『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……
88話 誰だって、多少は、窮屈な生き方をしているもの。
88話 誰だって、多少は、窮屈な生き方をしているもの。
「俺は、この一週間を何度もループしている。その間に、俺は、あんたの娘を毎回と言っていいほど救っていて、だから、何度か、礼を言われている。よって、もう言わなくていい」
「……ほう」
そこで、センは、自分の状況を、淡々と語っていく。
ただ、『まだ世界が終わる可能性は残っている』という部分は濁して、
『世界の終わりを回避した』という結論を軸にした解説に終始した。
センの話を聞いた紅院は、
「にわかには信じがたい話だ……しかし、もし、すべてが事実だった場合、君には感謝してもしきれない。世界のために奔走してくれたこと、心から感謝する」
「感謝はいらないと言っている。俺は俺のために走っただけだ。俺は孤高に徹しているが、しかし、それは『誰もいない世界で生きていたい』というわけじゃない。『成立した社会』を、静かな場所から俯瞰で見つめながら、とことん自分と向き合っていたい……みたいな感じだ。わかるか?」
「ああ、少しだけ」
「…………マジでか」
共感が得られるとは思っていなかったので、
普通にビックリしてしまったセン。
紅院正義は、『ここではないどこか』を見つめながら、
「君の想いを100%理解するのは難しそうだが、『近しい心理状態』に囚われたことは、これまでの騒がしい人生の中で、何度かある……『囚われた』という表現にすると、君的には不快に感じるかもしれないが――」
「別にそうは思わねぇ。というか、むしろ、俺はいつだって、『自分自身のワガママ』に『囚われている』と認識して生きている。『もっと楽に生きられたら、どれだけよかっただろう』と、常々思いながら、自分自身という檻(おり)と向き合い続けている」
「窮屈な生き方だな」
「まったくだ」
さほど意味があったとも思えない、
『他愛もない会話』のあと、
紅院以外の主要メンバーから、
いくつか、質問を受けた。
今回のルートでは、ナバイアから『妙なイキり』を散らかされることはなかった。
前提が違えば、当然、相手の行動も変動する。
センが、全ての質問に対し、つつがなく応えた直後、
紅院正義が、
「君の『世界終焉にまつわる発言』を、100%鵜呑みにする、というのは、心情的にも立場的にも、なかなか難しいものがある。が、君が『破格の力』を有していて、それを『世界を守るために使った』という点に関しては、疑いようのない事実だと認識する」
そんな風に、前を置いてから、
「よって、君には、言葉だけではなく、目に見える形で、何か報酬を受け取ってもらいたいと思っている。これは、私の……私たちの『君に対して何もしないのは気がすまない』という、きわめて人間的なワガママだ。君の性格上、拒絶の意を示すであろうことは想像に難くないのだが……しかし、どうか、私たちのワガママを受け入れてもらいたい」
「……」
「なんでもいい。礼をさせてもらいたい。君も一人の人間であるのなら、この気持ち、わからないでもないだろう?」
そんな紅院正義のワガママを受けて、
センは、
「……じゃあ、一つだけ、お願いがある」
「俺は、この一週間を何度もループしている。その間に、俺は、あんたの娘を毎回と言っていいほど救っていて、だから、何度か、礼を言われている。よって、もう言わなくていい」
「……ほう」
そこで、センは、自分の状況を、淡々と語っていく。
ただ、『まだ世界が終わる可能性は残っている』という部分は濁して、
『世界の終わりを回避した』という結論を軸にした解説に終始した。
センの話を聞いた紅院は、
「にわかには信じがたい話だ……しかし、もし、すべてが事実だった場合、君には感謝してもしきれない。世界のために奔走してくれたこと、心から感謝する」
「感謝はいらないと言っている。俺は俺のために走っただけだ。俺は孤高に徹しているが、しかし、それは『誰もいない世界で生きていたい』というわけじゃない。『成立した社会』を、静かな場所から俯瞰で見つめながら、とことん自分と向き合っていたい……みたいな感じだ。わかるか?」
「ああ、少しだけ」
「…………マジでか」
共感が得られるとは思っていなかったので、
普通にビックリしてしまったセン。
紅院正義は、『ここではないどこか』を見つめながら、
「君の想いを100%理解するのは難しそうだが、『近しい心理状態』に囚われたことは、これまでの騒がしい人生の中で、何度かある……『囚われた』という表現にすると、君的には不快に感じるかもしれないが――」
「別にそうは思わねぇ。というか、むしろ、俺はいつだって、『自分自身のワガママ』に『囚われている』と認識して生きている。『もっと楽に生きられたら、どれだけよかっただろう』と、常々思いながら、自分自身という檻(おり)と向き合い続けている」
「窮屈な生き方だな」
「まったくだ」
さほど意味があったとも思えない、
『他愛もない会話』のあと、
紅院以外の主要メンバーから、
いくつか、質問を受けた。
今回のルートでは、ナバイアから『妙なイキり』を散らかされることはなかった。
前提が違えば、当然、相手の行動も変動する。
センが、全ての質問に対し、つつがなく応えた直後、
紅院正義が、
「君の『世界終焉にまつわる発言』を、100%鵜呑みにする、というのは、心情的にも立場的にも、なかなか難しいものがある。が、君が『破格の力』を有していて、それを『世界を守るために使った』という点に関しては、疑いようのない事実だと認識する」
そんな風に、前を置いてから、
「よって、君には、言葉だけではなく、目に見える形で、何か報酬を受け取ってもらいたいと思っている。これは、私の……私たちの『君に対して何もしないのは気がすまない』という、きわめて人間的なワガママだ。君の性格上、拒絶の意を示すであろうことは想像に難くないのだが……しかし、どうか、私たちのワガママを受け入れてもらいたい」
「……」
「なんでもいい。礼をさせてもらいたい。君も一人の人間であるのなら、この気持ち、わからないでもないだろう?」
そんな紅院正義のワガママを受けて、
センは、
「……じゃあ、一つだけ、お願いがある」
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