センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)

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99話 真の変態無双。


 99話 真の変態無双。


「――という一般人にも分かりやすく説明できてこそ、真の頭の良さを有していると言えよう! その倫理的・道徳的・現実的観点からものを見るに、貴様は至極頭が悪い低能だと言わざるを得ない! わかったか?! わかったなら、深く反省して、私にも分かるように、心を入れ替えたまえ! 返事は?! へーんーじーはぁ?!」


 と、モノ言わぬスマホに向かって、
 全力で、ひたすらに、不平不満をもらし、
 高圧的なパワハラを決め込んでいく変態。

 どう見てもDQNです。
 本当にありがとうございました。

「絶対に無理だぁああ!」

 情緒不安定なセンさんは、
 自身もベッドにだいぶして、
 頭をかきむしりながら、

「あの天才、頭おかしい! なんで、こんなことができたんだ?! コスモゾーンの解析とか、こんなもん、一ミリも出来る気がしねぇぞ! ほんと、あいつ、おかしい! キショい! もう、怖い! 人間じゃない! あいつは終わっている! あいつこそ、真の変態無双よ!」

 と、一通り、
 トウシに対する不平不満を叫んでから、

「……マジで無理だ。何千万年かけようが、俺に、このアプリを使いこなすことは不可能……茶柱や黒木に救援を要請しても……まあ、意味はないだろうな。あいつらなら、俺の10倍、100倍の速度で、このオーバーテクノロジーを理解してしまうだろうが、『何千万年必須』が『何十万年必須』に短縮されたところで、ゲームオーバーという現実に変わりはねぇ。そもそも、銀の鍵で記憶を引き継げるのは俺だけ……あいつらの記憶を引き継げない以上、この何十万年がどうたらという計算式は無意味。ニャルに頼めば、あいつらの記憶を引き継ぐことも、もしかしたら可能かもしれないが……何十万年も、コスモゾーンと向き合い続けるという地獄に、あいつらのメンタルが耐えられるわけがねぇ……俺だって無理だ……いや、俺ならいけるか? どうだろうなぁ……いけるかなぁ……さすがに無理な気もするが……」

 自分自身すら分からなくなって、
 混乱に混乱を重ねて、
 また自己嫌悪に陥って、
 ――と、そんな不毛な時間を過ごしてから、

「……もういい。このアプリは、存在しなかったことにしよう」

 そうつぶやいてから、
 センはベッドから起き上がり、

「とりあえず、ここから、どうするかなぁ……」

 そうつぶやきつつ、
 ストレッチで体をほぐし、

「……ん、まずは、いつも通りの流れを経た上で、肉体言語による無限チャレンジから始めようか」

 そうつぶやくと、
 センは黒木に電話をかけた。





 ★





「――閃拳っっ!!」

 膨大な量のオーラが込められた閃拳を受けて、
 センエースエンジン搭載型ウムルは、

「ぐ……ふっ……」

 その場に倒れこんだ。

 激しい激闘の末、最終的に、
 センの方に軍配が上がることで幕を閉じたウムル戦。

 倒れこんだウムルに対し、
 センは、

「はぁ……はぁ……ふぅ……」

 必死に呼吸を整えてから、

「……ゴミニートと厨二迷宮の世界で、50年近くかけて、こんなにも強くなった俺と、普通に、トントンを張りやがって……しんどすぎるだろ、この状況……俺が、必死になって積み重ねてきた数字に、オートで追いついてくるんじゃねぇ、カスが……」

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