『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

67話 信じざるを得ない。


 67話 信じざるを得ない。

「……まさか、茶柱が生きていると、効果が強まる的なアレか?」

 と、つぶやいたその時、

「ご名答だにゃ」

 後ろから、声をかけられて、
 センは、ゆっくりと振りかえる。

 そこには、トランスフォーム状態の茶柱がいて、

「ツミカさんが死なない限り、そこの封印を解くことはできないにゃ」

「……そりゃまた、厄介な話だな」

 そこで、ツミカは、
 ランチャーをつきつけてきて、

「あんたは、いったい、何者なのかなにゃぁ? まずは、本名から教えてほしいにゃ」

「どうも、隣のクラスの『真剣卍(まじまんじ)』です」

「……そんなやつはいないにゃ」

「そうだな。でも、お前の『心の中』にはいるだろ?」

「……」

 そこで、センは、仮面を外して、
 茶柱の目を見る。

 すると、茶柱は、

「あんたは確か……隣のクラスの――」

「同じクラスの閃壱番です。こんばんは」

「そんなやつはいないにゃ」

「もういいって、そのネタ」

 非常に『ウザったい掛け合い』を経てから、
 センは、

「……俺は、5日後の22日からタイムリープしてきた」

 状況を説明していく。

 これまでのループで何度か他者に説明している事なので、
 いくら『根本の説明力』が低いとはいっても、
 さすがに、多少は洗練されている。

 余計なことは省いて、
 端的に、必要な情報を並べていくセン。

 茶柱は、ラリっているが、
 おバカさんではないので、
 センの話を、するすると飲み込んでいく。

 なんの『証拠もない話』なら、
 さすがのツミカさんでも、
 相手にしないだろうが、
 しかし、
 ここには『ロイガーを瞬殺してみせた超人』という、
 疑念を吹っ飛ばす力を持った証拠がある。

 ゆえに、


「なるほど」


 茶柱は、うんうんと頷きながら、

「まさか、『クレヨンし〇ちゃん』の『クレヨン』にそんな意味が隠されていたとは……知らなかったにゃ」

「そんな話は一ミリもしてねぇ!」

 心底鬱陶しそうにタメ息をついてから、
 センは、

「とりあえず、エイボンの書をわたせ。俺には、『世界終焉を止める方法を探す』という大仕事がある。ウムルと遊んでいる時間はない」

 その要求を受けて、
 ツミカは、

「……」

 数秒だけ悩んだ。
 その数秒の間に、
 頭の中では、すさまじい計算と思考が交錯した。

 ――その結果、

「んー……まあ、そういうことなら、仕方がないかにゃぁ……」

 ツミカは決断を下した。
 はた目には、ほとんど一瞬で答えを出したように見えるが、
 実際のところ、彼女の中では、無数の葛藤があった。

 いまだ、
 『センの話を信じる』・『信じない』、
 という、二極の間で、普通に揺れてもいる。

 しかし、

「……どうせ、さからっても勝てるワケないしにゃぁ……」

 そうつぶやくと、
 茶柱は、
 ブツブツと、何か、奇怪な呪文をつぶやいた。

 すると、部屋を封印している『お札型のマジックアイテム』が、
 パァンッッ!
 と豪快に弾けて消えた。

 茶柱は、部屋の中に入ると、
 エイボンの書を手に取り、
 それを、センに手渡しながら、

「……世界の運命……託したにゃ、田中くん」

「閃だ、っつってんだろ」

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