『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……
71話 俺を理解できるなどとは決して思わぬことだ!
71話 俺を理解できるなどとは決して思わぬことだ!
「そういう役職からは『とにかく逃げろ』と、心の芯が叫んでいる……理由はマジで知らん……表層では『責任とれないから』と認識しているものの、本当のところは、よくわかっていない……」
黒木の質問に対し、
センは、ボソボソと、
さぐり、さぐり、
「もしかしたら、俺は、前世で、ちょっとした王様をやっていたのかもな。で、それが、肌に合わなくて……その記憶が、魂に残っているのかも……」
「……生まれ変わりなんて、信じているんですか?」
「妄信はしていない。しかし『生まれ変わりは存在しない』という確信には達していない。不在の証明は不可能だから。これはすべてに言えること。たまに、神秘系の類(たぐい)は絶対に信じないっていうやつがいるが、そういうヤツに、俺は言いたい。『幽霊は絶対にいないと言っているヤツ』は『幽霊は絶対にいると妄信しているヤツ』とまったく同じ愚者。どちらも、『現時点で証明不可能なものに結論を求めている』という点では何も変わらない。等しくバカ野郎だ」
「……なるほど……あなたは、そういう人ですか……全部ではないですが、少しだけ、わかった気がします」
「おいおい、ずいぶんとナメた口きいてくれるじゃねぇか。俺ほど面倒な人間を、こんな短時間で、少しとはいえ分かったって? ふんっ、あまり、調子に乗らない方がいい。お前は、深淵の一端を垣間見たに過ぎない。俺のウザさは、そこらの海が裸足で逃げ出すほどに底深い」
「……あなたは、自分を理解してもらいたいのですか? それとも、理解されたくないのですか? どっちですか?」
「さぁな、知らんよ」
センは、シレっと、
「自分がどう思っているか、ハッキリわかった瞬間なんか、俺の人生で一度もねぇ。逆に聞くが、黒木……お前はわかるのか? 『自分がどう思っているか』が正確に」
「わかる時もありますよ。たまにですが――」
そう言ってから、黒木は、スイっとセンから視線を外した。
そして、その流れのまま、
トコに視線を向けて、
「――彼に報酬は出さない方がいいでしょう。たとえ、それが『善意や好意の証明』であったとしても『彼が望まないこと』はしないように努めるべきです。おそらく、きっと、その方が、彼とはうまくいきます」
★
あの後、女子どうしで、そこそこボリュームのある話し合いが行われ、
とりあえず、センに対する『正当な報酬』の在り様に関しては、
センが望まない限り『永遠に保留』という形でおさまった。
「閃壱番。あなたは、本当に……ワケが分からない人ね……『GOOの討伐報酬として、多少の金銭を受け取る』ということすら拒絶するのは、本当に、意味が分からないわ」
アイテムを散策している途中で、
紅院が、ボソっと、
センに、そんなことを言った。
その発言に対し、
センは、数秒悩んでから、
「……もし、俺の『力』が『必死の努力で手に入れたスキル』だったなら……まあ、報酬ぐらいは、受け取っていたかもしれない」
ボソボソっと、言葉を選びながら、
「けど、俺のこの力は……俺のものじゃない……おそらく、『誰か』の『力』が『トレース』されている……」
「そういう役職からは『とにかく逃げろ』と、心の芯が叫んでいる……理由はマジで知らん……表層では『責任とれないから』と認識しているものの、本当のところは、よくわかっていない……」
黒木の質問に対し、
センは、ボソボソと、
さぐり、さぐり、
「もしかしたら、俺は、前世で、ちょっとした王様をやっていたのかもな。で、それが、肌に合わなくて……その記憶が、魂に残っているのかも……」
「……生まれ変わりなんて、信じているんですか?」
「妄信はしていない。しかし『生まれ変わりは存在しない』という確信には達していない。不在の証明は不可能だから。これはすべてに言えること。たまに、神秘系の類(たぐい)は絶対に信じないっていうやつがいるが、そういうヤツに、俺は言いたい。『幽霊は絶対にいないと言っているヤツ』は『幽霊は絶対にいると妄信しているヤツ』とまったく同じ愚者。どちらも、『現時点で証明不可能なものに結論を求めている』という点では何も変わらない。等しくバカ野郎だ」
「……なるほど……あなたは、そういう人ですか……全部ではないですが、少しだけ、わかった気がします」
「おいおい、ずいぶんとナメた口きいてくれるじゃねぇか。俺ほど面倒な人間を、こんな短時間で、少しとはいえ分かったって? ふんっ、あまり、調子に乗らない方がいい。お前は、深淵の一端を垣間見たに過ぎない。俺のウザさは、そこらの海が裸足で逃げ出すほどに底深い」
「……あなたは、自分を理解してもらいたいのですか? それとも、理解されたくないのですか? どっちですか?」
「さぁな、知らんよ」
センは、シレっと、
「自分がどう思っているか、ハッキリわかった瞬間なんか、俺の人生で一度もねぇ。逆に聞くが、黒木……お前はわかるのか? 『自分がどう思っているか』が正確に」
「わかる時もありますよ。たまにですが――」
そう言ってから、黒木は、スイっとセンから視線を外した。
そして、その流れのまま、
トコに視線を向けて、
「――彼に報酬は出さない方がいいでしょう。たとえ、それが『善意や好意の証明』であったとしても『彼が望まないこと』はしないように努めるべきです。おそらく、きっと、その方が、彼とはうまくいきます」
★
あの後、女子どうしで、そこそこボリュームのある話し合いが行われ、
とりあえず、センに対する『正当な報酬』の在り様に関しては、
センが望まない限り『永遠に保留』という形でおさまった。
「閃壱番。あなたは、本当に……ワケが分からない人ね……『GOOの討伐報酬として、多少の金銭を受け取る』ということすら拒絶するのは、本当に、意味が分からないわ」
アイテムを散策している途中で、
紅院が、ボソっと、
センに、そんなことを言った。
その発言に対し、
センは、数秒悩んでから、
「……もし、俺の『力』が『必死の努力で手に入れたスキル』だったなら……まあ、報酬ぐらいは、受け取っていたかもしれない」
ボソボソっと、言葉を選びながら、
「けど、俺のこの力は……俺のものじゃない……おそらく、『誰か』の『力』が『トレース』されている……」
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