ぶ領域。
アタッカーとしても、タンクとしても有能な武の化身。
「チョウキョウは、肉体の鋼っぷりだけでいえば、九華の面々とほとんど変わらないんだぞ! そのチョウキョウを一撃だ! 一撃というか、指一本で撫でるように殺していたぞ! あいつ、むちゃくちゃだぁああ!」
「P型は、九華の面々どころか、三至の御方々すら相手にならなかった化け物――」
「あんたの妄想はもういいよ! それより、どうする?! あの化け物をどうする! やばいよ! ほんとにやばいよ! え、マジで、これ、もしかして、全滅する? ゼノリカが……全滅……うっ……おえっ……」
『絶対に起きてはいけない未来』を明確に想像してしまい、
アモンは、その場で嘔吐してしまった。
『ゼノリカによって完璧に平定された後の世界』しか知らないアモンにとって、
ゼノリカとは、生きていく上で絶対に必要な柱。
まさに『赤子にとっての母親』のような存在。
それを、今、目の前で、失いそうになっているのだから、
『みっともなく嘔吐してしまう』のも無理からぬ話。
「あ、ありえない……なんで、こんな……なんで……」
絶望を前にして硬直する体。
『心についた贅肉』で鈍くなる体躯。
そんなアモンの心のスキをつくようにして、
ウムルシャドーは、
「ずいぶんといい顔をしているじゃないか。その『畏(おそ)れ』……実に心地いい。じっくりと殺したくなる」
そう言いながら、
アモンの右腕をソっと掴み、グっと握りつぶす。
「がぁああああああああああああああっっ!」
バキバキにへし折られた腕。
どうにか、オーラで支え、治癒の魔法で回復させようとするが、
「ほれ」
ウムルシャドーは、黒い笑みを浮かべながら、
アモンの腹部に、デコピンをいれてきた。
軽く、親指で人差し指をはじいただけ。
それなのに、
「がっはぁああああっっ!」
重たい衝撃波となって、
アモンの内臓をグチャグチャにしていく。
「が、はっ……」
すでに、ボロボロになっているアモンから、
IR3は、情け容赦なく距離をとる。
(アモンはもうダメか……ほかの楽連の面々も、もう持たない……)
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