センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)

閃幽零×祝@自作したセンエースの漫画版(12話以降)をBOOTHで販売中

81話 狂信(共振)。


 81話 狂信(共振)。


           
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    [\ ( \ * / ) /]
「――(――【【ヒーロー見参】】――)――」
    [/ ( / * \ ) \]
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 セリフにオプションを背負わせて、
 無限の覚悟を世界に刻み込む。

 結局のところ、それはただの言葉。
 けれど、信念がなければ口に出来ない狂気。

 深淵に刻まれた信念が、
 世界の中心で統合されていく。

 センエースが磨き上げてきた全部が、
 一つの器に整えられていく。

 プラチナムと、
 GOOと、
 アウターゴッドと、
 携帯ドラゴン『バギー』と、
 そして、図虚空。

 すべてが一度ゴチャ混ぜになって、
 そして、調和されていく。
 互いが互いを支え合う『一つ』に昇華されていく。

 ――気づいた時、
 センは、虹色に輝く鎧をまとっていた。





「――真・究極超神化7。プライマルトランスフォーム『廃する太陰』レベルアウターゴッド/ルナティックレゾナンス。……これが、今の俺に出来る全部」





 すべてが神々しい姿。
 世界を包み込むような両翼。
 研ぎ澄まされた白銀をベースに、
 艶やかな翡翠(ひすい)と、
 豪然たる深紅と、
 繊細なる金紫が、
 美しく聖地されている。

 その様を見て、
 オメガは、

「完全なる共振と共鳴……『オメガ無矛盾のカオス』を超えたのか……」

 ボソっと、そうつぶやき、

「……超えられないと……思っていた……さすがに……そこだけは……」

 ギュっと奥歯をかみしめた。
 言葉の出し方を、一度、見失ってから、
 オメガは、

「……すぅ……はぁ……」

 少し長めの深呼吸をはさんで、

「…………認めたくはない……けれど……ほんとうはイヤだけれど……ソレを見せつけられてしまえば……まあ、認めるしかないわなぁ……」

 泣き顔のような、笑っているかのような、
 晴れやかなような、複雑なような、
 絶対的に、一言では言い表せられない顔を、
 世界に見せつけてから、
 オメガは、静かに武を構えて、


「……たくしたぞ。――『虚空』と『混沌』の処理はお前に任せた」


 最後に、そう言うと、
 心を込めて拳を握りしめた。

 オメガの全部で、
 センに対峙する。
 命を沸騰させて、
 全部を投入する。

 空間が、ねじれて、ゆがんで、
 剣の翼が、たがいの視界をおおいつくす。

 対処しきれるワケがない刃の嵐。
 無限を想起させる風が吹く。
 気づいた時には、
 剣の翼が幾重(いくえ)にも織りなして、
 まるで、出来のいいプラネタリウムみたいに、
 清廉(せいれん)な火花が、あちこちに散って、
 むき出しの光たちが、
 神様の協奏曲を紡いでいた。


「――神速閃拳――」


 永遠のスキをついた一撃。
 無限が頭をかすめる剛健さ。

 バチバチと危ない音だけが世界を支配する。

 両者とも、ところせましと次元を駆け抜けて、
 『歪みの強い命の器』で殴り合う。

 拳が次元に弾けて混ざる。
 研ぎ澄まされた清廉な命がグルグルと渦巻いて、
 あっちこっちで、不調法な火花が咲き誇る。

 流麗な花火で、空間の隙間を満たす。
 荒々しいエネルギーが跋扈(ばっこ)して、
 ヤクザな魔力が、ワガママにまかりとおる。

 楔(くさび)形の激流で、
 偏差値100の趨勢(すうせい)を探ってく。

 まるで、独占欲の修練。
 端厳(たんげん)な哀願が熔けていく。

 薄志を恥じながら、
 命の螺旋と相成って、
 溺愛された折り合いの流儀が、
 濡れ紙をはがすように、
 したたかな膏血(こうけつ)を絞り取る。

 流線型の輝く翼たちが、威儀を正して、
 『スポットライトを浴びた空』を正確に薙(な)いでいく。



 ほんの一瞬だけ、
 けれど、確かに、

 ――『すべてが整った瞬間』に届いた気がした。


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