『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

71話 ノーダメージでフィニッシュです。

 71話 ノーダメージでフィニッシュです。

「時間がもったいないから、余計なボケを挟まず、黙って俺の話を聞け」

 そこからセンは、きわめておおざっぱに、
 これまでの経緯を、かいつまんで、話していった。
 5分ほどかけて、全てを話つくすと、
 センは、


「――以上だ。質問があれば受け付ける」


 そう言いながら、コーヒーをすすった。

「じゃあ、一つ質問」

「なんだ? たぶん、言い忘れたことはないと思うが?」

 そこで、茶柱は、
 センの目をジっと見つめて、
 真摯な声で、


「……大丈夫?」


 と、そう声をかけてきた。
 その意図がつかめなかったセンは、

「あん?」

 と、『本気のクエスチョン』を垂れ流す。

 そんなセンに、
 茶柱は、続けて、
 心底から、心配そうな顔で、

「顔色、すごいことになっているけど。だいじょうぶ?」

「……」

 センは、数秒悩んだすえに、


「……大丈夫なワケねぇだろ……」


 ボソっと、本音をこぼした。



 ★



 ――その日の夜、
 予定どおり、とどこおりなく、
 ウムルとの戦闘に突入したセン。

 ウムルと戦っている中で、
 センは自分の成長に気づく。


(……俺……『対ウムル』に関するスキルが爆上がりしているな……)


 それは、純粋な成長。
 『何度も戦ったから、相手の呼吸を掴んだ』
 それだけの、単純な話。

(今回で3回目のウムル戦……2回目の闘いでは、まだちょこちょこ、攻撃が当たっていたが……)

 『今回の闘い』では、
 ウムルの攻撃を『完全に回避』できていた。

 相手の動きが手に取るようにわかる。
 『慣れ』と『経験』が、
 ウムルの全てを見切っていく。

 もちろん、精神的負荷を大きくかけて、
 魔力を底上げしていかないと、
 火力が足りないので、
 精神的に、めちゃくちゃ苦しいのは、
 これまで通りなのだが、
 しかし、『完璧な対処』が出来ているので、
 ここまで、普通にノーダメだった。

 あまりにも完璧すぎるセンに対し、
 ウムルは、冷や汗をダラダラ流しながら、

「バカなぁっ! なんだ、貴様! どういうことだ! なぜ、私の動きが、そこまで完璧に読める! どうなっている?!」

 センの『異常な完璧さ』に焦り散らかしているウムル。

 結局、センは、
 最後の最後まで、
 ウムルの攻撃に対し、完璧な対処を通し、


「じゃあな、ウムル……龍閃崩拳……」


 パーフェクトゲームのまま、ノーダメージでフィニッシュ。

 完勝を果たしたセンは、
 ウムルの死体を横目に、
 自分の両手を見つめながら、

(……『もともとの戦闘力が高い』ってだけじゃない……対応力・適応力も、ハンパじゃないスペック……俺、マジでなんなんだ……?)

 対応力や適応力だって、磨けばどんどん光っていく。
 武に費やした200億年で得たのは、
 決して、『殴る蹴るの上手さ』だけではない。


(敵だけじゃなく……俺自身も、俺の弱さに適応している……)


 最初のころは、
 『脆弱すぎる肉体』に、
 まだ完全に慣れてはいなかった。

 だが、ここまでくれば、さすがに『弱さ』にも慣れる。


(俺が想像していたよりも……俺は強い……)

 理解に到る。
 自分のハンパなさ。

(今の俺なら、ウムルに負けることはありえない……蓮手にも……負ける気がしない……)

 などと、心の中で思っていると、
 そこで、


『――【ウムル=ラト】のノーダメージ撃破を確認。【壊れたウムル=ラト】を召喚します』


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