センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)

閃幽零×祝@自作したセンエースの漫画版(12話以降)をBOOTHで販売中

4話 閃拳。


 4話 閃拳。

「お前、強すぎるぞ! いくらなんでも、カンツたちと、違いすぎる! 反則だ! こんなもん、聞いていない!」

「ジャクリナたちのぬるい神闘と、私の神闘を一緒にするな。私は、主上様から直々に武の道を照らされている身。環境の差は、戦力の決定的な差」

 そう言ってから、
 アダムは、オーラを練り上げて、

「神闘だけでも大きな差があるが、純粋な存在値の数値にも、大きな差がある。いつまでたっても、なかなか『超神』程度にすらなれないジャクリナたちの存在値は、『数千万そこそこ』が限度だが、『究極超神の向こう側』にたどり着いた私の存在値は、ゆうに『100兆』を超えている」

「ぴぇっ?!! ひゃ、ひゃく……え? なんて?」

 アダムの異常な『数字』に脳がパニックを起こしているセン。
 そんなセンに、アダムは、とうとうと、

「主上様の右腕を名乗っているのは伊達ではない。遥か高き御方の側仕えとして恥じない力を得るため、私は、日夜、精進し続けている。貴様のような、単なるパチモノとは、辿ってきた軌跡と、積み上げてきた覚悟が違うんだ。ナメるなよ」

 堂々とそう言い切ってから、
 アダムは、右手にガツンと心を込めて、
 センに対して、
 優雅に、


「――閃拳――」


 凶悪な正拳突きを叩き込んで見せた。

 アダムの拳をもろに受けたセンは、

「ぶへぁあああああっっ!」

 豪快に爆散してしまった。
 『命の終わり』――その明確な具現。

 だが、その爆散した血肉は、
 空中で、ギュギュギュっと、寄り集まり、

「ぶはぁあ!」

 完全再生を遂げる。
 驚異的な再生力を前に、
 アダムは、しかし、表情を一切崩さず、

「転生ではなく、超再生するタイプか……しかし、無限というわけではなさそうだな。すでに、疲れが見えてきている」

 アダムの見立てどおり、
 センは、

「はぁ……はぁ……」

 すでに、まあまあ疲弊していた。
 現状におけるセンは、
 『なぜか、とんでもない生命力をもっている』が、
 しかし、どうやら、無限というわけでもないらしい。

 息を切らしているセンに対して、
 アダムは、感情を感じさせないフラットな表情のまま、

「まあ、仮に無限だったとしても関係ないがな。仮にそうだったとしても、永遠に殺しつくしてやるだけの話。主上様のもとで、命の真理を探究してきた私の覚悟をナメるなよ」

「一ミリも……ナメてねぇよ……あまりのヤバさに、チビりそうになっているだけだ。正直、勘弁してほしい……普通に、勝てるわけねぇ……あんたは強すぎる」

 などと、直球の泣き言を口にするセンに、
 アダムは、フラットな表情で、

「そんなことをいいながら、どうせ、奇妙な覚醒で、無駄に強くなっていくのだろう? もうネタは割れている。貴様らパチモンの鬱陶しさは、重々承知している。私は詳しいんだ」

「なんで、あんたは、俺の底力を、そんな、無駄に過信してんの? 過剰評価も甚だしいんだよ。つぅか、きわめて実直な前提の話をするけど……あんたの強さレベルは『100兆』を超えてんだろ? じゃあ、無理じゃん。俺の強さレベルは6000なんだよ」


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