『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

66話 指をくわえて見ていろ。

 66話 指をくわえて見ていろ。

「ツミカに『まともな対応』を期待しても無駄なんだから、こっちが全力で大人になるしかないでしょ?」

「毎度のことながら、割に合わん話やで……」

 心底しんどそうな顔でそうつぶやくトコ。
 ――と、そこで、紅院は、茶柱に視線を向けて、

「ツミカ、今回ばかりは、あんたも、真剣に、私たちの話を聞きなさい」

 声のトーンを低く抑えて、

「あんたのやり方は、ハッキリ言って間違っている」

「ん? それはどういう意味かにゃ?」

「あんたは、アホを演じているだけ。本当はしたたかな性悪女。正直、『知性のスペック』では、あなたに勝てる気がしない」

「……」

「おそらく、あんたは、あんたなりに、閃壱番を、神話生物対策委員会に繋ぎとめようとしているのでしょうけど……あんたがやっている強引な手法は、決して適切とは言えない。明らかに『攻めすぎ』の『間違った悪手』で『場を乱している』だけ。あんたは、間違いなくクールでクレバーだけど『その他多くの天才』同様、『人間の機微』ってものが分かっていない。閃との交渉は、こっちでやっておくから、ヘタに動いて、かき乱すのはやめて」

 そんな紅院の発言に対し、
 茶柱は、

「……ふふっ」

 一度、鼻で笑ってから、



「――そんなに、センセーをとられたのがショックなのかにゃ?」



「……はぁ? 何を言って――」

「まあ、気持ちはわかるにゃ。ツミカさんも、もし、そっちサイドに立っていたら、おそらく、同じように焦っていたと思うからにゃぁ」

「……」

「ただまあ、現状、あんたらに言いたいことは一つだけ。チンタラして出遅れたのは、そっちのミスなんだから、みっともなく、しゃしゃってくるな。ツミカさんたちが、所かまわずイチャついているところを、指をくわえて見ているといいにゃ」

「「「……」」」

 押し黙ってしまった三人に、
 茶柱は続けて、

「ぶっちゃけ、もう、あんたらはいらないにゃ。ツミカさんとセンセーがいれば、どんな神話生物が出てきても楽勝無双。というわけで、あんたらには、正式に解雇を言い渡すにゃ。いままで、いろいろと、ご苦労様。今後は、ツミカさんとセンセーのラブラブカップルが、デートの片手間に世界を救っていくから……あんたらは、家でミルクでも飲みながら、のんびりと、勝利報告を待っていればいいにゃ」

 と、そこで、黒木が、

「ツミカさん……一つ、聞いてもいいですか?」

「ん? なにかにゃ?」

「その……私の視点では、まだ『全体像』が掴み切れていないので、どういう問いかけをするのがベストなのか、いまいち、よくわかっていないのですが……えっと……」

「歯切れが悪いにゃぁ」

「あ、もうしわけありません。では、単刀直入に……閃壱番さんは、あなたと共に、闘ってくれると約束してくれたのですか?」

「約束なんて必要ないにゃ。恋人であるツミカさんがピンチとあらば、センセーは、どこからともなく飛んできて、ヒーロー見参と声高に叫んでくれるにゃ。それが、世界の摂理なのにゃ」

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