センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)

閃幽零×祝@自作したセンエースの漫画版(12話以降)をBOOTHで販売中

6話 全宮テラ……いい奴だったよ……


 6話 全宮テラ……いい奴だったよ……

「こうなれば、センは無限に積める。あいつのド根性を考えれば、200年どころか、その100倍ぐらいは余裕で積めるだろう……となれば……こいつは、もしかしたら、カオスを超えて、レゾナンスに辿り着くかもな……だとしたら…………ササ喰ってる場合じゃねぇ!」

 テンプレパンダのごとき俊敏なムーブで、
 ナイアは、その場から瞬間移動で消えた。

 残された面々は、ポカンとマヌケな静寂をつくりあげる。

 二秒ほど経ったところで、
 リライトが、ロコに視線を向けて、

「……さっきのガキは……どうした?」

 と、普通の疑問を投げかけた。
 その問いかけに対して、ロコは、
 小首をかしげながら、

「さ……さぁ……」

 と、ただただ困惑していると、
 その直後、
 ナイアが、瞬間移動で、元の場所に戻ってきた。

「おい、ゲン! お前、何を――」

 と、ロコが、ゲンの奇行をたしなめようとするが、
 そこで、ロコは、ゲンが右手に生首を掴んでいることに気づき、

「ひっ」

 あまりに、唐突かつショッキングな状況だったため、
 さすがのロコも、無様な悲鳴を上げてしまった。

 ゲンの右手にある生首は、
 ロコの父親である『全宮テラ』の首だった。

「お、おまっ……え……ど、どうして……は……?」

 この、あまりにも異常すぎる状況に、
 頭がまわらなくなったロコ。

 それは、ロコだけではなく、リライトもそうで、

(あれは……全宮テラの首……間違いなく……どういうことだ……あのガキがテラを殺したのか? いや、そんなバカな……全宮テラは、この世で二番目に強い男で、最上位コスモゾーンレリック『ハスター』の所有者……あんなカスみたいなガキに殺せるわけ……)

 リライトの視点で言えば、
 『ゲンがテラを殺す』というのは、
 『ウ〇ロンがベジ〇タを殺す』ぐらいの異常風景。

 『常識的な理解』を根こそぎ拒絶する、
 このあまりにも異常な状態に、
 誰もが困惑していると、
 そこで、ナイアは、

「完全院リライト。本来なら、お前に、時空の門を開けさせる予定だったんだが……ちょいと予定が変わった。もう、お前ら真・第一アルファの連中は、ガチで用なし。ここからは、俺とバンプティとセンエースだけで、すべてが事足りる」

 チョコネコでセイバーリッチを入手したことで、ナイア的に、『でかい戦争』を起こす必要はなくなったものの、一応、『真・第一アルファVSゼノリカ』の『小規模ないざこざ』だけは引き起こすつもりでいた。
 その流れの中で、リライトを追い込み、
 彼の『世界の王』としての権限を行使させ、
 『時空の門』を開く……というのが正史の流れ。

 『ショートカットをするつもり』ではあったものの、
 『大筋を変える気』はなかったナイア。

 しかし、天童たちが、『プライマルメモリ・ヨグ』を倒してしまった以上、もはや、小さなフラグに意味はなくなった。

 もはや、『世界線の収束』などという概念からは解き放たれている。
 この世界は、ほとんど既に、
 『シュタイ○ズゲート世界線に辿り着いてしまった』ようなもの。

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