センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
18話 センエースの価値。
18話 センエースの価値。
「あなた様のすさんでしまった心を、わたくしが癒して差し上げます。わたくし、決して、その道のプロではありませんが、バアヤから、夜伽の作法は叩き込まれておりますゆえ」
「いや、だから、俺、そういうのは、また、ちょっと違うので……」
あたふたするセンに、
アルキは、
「大丈夫です。なにも心配する必要はありません。わたくしにすべて、おまかせを」
そう言いながら、息を荒くしてセンに迫るアルキ。
「いや、ちょっ……マジでっ! マジで違うから! 本当に、いや、あの、マジで!」
必死に抵抗するセン。
しかし、アルキは、センの抵抗を『照れ隠し』だと認識しているようで、
スルリと、着物を脱いでいく。
「ちょっ……うわ……もうっ!」
彼女がガチであることを理解したセンは、
仕方なく、
「ちょ、寝てて」
首トーンで意識を奪っていく。
200人のテロリスト相手に、何度も訓練してきたから、慣れたもの。
今となっては『ほんのわずかな障害のカケラ』すら残さずに気絶させられるようになった。
意識を失った彼女を支えて、
ベッドに転がし、彼女の、はだけた胸元を丁寧に隠してから、
ドッシリと頭を抱えて、
「メンドくせぇ……なんで、こうなるんだよ……美人ってのは、頭おかしいやつしかいないのか? 俺、今日までに、まともな美人にあったことがないんだが……紅院も、薬宮も、黒木も、茶柱も、カズナも、ゾーヤも……みんな、一律に、常軌を逸していやがる……」
しんどそうに、そうつぶやくセン。
『彼女たち』のような、ステージの違うバックボーンを持つ美人は、
幼少期から『超一流の人間』としか関わらないため、
『男を見る目』が極限まで研ぎ澄まされている。
『顔だけのカス』や『口だけの三流』は意識の片隅に残ることすらない。
――そんな彼女たちだからこそ、
センエースのような『別格の男』の価値を正しく理解できる。
『次元が違う男』の希少価値に震える。
サルバトール・ムンディを前にして震えるのは、
アートの歴史に精通している者だけ。
『これほどの男は他に存在しない』という完全理解は、
『絶対に逃がしてはいけない』という焦りに変換される。
――結果、暴走する。
暴走する女は、センのような童貞を引かせる。
逃げる者を負いたくなる習性は人間の根底にある本能。
余計に追う美女、さらに逃げるセン。
負のスパイラルが完成。
「……さて、どうっすかなぁ……んー……まあ、いいや……この状況を利用しよう……」
そう言うと、センは、
電話で、紅院たちを呼び寄せる。
近くで待機していたのか、
ほんの数分でセンの家に到着する彼女たち。
倒れているアルキを見て、
彼女たちは、一瞬、顔をこわばらせた。
センは、気絶している五画寺アルキを踏みつけながら、
「この女、質が低いぞ。ちょっと首しめたら、すぐに気絶しやがって、根性が足りねぇ。ちゃんと、調教して、マゾ耐性を底上げしておけ。あと、言っておくが、俺はガキとかいらんから、もし、出来ていた場合は、そっこうで堕ろすように言っておけ。わかったな」
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