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『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

最終話 俺たちの闘いはこれからだ!


 最終話 俺たちの闘いはこれからだ!

 ――壊れてしまった。

 急激なSAN値の乱高下により、
 センの心は崩壊した。

 普通の人間なら、
 失語症やPTSDになって当然の状況。
 立ち上がれなくなって当然の地獄。

 むしろ、今まで耐えてこられたのが異常。

 普通なら、ここで完全に折れる。
 ここまでが限界。
 これ以上は無理。

 それほどに、センの心はダメージを負った。

 ――なのに、



「……それでも……」



 センは、
 奥歯をかみしめて、
 とぎれない涙で視界を濡らしながら、

「……それでも……っ」

 世界をにらみつける。
 全力で、自分の弱さと、向き合う。

 『枯れ落ちた花びら』を握りつぶす。
 命を振り絞って結実。
 今と未来を繋ぐ魂魄の螺旋。

 ――決して折れることを許さない修羅。
 センの中で、センの全てが沸騰する。

 ぶっ壊れて、歪んで、腐って、
 それでも、なくさなかった全てが、
 センの器を支えている。

 ひたすらに『孤高』を求め続けたのは、
 決して、おざなりのギャグなんかじゃない。

 ――全部を失ったとしても、独りで立ち上がれる力を求め続けた。
 その覚悟がなければ、たどり着けない未来があった。

 『友情』や『愛情』に、『救い』を求めるのを悪いとは言わないが、
 ――ソコに頼り切ってしまったら、全部を失った時、何もできない。

 『救われる側』ならそれでもいいが、
 センは『そっち側』にはいないから。

 『何もかもなくして、けれど、それでも立ち上がり続けなければいけない』、
 という、そんな『無限に続く地獄の運命』を背負っている者は、
 孤高を求める以外に、道がなかった。


「……ぅぅ……」


 無様な自分を『俯瞰』で睨みつけ、
 心の全てをむき出しにして、


「……ぅううう……っっ」


 わずかも言葉になってくれない想い。
 その唸り声は、『目の前に広がる地獄』に対する威嚇。
 『まだ折れてはいない』と、態度で示す。

「……はぁ……はぁ……」

 一瞬でも気を抜けば砕けてしまいそうな心を、
 必死に押さえつけて、奥歯をかみしめ、
 息を切らし、涙を流しながら、


 ――それでも、センは、


「………………銀のカギを探す……」


 歩き出す。
 前に向かう。
 立ち止まらない。
 振り返らない。

「終わらねぇ……終わってやらねぇ……絶対にたどり着く……バッドエンドをリアルだと思い込む、その勘違いごと殺してやる……」

 痛みを忘れたわけじゃない。
 開き直ったわけでもない。

 全部、受け止めた上で、
 センは、立ち向かう。

 『生まれつきの才能』ではなく、
 ただの『勇気』と『覚悟』を原動力として、

「手伝え……カズナ……」

 最後にもう一度だけ言おう。
 この覚悟は、けっして、才能じゃない。
 『そういうスペシャルを持っているから』ではないのだ。

 ――ただ、今も、必死に、歯を食いしばっているだけ。
 ただ、誰よりも『頑張っている』だけ。

 『ソレ』が理解できたから、
 その尊さに触れたから、
 だから、

「――はっ!」

 この上なく美しい王の背中を見つめながら、
 カズナは、より一層の忠誠を誓いつつ、
 大きな声で、絶対の服従を叫んだ。

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