『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……
60話 心が折れる瞬間。
60話 心が折れる瞬間。
「……うぅう、ぃいい……」
だんだんと力を込められて、
城西の腕が軋んでくる。
ギリギリと、骨の変形していく音が、
城西の脳内に響く。
「は、離せ! 離してくれ! い、痛い! 痛いぃいいいい!!」
「大げさな……そこまで力は入れていないぞ。せめて、このぐらいの痛みを受けてから叫べ」
そう言いながら、
エルダーグールは、城西の指をテキトーにザックリとへし折る。
「あああああああああああっっ!!」
あまりの激痛に、全力の悲鳴をあげる城西。
その様子を見ながら、
エルダーグールは、
「さあ、本番はここからだ。絶望を教えてやる」
そう言いつつ、
城西の頭を掴み、
『絶望の波動』を注ぎ込んでいく。
その質量は、『図虚空を使用している時』の、
ざっと『100分の1』程度なのだが、
「うげぇえええええっっ!! うぉええっっ!!」
血走った白目をむいて、
胃の中にある全てを吐き出す。
顔面の穴という穴から、
これでもかと体液があふれ出る。
二秒ほどで、アッサリと気絶してしまった城西。
そんな城西に、
エルダーグールは、
「――神の慈悲――」
エルダーグールごときに使えるはずがない、
『超高位の魔法』を使った。
その様子を見て、
はじめて、
茶柱の顔つきが、グっと変化する。
はじめて『本当』の畏怖を覚えた顔で、
(……なぜ、エルダーグールが回復魔法を使える?)
などと、いぶかしんでいる間に、
城西は、
「はっ……」
完全な心神喪失&気絶状態から、
『ほぼまとも』と言っても過言ではない精神状態へと戻る。
「……うっ……な、なに……いまの……」
精神状態は『ほぼフラット』に戻ったものの、
刻み込まれた『絶望』が消えてなくなることはない。
むしろ『壊れてしまった方』が楽だっただろう。
現状の城西は、
『まともな状態』で、むりやり、
『絶望の記憶』と向き合わされている。
狂ってしまった方がはるかにマシ――
そう断言できる状況に置かれた城西は、
「ひ、ひぃ……ひぃいい……」
ただただ恐怖する。
戦意は完全に失った。
もはや、エルダーグールに対抗する気力は一ナノたりともない。
迫害を受けた子犬のように、
プルプルと全身を震わせるだけの存在になった城西。
そんな彼に、
エルダーグールは、
「お前に用はない。逃げたいなら、逃げてもいいぞ」
そう言いながら、パチンと指を鳴らした。
すると、
ゲートが出現して、
「お前だけが通れるゲートを用意してやった。このゲートをくぐれば、元の場所に戻れる。ここに残りたいなら、別に、残ってもいいが、その場合は、邪魔だから殺すぞ。さあ、どうする?」
そう問われて、
城西は、
「に、逃げるっ……逃げますっ! むり! もう、むり! ひぃい!」
茶柱のことなど、
まったく頭にないようで、
とにかく、この場から逃げようと必死になる。
這うように、必死に、
ゲートへと向かう城西。
その背中を見ながら、茶柱は、
(これが正常……この姿こそが『人間』の正しい姿)
とことん冷静な表情を浮かべ、
心の中で、
(改めて思う……あの男は……閃壱番は、頭がおかしい。完全な異常者)
「……うぅう、ぃいい……」
だんだんと力を込められて、
城西の腕が軋んでくる。
ギリギリと、骨の変形していく音が、
城西の脳内に響く。
「は、離せ! 離してくれ! い、痛い! 痛いぃいいいい!!」
「大げさな……そこまで力は入れていないぞ。せめて、このぐらいの痛みを受けてから叫べ」
そう言いながら、
エルダーグールは、城西の指をテキトーにザックリとへし折る。
「あああああああああああっっ!!」
あまりの激痛に、全力の悲鳴をあげる城西。
その様子を見ながら、
エルダーグールは、
「さあ、本番はここからだ。絶望を教えてやる」
そう言いつつ、
城西の頭を掴み、
『絶望の波動』を注ぎ込んでいく。
その質量は、『図虚空を使用している時』の、
ざっと『100分の1』程度なのだが、
「うげぇえええええっっ!! うぉええっっ!!」
血走った白目をむいて、
胃の中にある全てを吐き出す。
顔面の穴という穴から、
これでもかと体液があふれ出る。
二秒ほどで、アッサリと気絶してしまった城西。
そんな城西に、
エルダーグールは、
「――神の慈悲――」
エルダーグールごときに使えるはずがない、
『超高位の魔法』を使った。
その様子を見て、
はじめて、
茶柱の顔つきが、グっと変化する。
はじめて『本当』の畏怖を覚えた顔で、
(……なぜ、エルダーグールが回復魔法を使える?)
などと、いぶかしんでいる間に、
城西は、
「はっ……」
完全な心神喪失&気絶状態から、
『ほぼまとも』と言っても過言ではない精神状態へと戻る。
「……うっ……な、なに……いまの……」
精神状態は『ほぼフラット』に戻ったものの、
刻み込まれた『絶望』が消えてなくなることはない。
むしろ『壊れてしまった方』が楽だっただろう。
現状の城西は、
『まともな状態』で、むりやり、
『絶望の記憶』と向き合わされている。
狂ってしまった方がはるかにマシ――
そう断言できる状況に置かれた城西は、
「ひ、ひぃ……ひぃいい……」
ただただ恐怖する。
戦意は完全に失った。
もはや、エルダーグールに対抗する気力は一ナノたりともない。
迫害を受けた子犬のように、
プルプルと全身を震わせるだけの存在になった城西。
そんな彼に、
エルダーグールは、
「お前に用はない。逃げたいなら、逃げてもいいぞ」
そう言いながら、パチンと指を鳴らした。
すると、
ゲートが出現して、
「お前だけが通れるゲートを用意してやった。このゲートをくぐれば、元の場所に戻れる。ここに残りたいなら、別に、残ってもいいが、その場合は、邪魔だから殺すぞ。さあ、どうする?」
そう問われて、
城西は、
「に、逃げるっ……逃げますっ! むり! もう、むり! ひぃい!」
茶柱のことなど、
まったく頭にないようで、
とにかく、この場から逃げようと必死になる。
這うように、必死に、
ゲートへと向かう城西。
その背中を見ながら、茶柱は、
(これが正常……この姿こそが『人間』の正しい姿)
とことん冷静な表情を浮かべ、
心の中で、
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