『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

6話 こうして、人類は、救済されたのでした。めでたし、めでたし。


 6話 こうして、人類は、救済されたのでした。めでたし、めでたし。

「俺の願いを叶えてくれるのであれば、俺は、あんたを、神として崇め奉らせてもらう」

「いいねぇ! 自己顕示欲がビンビン満たされる目だよ! さあ、願いを言うがいい! どれだけ無茶な願いであろうと、秒で叶えてあげよう!」

「探してほしいやつがいる」

 センは、まっすぐに、ニャルの目を見て、

「――『幻爆の剣翼』という『クソ鬱陶しい必殺技』を使えるヤツが、どこかに隠れている。『この世』にいるのか、『あの世』にいるのか、それとも、それ以外の『特殊な場所』にいるのか、その辺は完全に不明だが、とにかく、『どこか』に隠れていて、常に、今か今かと『舞うタイミング』を、虎視眈々と狙っている。――そんなクソ野郎の居場所を、どうか、教えてほしい」

 今のセンが望む最大の願い。
 それは、首魁の居場所を知ること。

 心からの願い。
 このループを終わらせられるのであれば、
 命をかけるのもお安い御用。

 そんな『真摯な願い』に対し、
 ニャルは、

「はぁ……なんだよ、そのクソみたいな願い。楽勝すぎて、やる気がおきないね。もっと難しいお願いをしてくれるかな?」

「ぇ……ら、楽勝? マジかよ……」

 センは、数秒考えてから、

「……じゃ、じゃあ、そいつを殺してほしいんだけど。今の俺ですら勝てない相手である可能性がゼロではないから――」

「ぬるい、ぬるい。そんなんじゃやる気が出ないよ。もっと難易度を上げてくれないと」

「……いや、もっとって言われても……じゃあ、えっと……もっと、具体的に……というか、もっと大胆に規模を大きくして……『人類を完璧に救済してほしい』……という願いにしようかな」

「OK。いい願いだね。僕のスケールに合っているよ。ま、ぶっちゃけ、『ギリギリ合格』ってラインにすぎないけどね。『僕が立っているステージ』を鑑みた場合、普通に、もっと大きな願いでも全然いい」

「あんたのスケール、すさまじいな」

 ヨイショを一つはさんでから、

「……じゃ、先生、一つ、よろしくおねがいしまーす」

 両手を合わせて拝むセン。
 その態度に対し、ニャルは、フンスッと、ふんぞりかえって、

「まかせなさい!」

 ドンと胸を張る。
 その背中のなんと頼もしい事か。

 ニャルは、

「ウヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌ……ッッッ」

 力をためると、
 それを一気に、

「ハァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」

 力強く放出する。
 大胆な発声。
 腹の底から声が出ている。

 ビリビリと空間が揺れたような気がした。
 ちなみに、『気がした』だけであり、特に揺れてはいない。

 ただ、とにかく、ニャルの声は大きかった。
 それはもう、大き……かった……

 ――その結果、



「よし、人類は救済されたよ」


 カラっとした声で、サラっとそんなことをいうニャル。

「……え……ほ、ほんとに?」

 戸惑っているセンに、ニャルは、

「うん、たぶん」

「……たぶん?」

「救済された気がする。いや、されたと思う。されたとしか考えられない。知らんけど」




「……」




「じゃ、僕はこの辺で――」

「待て待て」

「なにかな?」

「なにかな、じゃねぇよ。間違いなく嘘だろうが。なんだ、『救済された気がする』って。いい加減にしろ。『気がする』で済むなら、苦労も努力もいらねぇんだよ! ふざけるな!」


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