『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

44話 間違い探しの正解の方は、つまり間違い。

 44話 間違い探しの正解の方は、つまり間違い。

「意味がわからないにゃ。なんで、ツミカさんが、トコてぃんに、呪いをかけなきゃいけないのにゃ?」

「……弟が死んだ理由の中核だから」

 そこで、茶柱は、視線を強めた。
 雰囲気を一変させて、軽く語気を荒くして、

「……ユウキは、病気で死んだ。トコは、関係ない。どういうつもりだ? 何を言っている?」

 『女性特有のアクセル』をふかしながら、そうつぶやいた彼女に、
 センは、

「鬱陶しいから、その目をやめろ」

 臆することなく、むしろ、もっと強い圧力でもって応える。

「ありのままを言うから、てめぇで解釈しろ。お前は、前回のルートでは、トコに呪いをかけていた。それを解除した結果として……」

 そこで、センは図虚空を召喚して、

「こいつが存在している……と俺は思っている」

「思っている?」

「真相は知らん。情報が少なすぎて、基本的には『確定』に届いていない。それが『俺の現状』の大半だ」

「……あんた、経緯を話すの下手すぎ。ほとんど、何言っているか、わかんないんだけど」

「奇遇だな。俺も、お前が何を言っているのか、基本的に、ほとんどわかってねぇ」


 ピリピリとした雰囲気の中、
 センは、心の中で、


(間違い探しの3つ目……茶柱のバックボーン……まあ、ここに関しては、ループ初日に図虚空を召喚できた時から、なんとなく、予想できていたことだが……)


 などとつぶやきながら、コーヒーをすすった。
 飲んでいるうちに、だんだん、
 コクの深さが分かってきた気がした。

 もちろん、そんな気がしただけだ。
 『実際のところ』なんて、そんなもの、
 基本的に、誰にもわかりゃしないんだ。



 ★

 その日の日中、センは、
 『避難訓練の日』に『人類が全滅する』のを『阻止する方法』を、
 カズナと一緒に、必死になって探していた。

 カズナは、300人委員会のデータベースにもぐりこみ、『神話生物に関する書類』や、『時空ヶ丘学園の地下金庫に保管されている魔導書のコピー』を読み漁り、

 センは、時空ヶ丘学園の図書館の『貸し出し禁止』のたぐいを捜索し、何か、ヒントはないかと探しまくった。
 ※ 非関係者が地下金庫の中に入るには、『300人委員会上層部の了承』が必要ということなので、断念。コピーがあるなら、それで十分と判断。瞬間移動で中に入ろうかとも考えたのだが、中は当然、センサーでいっぱいらしく、確定でバレる上、無茶を通すと、『机の中のデ〇ノート』のように、魔導書が炎上してしまう可能性もあるとのことで、『それは非常に鬱陶しい』となり断念。

 ――結論を言うと、何も見つからなかった。


(……前回のルートで、蓮手を殺したから、もう人類は全滅しません……っていうオチだったら、何も問題はない……それなら、それでいい。『無駄な労力を積んじゃったぜ、たはー』で終了。――問題なのは、また同じことが起きた場合……)


 センは、タメ息をつきながら天をあおぐ。

(あまりにも情報が少なすぎる……このままじゃ、対策の立てようがねぇ……)

 悩んでいる間にも時間はこくこくと過ぎていく。
 もう空は赤くなってきていた。

 窓から降り注ぐ紅は、まるで金を溶かしたみたいに、
 神秘的な輝きを放っていた。

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